12. 窯口の一部にタールが付着している場合
(1)用土の使用不十分なとき
(2)窯壁の構築が粗雑で搗き固めが不十分なとき
(3)窯壁が薄く裏込土の多いとき
(4)窯壁割れ目を生じ炭化中、窯内から煙を噴出し失熱したとき
(5)窯口の塗り潰し不完全のため炭化中に窯内から煙を噴出したとき
13. 窯壁や天井に割れ目のある場合
(1) 炭化が多くなり収炭率が減る
(2)炭質を悪くする
(3)消火し難い
14. 炭化中、窯内の水蒸気が噴き出し積み重ねの胴木や石垣、上石垣が濡れて
いる場合
(1)用土の使用が少なく搗き固めが不足のとき
(2)裏込土の不足しているとき
(3) 窯壁に割目があるとき
15. 湿防装置の不完全な場合
(1) 炭化が順調に進まない
(2) 精錬に時間がかかる
(3) 未炭化を生じ易い
(4) 収炭率が少ない
[2]炭化中の状況ならびに出炭を見ての診断
1.充分点火しても窯口を加減すると消える場合
(1) 排煙口や煙道口が小さいとき
(2) 炭材乾燥不充分のものに点火したとき
(3) 煙道口の加減の時期が早過ぎたとき、または加減の度を過したとき
2.窯壁に接した木炭が白く炭化している場合
(1)砂礫を多く含んだ用土で窯壁を構築したとき
(2)窯壁に隙間を生じ窯内のガスが外部へ漏れたとき
参考
熱によって収縮することの少ない粘土を選ぶこと。用土には焼土または
砂を混ぜること。窯壁はよく搗き固めること。裏込土を充分に使用して
隙間のないようにすること等が大切である。