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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第245回記事(2015年6月15日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
タイトル ものづくり・工場改善 ムダ取り・改善⑦ 『5ゲン主義 ムダ取りの実践』 古畑友三
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以前から、
「原理・原則にもとづく現場改善の実践」(佐武弘章著)(日科技連出版社発行)
について記事を書きたいと考えていました。この本は、難しいが読み込めれば「経営改善」に関して大変有効な本です。
その紹介の前に「現場改善」に関する
「5ゲン主義ムダ取りの実践」(古畑友三著)(日科技連出版社発行)
について紹介をしたいと思います
理由は、「原理・原則・・・・」の本の著者は佐武先生ですが、内容は「5ゲン主義・・・・」の著者の古畑先生の製造メーカにおけるムダ取り・現場改善についてまとめられたものです。そのため、「原理・原則・・・・」について紹介する前に、「5ゲン主義・・・・」を紹介しておくとわかり易いのではと考えました。著者は異なりますが、大変関連性の深い本同士です。
最初に、聞きなれない「5ゲン主義」ですが、これは
3ゲン(3現)=現場+現実+現実に、
2ゲン(2原)=原理+原則を加えた主義です。
私は市場から返却されてきた不具合品の品質改善を会社で行っていますが、改善に当たっては3ゲンだけでなく2ゲンをさらに加えることで効果的な改善・対策ができていると自負しています。つまり、有効に活用しています。
2点目に無駄の定義について。2014年10月26日の「ムダとり・改善① 本のリスト」の記事の中で、『ムダ』の定義は著者等によりいろいろだと書いています。その理由は、製造現場だけを対象とする場合、製造現場以外の間接部門にも範囲を広げた場合などなど、『ムダ』を考える範囲がまちまちです。著者の古畑先生は、トヨタ生産方式でよく取り上げられる7つのムダ
①手待ちのムダ
②作りすぎのムダ
③不良品を手直しするムダ
④加工のムダ
⑤運搬のムダ
⑥在庫のムダ
⑦動作のムダ
を取り上げられた後に、
7つに分類して、一般に言われているように定義づけることはあまり良いことではない。
(中略)何故であるかについては、私は”ムダとは、価値の生じない変化”と定義している
(中略)この言葉の意味の捕らえ方があまりにも狭く、物造りの現場におけるものと思い込んでいる人たちがあまりにも多い(中略)。(p74、p75)
と述べられています。そのため、著者の古畑先生は(間接業務などにも範囲を広げた、)幅広い定義をされています。
①待ちのムダ
②必要以上に行動するムダ
③良いと思って行動したことが結果として修正を必要とするムダ
④製作、作成、設置のムダ
⑤運び移すムダ
⑥物が必要以上に置いてあるムダ
⑦事を行うために身体を動かすムダ
このように定義された理由は、76pから114pに具体的に記載があります。ご参考に。
大切なことは、定義を与えられたもので、変えられないものと考えるのではなく、自社や現場にあわせて範囲を拡張したり定義を変更して、
自社にとって有効なムダ取り・改善を行うこと
と考えます。
井上
データ
著者:古畑友三(こばた ともぞう)・・・・出版時は京三製作所社長
定価:1800円+税(定価)
ページ数:270p
出版社:日科技連出版社
出版年:1992年
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