絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ロココ美術(シャルダン)

2009-12-15 | 美術
ロココ美術(シャルダン)

シャルダンは、とても有名な画家で、絵も見たことがるのですが、どこがロココなのでしょうか?
私は、ロココの特徴を感じません。私のロココのイメージは、ベルサイユ宮殿の家具や壁などの豪華な装飾、綺麗な女性の裸体などの官能美というものなのです。
しかし、シャルダンの絵には、そういうものを感じません。

机の上の静物画、パステルによる自画像、農家の夫人がエプロンをかけて、仕事をしているようなイメージです。

だから、ロココ美術の定義から外れているのではないかと思っています。
ただ、18世紀のロココ美術が華やかな時期に素晴らしい絵を描いた画家として、捉えたいですね。それと、フラゴナールが師と仰いだ画家と言うことで、ロココとのかかわりがあると考えれば、時代をつかむのに良いかなと思います。

代表的な絵は、次の3点を覚えてください。
    

初めの絵は、自画像ですが、パステルで描いたと聞いて、みなさんはどう思いますか?私は驚きました。パステルでもこんなに細かく油絵のように描けるんですね。
カンタンドラトゥールが描いたポンパドール夫人の肖像もパステルだと聞いて驚きましたが、パステルと言う材料は、細かく描くことができるという驚きがありました。掠れたような大雑把な表現や、柔らかい霞んだような表現のイメージが強いのでこんな風に描けることをこの絵を通じて知りました。

三番目の絵は、魚のエイが描かれているので、印象に残りましたが、良く見ると、左に猫がいるんですね。しかも、怒っているのか、興奮しているのか、今にも飛びかかろうとしているかのようです。これに気づいて、ほおと思いました。いままでいかにいい加減に見ていたかと反省させられました。
エイの絵は知っているつもりでしたが、猫に気づいていなかったのですから。




コメント
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