素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

少年犯罪についての学習ドラマを見て来た

2020年01月15日 01時11分29秒 | 日記
先日町内会主催の新年会があって。
参加してきたんですが。

その前に、少年犯罪に関するビデオ勉強会がありまして。
まさか「タダ酒&タダメシの新年会には参加したいが勉強会はパス」なんてありえないワガママが許されるわけがないので、参加しました。

内容は。
少年犯罪は年々発生率自体は下がってきているが、減っているのは窃盗、強盗等の比較的取り返しがつく犯罪ばかりで、殺人や強姦等の重大犯罪はあまり件数が変わっていない。
では、実際に起きた少年犯罪の事例を見ていこう。

少年Aのケース:
野球部に所属し、友人も多い少年。一見恵まれているように見える彼だが、部活の野球部では暴力的な先輩に目をつけられ、理不尽な雑用を押し付けられていた。(拒否すると暴行)
そのストレスで家で荒れると、父親から理由も訊かれず体罰。
彼のストレスは積み上がり、あるとき空き地でホームレスの男と口論になったとき爆発。ホームレスの男をバットで殴り殺してしまった。

少年Bのケース:
母子家庭の少年。彼の母親はしつけを厳しく行っている。ただ、母子家庭なので親は不在の場合が多い。
彼は同年代の友人が居らず、年下の子供とよく一緒に遊んでいた。
ゲームが好きなのだが、家の経済状態のせいか、あまりソフトを持っていない。
そのせいで、他人の持っているソフトを欲しがる。
あるとき、彼は遊びに行った先で当然のように「このソフトを貸して」と言ったが、持ち主に拒否される。
理由は「君に貸すと返してくれないじゃん」
その言葉に憤慨した彼は「こんなにあるのにひとつくらい良いだろ」と言いつつ、強引に目当てのソフトを自分の鞄に入れようとするが、そこで
「ドロボー!」「貧乏人!」と罵られ、激高。彼はソフトの持ち主を殺してしまった。

こんな感じで。
それぞれのケースについて何が問題だったのかを考えていこう、そういう内容でした。

少年Aのケースはわりと単純ですかね。
ようは彼の周りが「気に入らない相手は暴力で黙らせるべき」という考えを是だと教えた。
その一言では無いかと。
彼の先輩も、彼の父親も、それを身をもって教えてくれたわけですので。
習ったことを忠実にホームレスの男相手に実行しただけの話。

防ぐにはさ、教師の体罰が問題になってますけど、こういう体育会系の先輩後輩間の暴力も取り締まるようにしないといけないんじゃないですかね?
教師から生徒へ、親から子への体罰は問題視されてるように見えるのですが、先輩後輩間の暴行について問題視する風潮って見かけられないと思うんですが。
そんなもん、言うほど無いからされないだけだ?そんなわけないでしょ。
私が中学だったときは普通にありましたよ。それから教師の体罰だけそのままで、先輩後輩間の暴力は縮小なんて、ありえないと思うんですが。

問題は少年Bのケース。
これは根深い。
多分、この少年の母親は「母子家庭だから子供をしつけられない」と陰口を叩かれることを恐れて、念入りにしつけていたつもりでしょうけど。
締め付けが厳しいせいで、逆に歪んでしまったんでは無いのかね?何をやっても注意されるから、卑屈で、自己肯定感が低い人間に。
同年代の友人がいないのは自分に自信が持てないから。
細部まで注意されるしつけに、いつしか「親の見ている間だけ大人しくしていればいい」としつけの内容を本当の意味では理解しないモラルゼロの人格が出来上がった。
そういうのが透けて見えますね。

しかし、じゃあこれを防ぐにはどうすれば良かったのかと言いますと、ちょっと思いつかない。
しつけを厳しく行わなければ良かったとは言えないし。
全くしつけをせずに野蛮人状態で放置するのが正解なわけがない。
ゼロか100かじゃなく、適度なしつけを、と言われても、じゃあ「その適度の基準は?」
わかんないよね。

ゲームのソフトをふんだんに与えるのも違うと思うし。
願いが全部叶うのが人の教育に良い影響を与えるとは私は思わないので。
それに、人の欲は際限ないしな。
どんだけ得ても、満足なんて無いよ。

少年Bの再現ドラマの中で「家に帰っても誰も居ないから」と言って、他人の家に遅くまで上がり込んでるシーンあったんですが、そこらへんに他人のソフトを欲しがる理由がある気もしますね。
ようは家に帰っても楽しいことがゲームしか無いんでしょ。
しかし、私も子供時代からずっとゲーム好きで、今も趣味のひとつですが、私のときは同じゲームを何周もしたもんだけどなぁ。
(ドラクエ3、メガテン、スーパーマリオ、FF4、何周したかわからぬ)
次から次へととっかえひっかえ?やり込むことも無く、他人のゲームにまで手を出して、挙句殺人?
言っちゃなんですが、嫌悪感がハンパないですわ。なんて底が浅く、卑しいんだ、って。
でも、彼がここまで歪んだのは彼一人のせいでも無いんだよなぁ。