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告白小説、その結末/D'APRES UNE HISTOIRE/VRAIE BASED ON A TRUE STORY

2018-06-25 11:18:04 | 劇場&試写★5

 

 

「告白小説、その結末」

その結末は、大したことなかった〜


「戦場のピアニスト」「おとなのけんか」のロマン・ポランスキー監督の「毛皮のビーナス」以来4年ぶり最新作。

デルフィーヌ・ド・ヴィガンの「デルフィーヌの友情」を映画化したミステリーサスペンス。

スランプ中の女性作家と、彼女の前に現われた大ファンだという謎の女性

 

作家デルフィーヌに実生活でポランスキー監督の妻で作品では毎度おなじみ、エマニュエル・セニエ。

謎めいたファンの女にエヴァ・グリーン。

その女は、はじめ出版記念のサイン会に現れてからというもの

その後はどんどん距離を縮めていく。

 

作家ももっと警戒すればいいのに怪しいとも思わずにその女を受け入れていくところが今風ではない

女に会ってから仕事がはかどるどころかどんどん病んでいく。

 

 

5/10(50点)

 

 

一部ネタバレあり(オチはもともとない)

ファンによるストーカーで散々な目にあう話といえばご存知、スティーヴン・キングの「ミザリー」が有名すぎるし、

憧れから近づいてその人になりきっていく恐怖といえば、ブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソンリーの

「ルームメイト」がどちらも90年代に撮られた名作。

 

そんな古いネタを大真面目に今更やっても、よほどオリジナルなところに持っていかないとつまらない。

 

女は見るからに怪しく、出会った当初はは作家の聞き役に徹し、勝手にスケジュール管理やメールの整理など受け持って

マネージャー的な仕事をし始める。

そのうち家に引っ越してきて、デルフィーヌが出たくないという講演にまで、髪型とメイクを変え本人になりすまして代わりに出てしまうまでに。

おまけにいつの間にか、履いてるブーツまで真似されている。

「ルームメイト」だなこれと思ってたら、そこまで作家デルフィーヌに近くなっていくわけでもなく中途半端。

 

そしてありがちな、友人であり親友の男が海外に行っていて、電話で心配はしてくれててもそばにいない状況。

ちょっとした事故で階段から落ちて足を骨折、ギブス姿になり自分では何にもできなくなり

エルの助けが必要になる。

 そこで田舎に行って暮らすことを提案、一切の家事など面倒を見てあげて休養することに。

最終的には、作家の妄想(スランプと過去のトラウマ)が生んだ架空の人物、エルに自分が支配されて行く末を

わたしたちが見せられるという形だったのか、

もしくは本当にいたのか?というところになるのだけど

その見せ方の過程が面白くもないし、どちらかといえばほとんど何も起こらないようなものだから退屈だし

想像つく流れでそのままエンド。

肝心なエルという女の告白にしろ大した告白ではなく面白い話でもないのに

どうしてあんなネタで本が最終的に売れるのか意味不明 笑。

 

見ている上でのストーカー的な怖さも全然イマイチないし、毒を入れて殺そうとするという誰でも思いつく展開。

作家の二面性の怖さを描いたのかもしてないけど

わざわざ何で今作る?というような作品でした〜

 

これまでロマンポランスキーの作品は数年、劇場で観てたので本作も楽しみだったけど

わざわざ時間作ってまで観るほどじゃなかったな。

 

特筆すべきはエヴァ・グリーンの美しさ。

真っ赤なリップと恋アイラインがいつも印象的で、今回もばっちりメイクの時はそのイメージのままだけど

ナチュラルなアイラインなしにベージュリップ、というのも新鮮で逆に綺麗。

もちろん演技も素晴らしいのだけど、エヴァの美しさだけは堪能しました

 

 

  公式サイト

 D'APRES UNE HISTOIRE           2017年   アメリカ     100min

6月23日より、公開中〜

 

 

心を病んで自殺した母のことを綴った小説がベストセラーとなった女流作家デルフィーヌ。しかし次回作が1行も書けず完全なスランプに陥っていた。そんな中、サイン会で出会った熱狂的ファンだという美女エルとひょんな成り行きから親しくなり、ついには一緒に暮らすまでに。その一方でエルと親密になっていくのと軌を一にするように、周りで次々と奇妙なことが起こり、神経をすり減らしていくデルフィーヌだったが…。

 

 

 2017年 カンヌ映画祭にて

 

はいはい、あんたにも(夫です)