絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ロココ美術のまとめ

2009-12-17 | 美術
ロココ美術のまとめ

ロココ美術は、18世紀のフランスの美術です。
ベルサイユ宮殿の室内装飾や、美しい女性の裸からイメージする官能美がロココの特徴だと覚えると良いと思います。ルイ15世の時代で、フランスの貴族の美術です。
しかし、美術の主流がイタリアからフランスに移って行く時代でもありました。

代表的な画家は以下の5人です。

1、バトー シテール島への巡礼(ビーナスの誕生した愛の島)

2、ブーシェ 美しい女性の裸で有名

3、フラゴナール 本を読む少女の絵

4、シャルダン 静物画(エイのいる静物)パステルで描いた自画像

5、カンタン ド ラトゥール ポンパドール夫人の肖像

以上の5人です。入門編として覚えてください。実は、私も頭に入っているのは、この5人です。後は、調べないと語れません。

この後は、19世紀の新古典主義になります。それについては、印象派前後という題で、何回かお話しましたね。そちらを見てください。

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ロココ美術(カンタン ド ラトゥール)

2009-12-17 | 美術
ロココ美術で、もう一人覚えてほしいのは、カンタン ド ラトゥールです。

なぜ、カンタン ドまで付けたかというと、バロックにジョルジュ ド ラトゥールがいるからです。同じ名前なので、間違えないでねということで、敢えて記しました。
でも、同じ名前なので、セットで覚えると頭に定着していいですね。

ジョルジュ ド ラトゥールは、復習ですが、ロウソクのラトゥールで覚えましたよね。右側の少年がお父さんの大工仕事のためにロウソクの灯りを持っている絵で、少年の掌の向こうにロウソクの炎がある絵です。思い出せますか?
あの絵は、少年がキリストで、左側の老人が父親の大工ヨセフなのだそうです。

年齢の設定が、年を取りすぎているので、すこしおかしくないかなと思いました。
キリストは、大工さんの家で、父の手伝いをしていたので、キリストの職業は何かというクイズが出されたら、大工さんが正解かなと思います。

話が逸れました。

ーーー
今日、お話ししたかったのは、カンタン ド ラトゥールでした。

この画家は、18世紀の画家です。だからロココです。
有名な絵は、ポンパドール夫人の絵です。

この絵も、パステルです。シャルダンの自画像もパステルだと言いましたが、こちらの方が、専門家でしょうか。とにかく、パステル画の専門家です。シャルダンの他の絵は、油絵が多いのですが、カンタン ド ラトゥールはほとんどパステルで描いていて、パステル画家だと紹介されます。

どうですか?パステルで描いたと思えますか?言われれば、そうかもしれないと思いますが、この衣装の柄を見てください。

ーーーーー
このポンパドール夫人は、ルイ15世の愛妾だと言われます。しかも、正式な愛妾だというのです。愛妾が何人もいたのでしょうね。ルイ14世が17世紀バロックの絶対王政の最高峰ですから、その後を継いだルイ15世は、楽々の生活だったようです。とにかく、遊び好きで、たくさんの女性に囲まれていて、政治は真面目に行わなかったと言われます。だから、愛妾とは言え、発言権が強くなり、実際の政治に口を出すという凄いことをやったのが、このポンパドール夫人だったということです。
だから、この時代を語るには、大きな役割を果たした人になるわけですね。
因みに、ルイ14世が長生きをしたため、子供や孫が先に死んでしまい、このルイ15世は、14世の曾孫だそうです。もう一つ付け足すと、フランス革命でギロチンにかけられるルイ16世は、15世の孫です。これを知っておくとよいでしょう。

ロココ美術は、18世紀のルイ15世の時代だと考えたらよいと思います。そして、ベルサイユ宮殿の室内装飾や官能美と言われる女性のきれいな裸などが、ロココのイメージです。だから、ポンパドール夫人の着ている衣装の柄でロココを感じてください。


コメント (6)
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