桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

黒炭の診断3

2020年08月03日 08時00分00秒 | 活動報告

9. 煙道口

  (1)煙道口が大きいと急炭化となり易く、炭質は軽軟になる

  (2)煙道口が小さいと点火が遅れ操作を過り易い

    参考

     窯横幅の5%位の径又は辺を有する円形又は角形が普通である

 

 10.窯口

  (1)窯口はなるべく低いがよい

  (2)窯口は作業に支障のない程度に小さくする

    参考

     窯口は高いと口焚材料の燃えが早く、従って燃料を多量に要し、又枝木

     が燃焼して炭材の上部に痛みを生ずるから窯壁より7~8寸位低いのが

     普通である

 

 11 .天井

  (1)天井は高過ぎてはよくない。概して低い方がいい。普通、窯横幅の15%程

           度とする

  (2)天井が低いと耐久力は劣るが熱が均等になるので順調な炭化が行われ炭

           質も収炭率もよい

  (3)天井が乾燥中に予定以上に下がった場合又は土質が悪いために落ちる畏

           れのあるときは天井を吊ることが肝要である

  (4)天井の最高部は窯の中央部付近にあるのがよい

       (5)  熱窯の天井には炭化の末期から精錬期に3~4寸位、被土をするのがよい

       (6) 天井変形の原因

     イ 土質が悪いとき

     ロ 天井の厚さが左右均衡を失しているとき。

     ハ 叩き締めの足りないとき

     二 急激に乾燥したとき

     ホ 天井部の盛り木の太さが左右不均等のとき

     へ 窯場の位置が悪くて盛り土や張り盤(棚)の上に築き地盤に狂いを

                         生じたとき

     ト 窯壁が薄く搗き固めが不十分だったとき

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