ゆみねこ日記

日常日記です。

6月の読書記録

2022-07-01 17:58:20 | ブックレビュー
6月の読書メーター
読んだ本の数:25
読んだページ数:7988
ナイス数:3106 

花屋さんが言うことには花屋さんが言うことには感想
ブラック企業を辞めた紀久子が働くことになったのは駅前の花屋さん。色々な花と個性的な従業員に囲まれた紀久子の日々、とても前向きになれる素敵な1冊。面白かった!
読了日:06月01日 著者:山本 幸久
彼女の背中を押したのは彼女の背中を押したのは感想
離れて暮らしていた妹がビルの屋上から落ちた。結婚と同時に東京で暮らす姉・梢子は妹が飛び降りた理由を探るため実家に戻り同僚たちに会う。妹を追い詰めたのは何か?母の異常さ、父の無関心、そして実家から逃げた梢子の後悔。かつて自分が働き妹も働いていた書店で何があったのか。希望あるラストで読んで良かった。
読了日:06月02日 著者:宮西 真冬
マスカレード・ゲームマスカレード・ゲーム感想
シリーズ第4弾。連続して起こった3件の殺人事件。クリスマスイブのホテルコルテシアにその関係者3人が宿泊する。彼らの目的は何か?新田警部はまたもやホテルマンに!山岸さんも急遽駆けつける。展開はスピーディーで一気に読破、このエンディングは予想外だったが納得の結末。面白かった!
読了日:06月03日 著者:東野 圭吾
闇の余白闇の余白感想
覚醒剤密輸現場で現行犯逮捕された暴力団員・雨夜が持ちかけた司法取引。検察・弁護士、そして雨夜が「良い刑事」と見込んだ滝田は、雨夜を不起訴に持ち込み彼は組を抜ける。殺人事件の真犯人を告げると言う闇の司法取引に隠された真実。これは面白く一気に読了。
読了日:06月04日 著者:石川 智健
菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿 (ハルキ文庫 ほ 5-3)菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿 (ハルキ文庫 ほ 5-3)感想
家の声が聴こえる遠野守人。川越菓子屋横丁の月光荘での暮らしは順調、第一話は二軒家の一人欠けた三人官女のエピソード、第二話はゼミ仲間の田辺の祖父母が住む川島町での驚くべき出会い、第三話は由緒ある料亭「新井」を新しく宿にする、そのリーフレット作りで守人の新しい道が。頑なな守人が川越で出会った人々とのふれあいで少しずつ成長してゆく。さあ、次の巻でどう展開するのか、楽しみ!
読了日:06月05日 著者:ほしおさなえ
我々は、みな孤独である我々は、みな孤独である感想
「前世で自分を殺した犯人を探してほしい」と言う荒唐無稽なイライを受けた探偵・茶畑徹朗。高額な報酬目当てに調査を始めると茶畑と助手の毬子にも鮮明な前世の記憶が蘇る…。うーん、何だか良く分からない。暴力シーンが多くてしかもグロい。気持ち悪さしか印象に残らず、残念な1冊。
読了日:06月06日 著者:貴志祐介
菓子屋横丁月光荘 丸窓 (ハルキ文庫)菓子屋横丁月光荘 丸窓 (ハルキ文庫)感想
守人が月光荘の管理人となって1年。修論のテーマが決まり、卒業後の進路も良い方向に。第一話は川島町での農園体験と田辺の祖父母の家で見た「白い夢」。第二話は夏の夜の朗読会、【ちょうちょう】による小川未明の朗読と影絵。第三話は「川越建物めぐり」で守人のルーツが明らかに、そして鎌倉由比ヶ浜での再会。月光荘と守人にはやはり縁が。これは早く次を読みたくなる。三日月堂や川越の様々な店や人々、そして紙屋ふじさき記念館ともつながりそうな?
読了日:06月07日 著者:ほしお さなえ
四十過ぎたら出世が仕事四十過ぎたら出世が仕事感想
中小広告代理店・中和エージェンシーを舞台にした群像劇。第1話から第5話は40歳前後の社員たちの奮闘とエピソードを綴り第6話で彼らを育て見守って来た専務の過去と会社の内情が明かされる。面白かったです。
読了日:06月08日 著者:本城雅人
宗棍宗棍感想
空手の創始者と言われる松村宗棍の物語。江戸時代末期琉球王朝の時代、13歳の少年松村が虐められていた友達を救ったことからその強さを見いだされ、王宮に仕え、琉球王の武術指南役に。宗棍の真摯さ、親国と呼ばれた当時の中国との関係、琉球を支配した薩摩藩。やがて明治の世へと時は移るが宗棍の「手」は空手へと昇華し、多くの弟子たちに受け継がれてゆく。空手有段者の今野さん、きっと楽しく執筆されたのでは?とても読みやすく面白かった。
読了日:06月09日 著者:今野 敏
優しい音楽<新装版> (双葉文庫)優しい音楽<新装版> (双葉文庫)感想
読み終えると心が温かくなる3つの短編。「優しい音楽」混雑する駅で真っ直ぐ近づいて来た彼女、出逢いそして恋人同士になった後に彼女が僕に近づいた理由を知る…。「タイムラグ」不倫相手の娘を預かる事になったOL。「がらくた効果」同棲中の彼女はがらくたを拾ってくる。ある日彼女が拾って来たのは【おじさん】。瀬尾さんの世界は素敵で癒やされる。
読了日:06月09日 著者:瀬尾 まいこ
迷犬マジック (双葉文庫)迷犬マジック (双葉文庫)感想
家族から認知症を疑われている独居のおじいちゃん、路上ライブをする三味線ミュージシャン、肥満体の独身理髪店主、会社を辞め祖母が遺した家で一人暮らしを始めたアラサー女子。少し人生に疲れた4人の前に突然現れた黒柴風の迷い犬【マジック】、マジックと暮らしはじめた4人に訪れる素敵な奇跡。犬と暮らして散歩する、良いなぁ!マジックが口角を上げた顔、見たくなります。名犬マジック!
読了日:06月11日 著者:山本 甲士
幸村を討て (単行本)幸村を討て (単行本)感想
徳川と豊臣の最後の戦い【大阪夏の陣】。「真田幸村」と言う人物像が、家康・織田有楽斎・南条元忠・後藤又兵衛・伊達政宗・毛利勝永の視線で語られる。幕間に真田家のエピソードや兄・信之との絆が挟まれ、最終章での息詰まる心理戦を描くと言う構成の巧みさ。読むのに少し時間はかかったが大満足の1冊。やはり、今村翔吾は外れなし!
読了日:06月14日 著者:今村 翔吾
マイクロスパイ・アンサンブルマイクロスパイ・アンサンブル感想
猪苗代湖の畔に現れる謎の扉、マイクロな人類と普段私達の暮らしている世界が交錯?!とても楽しくて想像を掻き立てられる、ザ・伊坂幸太郎作品。猪苗代湖、懐かしくてまたあの景色を見に行きたくなる。
読了日:06月15日 著者:伊坂 幸太郎
陽だまりに至る病陽だまりに至る病感想
コロナ禍で歪んだ子供たちを取り巻く環境。クラスメイトたちから敬遠されている小夜子を自室に匿うことを決意し実行した小5の咲陽。小夜子の父に掛けられた殺人事件への関与の疑い。沖田・真壁のコンビを翻弄する小5女子。咲陽と小夜子、育ってきた環境の違いが切ない。沖田の洞察力は相変わらず凄い、そして真壁の必死な笑顔は想像すると笑えた。
読了日:06月16日 著者:天祢 涼
アクトレスアクトレス感想
前作・ボーダレスは女の子達が登場していたという記憶がうっすらと…。でも本作を読むのにさして問題なし。作家兼舞台女優になった片山希莉が書いた小説が、若手人気女優・真瀬環菜名義で発表されることになり、発表されるとまもなく作中の事件を模した「事件」が起こり、やがて環菜自身が殺害される。原作者の希莉は独自に事件を調べ始め、大ピンチに。環菜殺害の真犯人は読者には早めに分かるが、誉田さん、家族の形を書きたかったのかな?
読了日:06月18日 著者:誉田 哲也
天国からの宅配便天国からの宅配便感想
柊サナカさん、初読み。依頼主の死後、預かった品物をしかるべき人に届ける「天国宅配便」。ゴミ屋敷で暮らす老女に届いた親友2人からのテープ。旧習にこだわり孫娘が勉強して大学へ進むことに猛反対していた祖母からのプレゼント。大好きだったのに会えなくなっていた初恋の女の子からの手紙。サイエンス部の5人に送られた元顧問の手紙。エピローグも含めて全部良かった。
読了日:06月18日 著者:柊 サナカ
骨を追え ラストライン4 (文春文庫 と 24-18)骨を追え ラストライン4 (文春文庫 と 24-18)感想
岩倉剛が蒲田南署から立川中央署に異動して早々、十年前に失踪した女子高生・真中礼央の白骨遺体が発見される。当時犯人ではないかと疑われた交際相手は、末期癌に冒され余命いくばくもない。礼央の遺族を担当するため被害者支援課の村野とガンさんは協力を余儀なくされる。反発し合いながら捜査にあたり明かされた事件の真相と真犯人のモンスターぶり。家族って難しい。村野さん、前に進めると良いな。
読了日:06月20日 著者:堂場 瞬一
恋大蛇 羽州ぼろ鳶組 幕間(祥伝社文庫 い27-13)恋大蛇 羽州ぼろ鳶組 幕間(祥伝社文庫 い27-13)感想
なんて面白いのか!スピンオフ短編と言うにはあまりにも贅沢な3編。八丈島に流罪になった男の矜持「流転蜂」、京都常火消し・淀藩火消組頭取野条弾馬の恋「恋大蛇」、松永源吾と大音勘九郎が留守の江戸を襲う不穏な火事に立ち向かう「三羽鳶」、め組の銀治・け組の燐丞・仁正寺藩火消の柊与市の【銀波】。脇役たちが主役の本作、堪能しました!
読了日:06月22日 著者:今村翔吾
渚の螢火渚の螢火感想
本土復帰直前に起きた100万ドル強奪事件。琉球警察の真栄田太一警部補は警視庁出向から戻る早々に事件解決の特命を受ける。琉球警察上層部は日米両政府に知られぬように捜査に当たるようにと命ずるが…。本土に対する沖縄の屈託、長年のアメリカ支配への反発、県民の間にも離島と本島での差別がある。真相は沖縄の悲しい歴史の上にあった。
読了日:06月23日 著者:坂上 泉
いまは、空しか見えないいまは、空しか見えない感想
優等生の坂上智佳が日帰りでバスの旅に出かけた時、同じ高校に通うギャルの優亜と偶然乗り合わせる。たった一日の冒険が二人のその後を変えることにつながる。智佳の父親のDV支配、優亜を苦しめるレイプの記憶。若い彼女たちを応援する気持ちで読了。さすがR-18文学賞大賞&読者賞受賞作!白尾さんこれからも注目したい。
読了日:06月24日 著者:白尾 悠
二重らせんのスイッチ二重らせんのスイッチ感想
身に覚えのない強盗殺人容疑で逮捕された桐谷雅樹。犯行現場には雅樹のDNAが残され、防犯カメラに映っていたのはまぎれもなく雅樹本人の姿。その後アリバイが証明され釈放された後に待っていた思わぬ苦難。表紙で大方の予想は出来たが、何故彼らは大胆な犯行に及んだのか?双子のひとりを手放す事になった理由、基樹の性格の良さ、スピーディーな展開に一気に読了。面白かった!
読了日:06月25日 著者:辻堂ゆめ
ウェルカム・ホーム!ウェルカム・ホーム!感想
仕方なくお金が貯まるまでのつなぎに就職した特養の新米介護士・大森康介。認知症の入所者さんの介護は一筋縄ではない。施設で起こる様々な事例に振り回されながらの康介の成長譚としても、介護に携わる人々へのエールとしても興味深く読めた。丸山さんの介護への問題提起、しっかりと受けとめました。
読了日:06月26日 著者:丸山 正樹
夜に星を放つ夜に星を放つ感想
第167回直木賞候補作。星座をモチーフにした5つの短編集。どれも素敵で気に入りました。購入して本当に良かったです。特に好きなのは「真珠星スピカ」、交通事故で母を喪った女子中学生は母の幽霊と奇妙な同居生活をする。酷いイジメに遭った彼女を救ったものは?「星の随に」両親の離婚で父と暮らす小4の想くんの健気さと優しさに涙。お薦め本です!
読了日:06月27日 著者:窪 美澄
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幼い頃に母親と離婚した父親の死で相続した新宿A町の古びた一軒家。立地は良いのに「旗竿地」ゆえに売却もままならない。仕事もなく生活に困窮した鹿島穂花は同年代の女性限定のシェアハウスを運営しようとするが…。「ガラスの靴」と称する胡散臭い不動産会社、集められた訳あり感満載のシェアメイトたち(何故かキラキラネーム率多め)、床下からとんでもないものが見つかり、持続化給付金詐欺や地上げも絡み次々に人が死ぬ。真梨さんらしい【シェア】のお話。
読了日:06月28日 著者:真梨 幸子
透明人間は密室に潜む透明人間は密室に潜む感想
阿津川辰海さん、初読み。表題作は中々楽しめた。あとの3編はあまり楽しめず。他の作品を読まないと好みの作家さんかどうか分からないので機会があれば読んでみたい。
読了日:06月30日 著者:阿津川 辰海

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