宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

岩佐又兵衛展へ

2017-01-11 11:41:12 | 美術

今年はいろいろな美術館で周年記念展をしています。今回は出光美術館50周年記念展でした。
岩佐又兵衛は利休七哲の荒木村重の子(孫という説も)です。荒木村重と言えばNHK大河ドラマ「黒田官兵衛」に出てきましたが、戦国武将で謀反人です。しかしその後茶道に目覚めて利休七哲になった人。又兵衛もそんな親をもって文芸・絵画で生計を点てなくてはならず苦労したことでしょう。でも素晴らしい才能で助けられた人と思います。

又兵衛は和と漢のあらゆる画題に挑んでいますが、今回は源氏物語を題材にした《源氏絵》が中心です。
私は恥ずかしながら源氏物語をしっかり読んだこともなく、部分の話を しかも漠然としか認識していません。きらびやかな六曲一双「源氏物語図屏風」には54帖の絵がすべて雲間から俯瞰して描かれていますが、どんな場面なのか分かるのは少ないです。
とにかく源氏の頃の王朝世界では節操感がなく人間関係が複雑なのでとっかかりにくいです。
今回の展覧会でよかったのは、最後に54帖各帖ごとにあらすじが短く書かれて絵も載っているパネルがあったことです。
《源氏絵》の他には瀟湘八景図巻、四季耕作図や三十六歌仙図もあり,又兵衛の画域の広さを感じました。

コメント (2)
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