宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

母の着物

2017-03-29 17:08:24 | 日記

最近は着物を着る方が減ってきています。

私くらいの年になると、いくらブランド物の(私は持っていませんが)高価な素敵な洋服を着て、宝飾品を付けても着物には勝てないと思います。

年をとると、着物は重いし、帯を結んだりするのに手が回らなかったりちょっと大変かもしれませんがどんどん着られたほうが良いと思います。どんな場に出ても気後れすることなく自信が持てると思います。
昔、着物を日常に来ていた時代の着付けは結構ルーズですが、今はきっちりと着付けます。しかし年齢とともに多少ルーズに着てもかまわないしそのほうが味があると思います。

茶道をしているので私は着物を着ることが多いです。最近は同窓会などにも着物で行きます。

茶道では紬は正式の場では着ないことになっていますが、紬は軽いのでお点前や立ち居振る舞いがらくにでき稽古の時は着ます。



今日稽古で着た紬は母譲りの物です。昔は裏地が紅絹(もみ)であったのを 結婚する時に今風の色の裏地に縫い替えて、持たせてくれたものです。

着やすいので随分愛着しました。柄が大きく大正時代のようですが70歳を越した今も家での稽古で大いに着ています。着ると母が若い時に着ていた姿を思い出します。

5年前に91歳で亡くなった母にはこの着物を愛着していることは言いそびれました。「ありがとう」と言っておけばよかったとこの頃になってつくづく思っています。
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