素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

増長はいかんよな

2014年06月16日 20時22分14秒 | 日記
今週の暗殺教室ですが。
ここのところしばらく、褒める、活躍する、成長する、とプラス方向のお話が続いてきたわけですけどさ。

ここで毛色を変えて「増長する」「油断する」「責任転嫁する」で来るとは。
まぁ、暗殺教室のテーマは「教育」っすからね。
至らないところをしっかり叱り、二度と同じ過ちを繰り返さないようにするのも教育。

フリーランニングを習得したせいで、拡大された能力に酔い、調子こいて街でその技能を使用して、その行為が一体何を引き起こすのかについて考えない。
前もいけたから、今回だっていけるさ。
難しいルートでも無いしね。

こういうのは良くないんですよ。
安全管理的に。

ちょっと危険かもしれないけど、注意すれば全然平気!!
正しくないけど、パッと見危険に思えないから大丈夫!

そういうのは安全対策って言わないのよ;
キミは注意しているつもりかもしれないけど、キミの注意の外から何かやってくるかもしれないし、キミの注意が一瞬途切れないって保障はどこにあるのよ!?

で、結果として事故が起きてしまった。


あっしが注目しているコラムニストの勝谷誠彦さんはたまに

「注意すれば容易に回避できるものを、無駄に気にして全体のレベルを下げる。これを馬鹿基準って僕は呼んでます」

てなことを言うんですけど。
これについては真っ向から反対の立場ですわ。あっし;
(ファンだけどね)

勝谷さんの言う馬鹿基準ってのは、例えばゆっくり動くエスカレーターやら、電車到着時の「電車とホームの間が開いております。お気をつけてお乗りください」ってアナウンスのことを指す言葉で。

エスカレーターがゆっくりめに動くのは、降りるときに足を巻き込まれないようにするための安全措置で。

アナウンスが入るのは、電車とホームの間に落下してしまう人が出るのを防ぐため。

どちらもよっぽどどんくさく無ければまず遭わない事故ですな。
で、その「まず起きない」事故を防ぐために、エスカレーターのスピードが落ち、余計なアナウンスで駅員の仕事が増える。
これはなんと無駄なことをしているんだろう。ほとんどいない馬鹿のために、全体のレベルが引き下げられている。

言いたいことは分かるんですが、これについては賛成できないんですよねあっし。

何故か?

そりゃま、エスカレーターに足を巻き込まれたり、電車とホームの間に落下するようなヘマは、あっしのような注意力散漫な男でもまず遭遇しないだろうとは思いますよ?
でもね、人間の注意力って、常に一定じゃないわけで。

悩み事があったり、あまりにも多くの仕事を抱えていたり、他に気にしていることがあった場合、ふと気を抜いた瞬間とか、著しく低下する可能性ってのはあるわけなんですよ。
誰であっても。

普段はちゃんとした人なのに、その日のその瞬間、たまたま注意が低下したせいで、そういうまず遭遇しないような事故に遭ってしまったら。
そのせいで命を落としたり、足の指を切断してしまうなんてのは、いくらなんでも酷いでしょ。

だからまぁ、安全対策ってのは「そもそも、注意して無くてもそういう事故が起きないように、構造を変える」ことを言うんですよ。
エスカレーターだったらゆっくり目に、電車の場合はアナウンス。
そして工場なんかでは、機械の起動スイッチにカバーつけて、簡単には押せないようになってたり。
駆動部分に安全カバーをつけない限り機械が起動しない構造になっていたり。
めんどくせー構造になってます。

でもそんなん自己責任じゃん。
理由はどうあれ、注意力が低下してしまった奴に責任あるだろ?やっぱ馬鹿に基準を合わすのは間違ってる!

そういうことを言う人も居そうですけどさ。
でも長い目で見ると、馬鹿に基準を合わせておいた方がいいんですよ。

だって、エスカレーター巻き込まれ事故が万一発生したら、将棋倒し的な2次災害起きますよ?

電車とホームの間に人が落ちれば、電車が大幅に遅れますよ?

工場で事故が起きれば、製造がストップしますよ?

だったら、そもそもそんなことが起きないようにしておいた方がいいに決まってます。
例えそのために、多少効率が悪くなろうとも。

……だいぶ話が逸れちゃったな(ホントニネ

話を暗殺教室に戻すと、フリーランニングの技能的には一級に近づいているとはいえ、安全対策に気を配ることは素人同然のE組の面々。
昔の自信が無いエンドのE組時代だったら、こんな無茶はしなかったんでしょうけど。
努力の結果、能力が伸び、自信がついたせいで「自分にだってこれくらい分かる!」って思い上がるようになってしまった。

こういうのを「天狗になる」っていうんでしょーな。
成長は素晴らしいけど、こういう危険性も孕んでる。

ギャグを交えつつ、こういうマジメというか、説教臭いというか。
読者が読み応えを感じるようなテーマをねじ込んでくるあたりがやっぱ素晴らしいですなぁ。