2014年11月下旬、同じ大学で机を並べた沢井君から、次のような丁寧なメールが届きました。
「ご無沙汰しております、沢井です。先日北九州の福山君から大腸癌にかかったとの連絡を受けました。博多の山下君から、東京で同窓会が開けないか?との提案がありました。貴君に幹事をお願いできないかと思いメールを差し上げます。御尽力を頂ければ、幸甚です。」
その場で直ぐに、了解のメールを返信しましたが、同窓会を東京で開くことには懸念が残りました。
そこで、福山君に直接電話を掛けてみると、福山君は元気な声で、今は二週間に一度、福岡の病院で放射線治療を行い、血液検査の状況次第では一週間後に治療がずれ込むことがあるとの現況を説明くれました。
福山君の話を踏まえ、数人の同窓生と相談した結果、幹事を博多の山下君にお願いし、2月14日に急遽、福岡で同窓会を開くことにしました。
全国の同窓生に案内状を発送し終えたのがクリスマス直前のことでした。
年が明け、私もそろそろ飛行機や宿の手配をと考え始めた頃、近所の公園に早咲きのウメがほころび始めていました。
そうか、同窓会の頃には大宰府天満宮に飛び梅が咲くじゃないか!
沈んだ気持ちの同窓会にしたくはありません。
ならばついでに九州を車で巡って、梅の名所を訪ねてみようかとのアイデアが閃いたのです。
私は以前から、全国の花の名所をリストしたホームページを作り、数年前から梅や椿などの名所を訪ね歩いています。
今回はそれらのリストに加えて、この時期に、九州の何処に梅や椿の花が咲くかを再調査してみると、合計で90ヶ所程度が候補として挙がってきました。
今までの経験から考えて、どんなに効率良く廻ったとしても、一日に7、8ヶ所を訪ねるのが限界です。
90ヶ所ということは、東京と九州を車で往復する日程の他に、二週間程の日数が必要になります。
ものはついで、と云うことではありますが、予想外の大旅行になりそうです。
2015年2月4日
朝から、小石川植物園に出かけ、梅や椿の開花状況などを観察して、午後4時頃に帰宅しました。
何気なくテレビの天気予報を見ていると、解説者が、明日の5日は早朝からの雪が予測されると伝えていました。
雪は関西方面から降り始め、東京でも10cm以上の積雪があるかもしれないと、衛星画像を示しながら解説していました。
関西方面から降り始め、もし東京に雪が積もったら、東名高速は2、3日チェーン規制が掛かるかもしれません。
2月14日の福岡での同窓会までに、九州南部を訪ねておこうと考えていたのですが、ぐずぐずしていると、九州南部から一旦福岡へ戻るような非効率なスケジュールを強いられる可能性があります。
私はすぐに旅の支度を整えると、調査していた訪問予定先の資料などをプリントアップし、東名高速東京IC目指し、慌ただしく夜の環七へと紛れ込んでいったのでした。
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