宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

鵬雲斎の百年展

2023-04-09 11:04:55 | 茶道

京都に出張でいらした生徒さんからパンフレットを頂きました。
4月19日で100歳になられる裏千家15代鵬雲斎大宗匠を記念して4月15日から茶道資料館で開かれる展覧会です。

大宗匠の大正・昭和・平成・令和と100年の歩みで、作陶されたお茶碗や、水指、お好みのお道具、作られた茶杓などが展示されるようです。 
100歳になられた今もお元気に講演や百寿茶会でお濃茶を練られるお姿等、同門の私達には本当に心強く感じます。
戦争中では特攻隊員となられ、実際にはその命令は出なかったそうですが、戦後は急逝された淡々斎の後を継がれて、「一碗からピースフルネス」を提唱、日本のみならず海外にも茶道を広められました。

このパンフレットを下さった若い生徒さんは「大宗匠は円能斎ともおじいさまとして会話などなさっていらしたこと考えるとすごいこと!」とおっしゃいました。確かに現代のわれわれにとって円能斎と聞くとはるか昔の方の感がしますが・・・

何と言っても大宗匠の100歳は誠におめでたい事で、心からお祝い申し上げます。!!

京都はコロナも減って外国の観光客が大勢だったとのこと、会期も長いので私も行かれたら良いなと考えています。
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唐物の序列

2023-04-07 15:06:59 | 茶道

行の行台子の稽古の時、唐物と一口に言っても序列がある事お話ししました。
「四ケ伝の稽古でも唐物点前と盆点で使う唐物は序列が違う、盆点の方が盆が付くし揉み手もあるでしょ」「行の行台子」で使われる唐物はこれらより序列が上ということでしょうね」
では「序列はどのように誰によってつくられたのかしら?、遠州かしら?」と何気なく言うと、生徒さんのお一人が「松平不昧も所持されているお道具の中でよい物を選定されたのでは」と言われました。
「姿・景色の良い、伝来がちゃんと分っているものが名品なのでしょうね」と私。
思いがけず生徒さんと素敵な高尚な会話が出来ました。

後で私も茶道辞典で調べてみました。

小堀遠州は【遠州蔵帳】で名物を選定しています。いわゆる中興名物と言われるものです。しかしこの正本は後で孫や数寄者などがメモを付け加えたりして分からなくなったそうです。

松平不昧は【雲州名物帳】でやはり収蔵していた道具を、宝物・大名物・中興名物・名物並・名物と五つの序列をつけています。
利休時代の前の東山御物は宝物でしょう。

明治になって高橋箒庵は「大正名品鑑」で名物茶入れ、名物茶碗を選定し図鑑にしました。名物の由来・伝来、実見記などを9編13冊で表しています
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逆勝手の稽古

2023-04-01 18:16:47 | 茶道


八炉の稽古の一環として、逆勝手の稽古をしました。
お茶室が小間の場合、炉の位置がいつもと違うところもあります。
そういうお茶室でお点前をする機会はめったにありませんが、頭と足の刺激になるものです。

風炉先屏風をいろいろと置き換えて逆勝手の茶室に見立てます。
いつものお点前(本勝手)の時と帛紗を付ける位置も部屋に入る足も右左違います。
始めは「そこ違うわ」とみんなで笑ったりしていましたが、しているうちにちゃんと出来るように。


脳を活性化し、ちょっとスリルも緊張感もある稽古でした。

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