ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

映画「僕が跳びはねる理由」東田直樹さん御自身の感想

2021-05-13 | 自閉症の作家・東田直樹さん

 

東田直樹さんの映画が上映されました。
 
世界的ベストセラー
「僕が跳びはねる理由」です。
 
今回noteに、東田直樹さん御自身が
感想を記されていますので、
ここに御紹介致します。
 
貴重な感想なので、
是非、読んでみてくださいね
 
 
 
 
 
 

映画「僕が跳びはねる理由」をご覧下さった皆様、どうもありがとうございます。

僕も先日「僕が跳びはねる理由」を映画館で見ました。
映画だからこそ味わうことのできる映像や音楽、音響に改めて感動しました。多方向から響いてくるサウンド、大画面で見る映像は、その人の日常に入り込み、すぐ側にいるかのような距離感で見ることができます。

映画を見た際、僕が見ている世界観に近いと思うようなところがいくつかあったので、今回はこの中のふたつの場面について書いてみたいと思います。どちらのシーンも、一瞬ですが僕の心に強く残っています。

ひとつ目は、インドのアムリットさんが絵の具を混ぜているシーンです。筆で絵の具をグジュグジュと混ぜる手元がクローズアップされるのですが、そのとき聞こえてくる音や2つの絵の具の色が1つに溶け合う様子を目にしたとき、自分が絵の具を混ぜているかのような錯覚に陥りました。
こうして作り出す色は、使う絵の具の分量によって違ってきます。ひとつとして同じ色はないのです。普通の人が当たり前にできることが僕にはできませんが、絵の具を混ぜたり、色を塗ったりすることは、僕にもできることです。自分らしい色をつくることは、僕にとって幸せな時間と言えます。

(※下の写真は、僕が高校生の頃の写真です)

画像2



僕の世界観に近いふたつ目のシーンは、イギリスのジョスさんがブランコをこいでいる場面です。
ブランコをこいでいるジョスさん以上に僕が注目したのは、「空とブランコの鎖」が映った映像でした。

画像1


ブランコをこぎながら空を見上げたときに視界に入る風景は、僕がいつでも見ることのできる景色そのものです。

当たり前を自分の目で確認する。
ブランコの鎖の向こうに空があることが重要なのです。

空とブランコと自分。

この関係性をどう表現したらいいのでしょう。

ブランコをこいでいる時、小さい頃からずっと、僕の視界には見上げれば空が映っていました。
こう書くと「空じゃなくてビルならどうなの?」「ブランコの周りで建物が建ったり、木が育ったりしたら嫌なのかな」と質問する人がいるかもしれません。

みんなは自閉症者と健常者の思考の違いに気づいていないような気がします。
これならいいとか、この場合はどうなのか、ということにあまり意味はなく、何かをしている時「ここに自分がいる」と強く思えることが僕にとって重要なことなのです。

「自分はこの世に存在していないのではないか」と思うような不安を感じたことはありませんか。

「ここに自分がいる」と思える瞬間を拾い集めながら、僕は生きています。僕と同じような感覚で毎日を過ごしている自閉症者もいるのではないでしょうか。

 

映画「僕が跳びはねる理由」配信が決定しました。
5/28(金)より6/24(木)までシネマ映画.com にて配信されます。
よろしければご覧ください。

 

東田直樹さんのnote より
https://note.com/higashidanaoki26/n/n39113bbb5dc0

 

 

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意外! ハル君がリズム打ちをやりたがらなかった訳

2021-05-10 | 広汎性発達障がい H君

一昨日は、
5歳のハル君(広汎性発達障がい)のレッスンでした。

ハル君は、レッスンで使っている教材
(ベネッセの はじめてのワーク)が大好きで、

毎回、楽しそうに取り組んでくれます。

 

最近、ワークをしながら気がついたのですが、
ハル君は、ひらがなが読めるのです

まだ、ひとつひとつの文字をゆっくり読むので、
意味として捉えることは出来ないのですが、

読む~という意識が芽生えていることは
素晴らしい事だと思います

 

そんなハルくんですが、
「リズム打ちをしよう」と言うと、
ちょっと嫌そうなお顔をします。

きっと、うまく出来ない事が
コンプレックスになっているのかな?

~と思っていたのですが。。。

今回のレッスン中に、
ハル君が、意外な事を言ったのです。

 

私が、「り ん ご うん」と言いながら
「タン タン タン」の手拍子をしたら、

「先生みたいな大きな音が出ないんだ。」

と、ハル君が呟きました。

 

えっ  そこ?

それが気になっていたの?

 

そこで私は

小さな声で 「り ん ご うん」と言いながら
小さな音で手拍子をしました。

 

するとハル君は、
小さな音で タン タン タン と手拍子を打ったのです

リズム打ちが苦手なハル君にとっては、
かなり正確なリズムでした。

 

「ハル君、すご~い

と褒めたら、何時も通り凄く照れて、
クッションをバンバン叩いていました。

可愛いな~

 

ハル君にとって、
大きな音で手拍子出来ない~と云う事が、
コンプレックスになっていたとは

そしてその事が、
リズム打ちに対する抵抗感を強めているのならば、
打ち方に工夫をしていかなければ

と改めて思いました。

 

子供の意識は奥が深く、
本当に興味深いな~と思います。

 

 

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一緒に寛解を祈ってください!(ピアノの動画あり)

2021-05-06 | 日記

2月10日の記事にも書きましたが、
私は、ずっと山口雄也さんのことを応援しています。
     ↓     ↓     ↓

皆さま、どうか、どうかよろしくお願い致します!
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/e/d2b917f2864ee6ae4cc1f117d89d035b

 

山口さんは23歳の学生さんですが、

白血病を再々発し、
この3月に、3度目のハプロ移植を受けられました。

 

今、状況は かなり厳しく、

医師に「もはやこれ以上は命の保証はできない」

と告げられたそうです。
   ↓     ↓     ↓

https://twitter.com/Yuya__Yamaguchi

 

 

23歳の若者が、
このような過酷な試練を受けている~と思うと、
胸が締め付けられるような気持ちになります。

また、御両親の気持ちを考えると、
やりきれない気持ちになります。

山口さんは、息子と同じ年齢なので、
どうしても母親の気持ちになってしまうのです。

 

 

山口さんは、
京都大学に学ぶ程聡明で、
高校時代は、京都府の大会に出場する程の俊足。

ピアノも上手で、
何より、類い希な文才の持ち主。

そして今は、
「洪水災害」に関する研究を極めるために
京大の大学院で学んでいます。

 

そんな未来ある若者が、
病なんかに負けませんように

どうか、この度の過酷な試練を克服して
再び寛解しますように

 

皆さまも、どうか祈って頂けると
有りがたく存じます。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 

以下に、山口さんのピアノの動画を貼っておきます。

表現力の豊かな力強い演奏だと思います。

是非、聴いてみてください。

 

パイレーツオブカリビアン(2017年7月1日)

https://twitter.com/i/status/881116036539400192

 

 

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ガソリンスタンドと ピアノの発表会

2021-05-05 | 自閉症児 M君の不思議

マサ君(自閉症)は、高校生になりました

最近は、度の入っていない眼鏡をかけて~
腕時計をして~

ポロシャツをバッチリ着こなして、
なかなかのお洒落さんです。

 

マサ君は空想が大好きで、
ここ数ヶ月間は、
「ガソリンスタンドで働いている自分」
を想像することが多いようです。

レッスンの時も、
まるで本当にガソリンスタンで働いているかのように
未来の自分を嬉しそうに語ります。

 

そして最近は
ガソリンスタンドで働いている自分が
ピアノの発表会に応援に来た~
という設定での空想がお気に入りのようです。

マサ君は、その時に
お客様の前で言うセリフまで考えているのです

 

「ボクは、高校を卒業したので、ピアノも卒業しました。
皆さんは、頑張って弾いてください。
以上です。」

 

そう言って、ペコリとお辞儀をします。

なかなか凜々しいです。

私は、盛大な拍手をします。

 

そして私は、

「マサ君、『ボクは高校生の時に練習を頑張りました』
というセリフも入れた方が良いんじゃない?」

と提案します。

するとマサ君は

「はい、入れます。」と言って、

 

「ボクは、高校を卒業したので、ピアノも卒業しました。
皆さんは、頑張って弾いてください。
ボクは、高校生の時に、練習を頑張りました。
以上です。」

と言い直しました。

 

 

「マサ君、本当に素晴らしい御挨拶でしたね。
では、本当にピアノの練習を頑張りましょう。」

私がそう言うと、マサ君は

「はい、分かりました。」

と真面目なお顔で頷きます。

そして、その後のレッスンを集中してくれるのです。

 

マサ君との こんなやりとりが、
本当に楽しくて、そして愛おしくて、

ピアノの先生は辞められません

 

 

 

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話が止まらなくなった!~きょうだい児さんのレッスン

2021-05-01 | 障がい児教育

前回の続きです~

 

私は、K君の気持ちを考えれば考える程、
レッスンの順番を変えた方が良いな~と思いました。

なので、お母様に連絡をして、
次回から、最初にK君をレッスンすることにしました。

今までは、
ハル君、K君、ルイ君の順番だったのですが、

今度からは
K君、ハル君、ルイ君の順番でレッスンをしよう、
と思ったのです。

 

 

さて、今日は、K君達のレッスンでした。

私がお願いした通り、
1番最初にK君がレッスン室に入って来ました。

手を洗って、椅子に座った途端、
K君は、もの凄い勢いで喋り始めました。

今日レッスンに来るまでの家での出来事、
お祖父ちゃんの家の作物の話、
そして、今度キャンプをするんです~と、

立て続けに喋りました。

時間にして5分程でしたが、
沢山喋った後は、すごく安心したようなお顔をしていました。

 

今思い返すと、最近 K君は、
私が話を振っても あまり喋らなかったのです。

やはり、同じ部屋に弟とお母さんが居ると、
なんとなく喋りにくかったのかな?と思います。

 

また、弟、K君、お兄ちゃんの順番だと、
どうしてもレッスンの前後が慌ただしいのですが、

1番最初~というのは、
やはり居心地が良いのかもしれません。

 

なんでも出来るしっかり者のK君なので、
お母様曰く「つい後回にしてしまう傾向」があるとのこと。

だからこそ、レッスンの時位は、
「K君ファースト」にしてあげたいな、と
改めて思ったのでした。

 

 

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