「ウォーキング・デッド」に「新感染 ファイナル・エクスプレス」
次々ヒットするゾンビ映画ブームに乗っかっちゃって作った、低予算の日本のゾンビものでしょ?と思わせといて、、、、。
うまい。とにかく、映画としての作りがうまい。
一つ一つ回収されることの楽しさ。 中盤からは数カ所で笑った〜
冒頭から37分ワンカットのゾンビサバイバル。開始後すぐに、
はー、やっぱり元ネタはゾンビの巨匠、故ロメロ監督「ダイアリー・オブ・ザ・リビング・デッド」だね〜
英題のタイトルロゴも一緒だし。
と思ったらやっぱりオマージュらしい。
と見ていたら、なるほどなるほど 初めに出来た作品見せておいてからの〜
で過去に遡り、この映画の中の映画を作ることに至った経緯を描き、
キャスト個々の「キャラ」を出していきながらその舞台裏を見せつつ
初めに見せる映画での ???だった部分、ちっちゃな疑問が伏線だったことになり
次々と回収して見えてくる面白さ。
多分、ここがこの映画のまず一つ目のポイント。
出てくる最小限のキャラはそれぞれ個性的で、ちょっとづつちゃんと出番がある。
観る人が、どれかのキャラクターが好きになれるという感じ。
わたし個人的には、最初のゾンビムービーの中ではカッとして怒ってばかりの印象の監督が
家庭ではダメお父さんなんだけど、一生懸命で優しい人柄が垣間見えるというキャラで
演じた監督役の濱津隆之さんと、その妻で元女優役の しゅはまはるみさんが良かったな。
あまりインディーズ映画を観たことのなかった人にも新鮮に映るだろうし
無名の俳優たちが演じる強みが、この作品にはあると思う。
どんな人か知らないからこその想像力を掻き立てられる。
そしてアットホームな手作り感と「愛」を感じる、クセになる、愛される映画。
監督としての力ももちろん大きい。
とりあえず、ポンっ!が笑える。
たった2館のミニシアターからどんどん拡大公開、現在既に話題となっているこの作品、
インディーズ映画界では幾つかの作品を撮っていた植田慎一郎監督/脚本による
300万円の制作費からのこの大ヒット。まだまだ行くね。すごいな〜。
ネタバラシは野暮で観る楽しみを奪うので、このへんでやめておきます。
全国での上映が順次決まっていって現在150館以上で上映なので、是非皆様お近くの劇場で
ゾンビと言ってもコメディなのでホラー嫌いの方もご安心を。
8/10(82点)
ある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。
それは37分ワンカットのゾンビ・サバイバルというテレビ局の無理難題を受け入れた監督によるあまりにも無謀な挑戦だったのだが…。
公式サイト
カメラを止めるな! 2018年 日本 93min
6月23日より公開中〜
監督やキャストの方々、作品としての魅力でのこれだけの大ヒットもわかるけど
著名人もたくさん絶賛してるので、ますますのこの広がりよう。twitterの拡散力やっぱりすごいな。
どの劇場も混んでるのでチケット押さえるのはお早めに。
中央、上田監督。