桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

黒炭の診断4

2020年08月04日 08時00分00秒 | 活動報告

 12. 窯口の一部にタールが付着している場合

  (1)用土の使用不十分なとき

  (2)窯壁の構築が粗雑で搗き固めが不十分なとき

  (3)窯壁が薄く裏込土の多いとき

  (4)窯‎壁割れ目を生じ炭化中、窯内から煙を噴出し失熱したとき

  (5)窯口の塗り潰し不完全のため炭化中に窯内から煙を噴出したとき

 13. 窯壁や天井に割れ目のある場合

    (1) 炭化が多くなり収炭率が減る

  (2)炭質を悪くする

  (3)消火し難い

 14. 炭化中、窯内の水蒸気が噴き出し積み重ねの胴木や石垣、上石垣が濡れて

            いる場合

  (1)用土の使用が少なく搗き固めが不足のとき

  (2)裏込土の不足しているとき

    (3) 窯壁に割目があるとき

 15. 湿防装置の不完全な場合

      (1) 炭化が順調に進まない

      (2) 精錬に時間がかかる

      (3) 未炭化を生じ易い

      (4) 収炭率が少ない

[2]炭化中の状況ならびに出炭を見ての診断

 1.充分点火しても窯口を加減すると消える場合

   (1) 排煙口や煙道口が小さいとき

   (2) 炭材乾燥不充分のものに点火したとき

   (3) 煙道口の加減の時期が早過ぎたとき、または加減の度を過したとき

 2.窯壁に接した木炭が白く炭化している場合

   (1)砂礫を多く含んだ用土で窯壁を構築したとき

   (2)窯壁に隙間を生じ窯内のガスが外部へ漏れたとき

    参考

     熱によって収縮することの少ない粘土を選ぶこと。用土には焼土または

                  砂を混ぜること。窯壁はよく搗き固めること。裏込土を充分に使用して

                  隙間のないようにすること等が大切である。