アカデミー賞にて主演女優賞、助演女優賞Wノミネート
大好きな女優2人、メリル・ストリープ×ジュリア・ロバーツが口論対決
ということで今月いちばん楽しみにしていた家族モノ。試写にて。
大人が派手な喧嘩を繰り広げるというと、最近では「おとなのけんか」も良かった
が、同じく原作は舞台もので
ピュリッツァー賞とトニー賞を受賞した現代アメリカ演劇の金字塔、トレイシー・レッツによる傑作戯曲。
ジョージ・クルーニー率いる(ER絡み)アカデミー賞受賞作「アルゴ」の製作陣(ワインスタイン兄弟)&
監督は、ドラマ「ER」シリーズの制作&監督や、「カンパニー・メン」などのジョン・ウェルズ。
8月のある暑い日。
口の中の癌で闘病中の母親からの電話で久々に集まった家族たち。
父親(サム・シェパード)が失踪した。
言いたいことは全部吐く毒舌家の母親、バイオレットにメリル・ストリープ。
真面目で勝ち気な長女、バーバラにジュリア・ロバーツ。
その夫は若い女をつくって別居中。ビルを演じるのはユアン・マクレガー。
ヒゲ蓄えて地味。
その二人の間の娘にアビゲイル・ブレスリン。
生意気で反抗期の役多いよね、そういうのハマってる。
彼氏の名前を家族になかなか言い出せない次女、アイビー(右)ジュリアンヌ・ニコルソン。
男運なしの三女に、ジュリエット・ルイス。
泣き虫で負け犬?カンバーバッチさんは従兄弟。
イギリス俳優同士☆
そのバッチさん演じるリトルチャールズの両親にはクリス・クーパーと、
三姉妹のおばにマーゴ・マーティンデイル。(←メリルの妹役)
この方、「パリ、ジュテーム」のオムニバスの中でアレクサンダー・ペインが監督した
「14区」で主演したおデブのおばちゃん。
おしゃべりなこの叔母がまたいい味で。
再会。次々に明かされていく家族の秘密。
正直になればなるほど傷つけ、壊れていく関係。
理解し合い、修復することは不可能なのか、、、、?
理解し合うには腹を割って話し、思いをぶつけ合うことが大事なはずなのに
おかしみを持つブラックユーモアもありながら、
しっかりと大人のドラマとしてみせる。
途中30分くらいはけっこう地味に進むので正直少し退屈だったりして
会話にも台詞にもぴたっとくるものがなくて
期待しすぎたか、、、、と思ったら、、、、さすがの素晴らしいキャストたちのアンサンブルに
ぐいぐい引き込まれていった。
8/10(80点)
それぞれが秘密を抱え込みすぎた。
もっと頻繁に会って、お互いに何でも話しているべきだった。
感情をぶつけあい、尊重もせずにそれぞれが思いをぶちまけるだけ。
受け止めきれずに鋭い言葉が突き刺さる。
うちも3姉妹(弟も3人いるけど)だから リアルに感じたな。
とくにジュリア演じる真面目で気の強い長女は、自分も長女だしなんだか気持ち重なってみていたけど
うちの場合は本当に兄弟も両親にも何でも話すし隠し事はないってくらい
頻繁に会ってお互いのこと知ってるから ほとんどこんなトラブルにはならないんだけど 笑
でもその言葉のやりとりはかなりリアルなもので
誰でも誰かに共感してしまうはず。
やっぱりメリルの演技が素晴らしいオスカーとってもよかったくらい。
ジュリアも素晴らしかったし。
ユアンの父親ぶりは、かなり地味な存在でユアンでなくても良かった気もするけど
こういう押さえるところはでしゃばりすぎない存在感もまた素晴らしいところなのかも。
三女の、怪しい婚約者を演じたダーモット・マローニーは、ジュリアとは「ベストフレンズウェディング」で
優柔不断なジュリアの恋人役を演じた人だけど、その後もちょくちょくでてるけど久々の共演で
せっかくなら夫婦役をしてほしかったところ 笑
悪い男ならピーター・サースガードの出番だけどあの人でてくるとアクが強すぎるから
ダーモットくらいでちょうど良かったか 笑
思いをすべて出し切ったら、傷つけ合い、絆は深まっていくと思いきや
結局すべて吐き出したままで終わる。
母親の抱いてきたこれまでの思いや、過去の秘密などがさらされて
バラバラに散ってゆく家族。
自分のもとに残ってくれたのは、夫が雇ったネイティブアメリカンの家政婦だけで
娘たちは出て行ってしまうー。というなんとも皮肉なラストがすごく印象的で良かった。
メリルとジュリアの親子バトルも見ものだし、
他にもいろんな関係にひびが入っていく。キャストのぶつかりあいも必見!
ちょこちょこ笑うシーンもあり、後半はぐっとシリアスにみせる。
公開したらぜひ
父親が失踪したと知らされ、オクラホマにある実家へ集まった三姉妹。真面目すぎて暴走しがちな長女バーバラと、反抗期の娘、実は別居中の 夫。ひとり地元に残り秘密の恋をしている次女アイヴィー。自由奔放な三女カレンと、その不審な婚約者。迎えるのは、闘病中だが気が強く、率直で毒舌家の母 バイオレットと、その妹家族。生活も思惑もバラバラな“家族たち”は、つい言わなくてもいい本音をぶつけあい、ありえない“隠しごと”の数々が明るみに―。
August: Osage County 2013年 アメリカ 121min
4月18日より、ロードショー
L.Aプレミアにて
けっこう姉妹に見える?
名女優ツーショット
トロント映画祭にて
メリルいないんですけど