19.木炭下部が全体に不完全な場合
(1) 防湿装置の不完全なとき
(2) 精錬不足であったとき
(3) 窯底の勾配が極端に急なとき
(4) 窯壁の高いとき
(5) 排煙口の位置が高過ぎるとき
(6) 精錬操作を誤ったとき
参考
一旦築いた炭窯は防湿装置を充分に改造できないから窯の周囲を窯底
より深く溝を掘り廻すこと。窯底が荒れている場合は粘土を入れ替えて
修理すること
20.窯口部の木炭上部が灰化して下部に未炭化のある場合
(1) 天井が奥高で窯底勾配が極度に急なとき
(2) 点火のとき口焚が不足で炭化時間が長引いたとき
(3) 点火後、煙道口の制限が過ぎ炭化が弱まって長引いたとき
(4) 窯が冷却しているとき
(5) 防湿装置の不完全なとき
21.出炭のとき、火が残っている場合
(1) 窯の密閉不完全なとき
(2) 天井や窯壁または窯口等に空隙があるとき
(3) 防湿装置の不完全なとき
(4) 礫の多い所に筑窯したとき
(5) 腐朽した炭材を詰め込んだとき
〔3〕木炭を見ての診断
1.樹皮が付着していない場合
(1) 炭材の気乾及び窯内乾燥が不充分なとき
(2) 急炭化したとき
参考
炭材の気乾は樹種、樹齢、季節によって異なるが伐採したままで10日間
くらい気乾するか、又は玉切りして2窯分くらい溜めて乾燥すること
窯内乾燥は徐々に温度が上昇するように操作して2~3昼夜くらいで充
分乾燥を行い低温緩炭化に操作すること
2.縦割れが大きく樹皮面まで出ている場合
(1) 窯内乾燥を急激に行ったとき
(2) 急炭化したとき
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