10月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:6717
ナイス数:2251
舞台には誰もいない (単行本文芸フィクション)の感想
女優・遠野茉莉子はゲネプロの最中に命を落とした。舞台女優として高い評価を得て、名声を博していた茉莉子。舞台関係者が一堂に会し彼女について語り、茉莉子の「生」が露わになる。演じることへの執着と狂気、自らが選んだ結末に舞台の上の茉莉子はきっと満足しているのだろう。岩井さんの新たな境地、とても面白く読了。
読了日:10月03日 著者:岩井 圭也
龍ノ眼 (単行本文芸フィクション)の感想
砥石で豊かな暮らしを得た石場村。隠密同心の長澤多聞は翡翠のように美しい上物砥石の闇取引の実態を探るために江戸から村に派遣された。村には奇妙な風習があり、「おりゅうさま」への絶対的な信仰が根付いていた。50年ほど前からの信仰と、隠された悍ましい事実。ひとりの女の死で村ぐるみの悪習が浮かび上がる。村を変えたいと思うものと、富を手放すことへの執着。結末は悲しみを乗り越えて明るいもので読後感も良い。麻宮さん、読みやすくて好き!
読了日:10月04日 著者:麻宮 好
リボーン (幻冬舎文庫 い 18-21)の感想
リカ・クロニクル、ついに完結。気に入らないものは躊躇せずに殺してしまう稀代のモンスター。怖いもの見たさにずっと読んできたが、リカとは人が持つ悪意を具現化したものだと思った。
読了日:10月06日 著者:五十嵐貴久
サブ・ウェイの感想
試験導入された地下鉄の私服警備員の穂村明美は、明美がこの職に就いたキッカケは地下鉄駅の構内で何者かに命を奪われた恋人。未だ見つからない犯人の手がかりを探すという目的、駅や車内で遭遇する様々な事件。先が気になり一気読み。とても面白かった。上司の三木、明美の同僚たちも良い味で、シリーズになったら良いかも?
読了日:10月06日 著者:佐野 広実
夜叉神川の感想
夜叉神川の上流から下流、そして沖縄の離島の海へと繋がる5つのお話。YAの棚にあったが、小学校高学年くらいの世代からぜひ手に取って読んでもらいたい1冊。心の中にある暗いものや不穏なもの、それと対峙して子どもたちは成長して大人になってゆく。怖いものもあるけど、読み心地は悪くない。大人が読むと忘れていた時代を思い出せるかも。
読了日:10月07日 著者:安東 みきえ,田中 千智
よむよむかたるの感想
小樽の「喫茶シトロン」で月に一度の読書会が開かれる。【坂の途中で本を読む会】最年長92歳・最年少78歳の超高齢読書サークルに、28歳の新人店長のやっくんが加わる。語り合うことで知る読書の楽しさ、メンバーへの愛おしさが溢れ、とても温かい気持ちで読み終えた。
読了日:10月09日 著者:朝倉 かすみ
森にあかりが灯るときの感想
特別養護老人ホーム【森あかり】、新人介護士の星矢はお笑い芸人を諦めてこの道に。星矢の初めての夜勤の日に起きた酸素チューブ切断事件。施設長に疑われる星矢は自信を無くしやりがいも感じられなくなる。規則にがんじがらめの施設長の福見、職員からの信頼がない医師の葉山、様々な事情を抱える入所者たち。介護のリアルとそこで働く人たちの思いを描いた良作。お薦め!
読了日:10月10日 著者:藤岡 陽子
鳥と港の感想
入社した会社に馴染めず9ヶ月で退職した春指みなとと不登校の高校2年生・森本飛鳥。草むらで見つけた郵便箱から文通が始まり、2人を繋いだ文通を仕事に。【鳥と港】、手紙というスローなコミュニケーションが持つ温かさ。ややみなとの性格的なものにイライラしたり、ふたりとも恵まれた環境に置かれていることへの違和感を感じたりもしたが、概ね読後感は良好。誰かに手紙が書きたくなる1冊。
読了日:10月12日 著者:佐原 ひかり
共犯の畔の感想
うーん、長くて疲れた…。群馬県の山間の町のダム建設にまつわる話。代議士秘書を人質にした立て籠もり事件かにどうつながるのか?政治と金、マスメディアのあり方、翻弄される人々。力作だと思うが、今は政治絡みの話は読みたくない気分で疲れだけが残ってしまった。読み手の私が悪いのだ。
読了日:10月15日 著者:真保 裕一
日向を掬うの感想
四十路の売れない役者・大守良行のもとに突然現れた14歳の娘・都築日向実。かって恋人だった街子の依頼で精子提供をしていた。街子が亡くなり遺言にしたがって良行の家に。義理人情に厚い母の光枝や日向実を気遣い見守るいとこの惟吹。良行が軽すぎてイライラしたけれど、なぜ自分は生まれたのかと悩む日向実と惟吹の未来が明るいものであるようにと思いながらの読書。
読了日:10月15日 著者:朝倉 宏景
ぎんなみ商店街の事件簿 Sister編: Sister編の感想
こちらを先に読んでみた。ぎんなみ商店街の焼き鳥店の三姉妹、佐々美(ささみ)・都久音(つくね)・桃(もも)が商店街の事件の謎を解く。感想はBrother編を読んでそちらでまとめて。
読了日:10月16日 著者:井上 真偽
ぎんなみ商店街の事件簿 Brother編: Brother編の感想
Sister編に引き続いてBrother編へ。こちらは若くして亡くなった母と単身赴任中の父がいる4人の兄弟。同じ事件なのに視点が違うとまた面白く、とても楽しめた。イケメン料理人の長男・元太、高校生の次男・福太、頭脳明晰な中学生の三男・学太、末っ子の小学生・良太。宝石店の神山さんはこの商店街のことを何でも知っていた。三姉妹と四人兄弟、もう少し接点が多くても良かったかも。井上真偽さん、初読み。
読了日:10月17日 著者:井上 真偽
抹殺の感想
南スーダンにPKO部隊として派遣された自衛隊員たち。その中でも精鋭部隊の「特戦群」のメンバーたちは南スーダン政府軍のエリート隊員たちが起こした暴行や略奪の中から一人の日本人女性を含む三人を救出した。その後事実は隠蔽され、隊員たちは自衛隊を追われた。その七年後救出された女性医師・長谷川麻衣子が帰国したことで、事態は大きく動き始める。あの自衛隊日報問題からの息詰まるサスペンス。こんなことが本当に裏で起きていたらと思うとゾッとする。読みながら、これって月村了衛さん作じゃないよね?って何度も思った😅
読了日:10月19日 著者:柴田 哲孝
野心 ボーダーズ 3 (集英社文庫)の感想
警視庁SCU(特殊事件対策班)シリーズ第3弾。朝比奈由宇がメインの今作は、特殊詐欺犯の容疑者の捜査。尾行中に爆発に巻き込まれた由宇は肩を骨折、現場対応問題を監察に聴取される。警視庁初の女性部長を目指すことを公言し、葛藤しながら事件と向き合う由宇。SCUの仲間たちや同期の柿谷晶、大友鉄・岩倉剛も登場。次作は誰がメインになるかな?綿谷さんかな?楽しみ。
読了日:10月20日 著者:堂場 瞬一
紺碧の海の感想
アホウドリの羽毛で財を成した明治の実業家・玉置半右衛門。同郷の半右衛門に誘われ9歳で八丈島を出て横浜で奉公するようになった菊池留吉。留吉の目を通して語られる半右衛門の生涯。留吉が感じていた島の暮らしの閉塞感、半右衛門の飽くなき欲望。鳥島での乱獲と撲殺でほぼ全滅したアホウドリの哀れさと、なぜ南大東島に八丈島の文化が根付いているのかなどとても興味深く読んだ。
読了日:10月22日 著者:梶よう子
あらたなる日々 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-12)の感想
シリーズ第10弾。紅屋の奉公人から料理人となり、長屋住まいになったおやす。大旦那さまのご隠居祝いの宴を任され、見事にやり遂げる。桜田門外の変で井伊大老が亡くなり、不穏な時勢の中、おやすは横浜で西洋料理を食す機会を得る。様々な出会いとおやすを見守る人々、次はどのような展開になるか?楽しみに待ちたい。
読了日:10月23日 著者:柴田 よしき
ダブルマザーの感想
列車に飛び込み亡くなった一人の女性。二人の女性が母親と名乗るが、やがて亡き女性が整形し二重生活を送っていたことが判明する。本当に亡くなったのは、誰なのか?二人の母親は娘のことを何も知らない。何ともいけ好かない母親たち。登場する男たちもロクでもない。先が気になり一気に読んだけど、辻堂さんにしては少し底が浅く感じてしまった。
読了日:10月24日 著者:辻堂 ゆめ
同居鮨 間借り鮨まさよ Ⅱの感想
「間借り鮨まさよ」シリーズ第2弾。親族の葬儀のためベトナムに一時帰国した母が戻らず、途方に暮れる小5の娘・舞依を助けるまさよ。解散のためのラストツアーをするロックバンドに帯同し、悩めるロックスターを救うまさよ。タイトル作は甲府で劇場型の高級寿司店を開業したものの、さっぱり客が入らない若夫婦を救うまさよ。どの話もまさよの握るお寿司が美味しそうでお腹が減る!問題を解決すると同時に颯爽と旅に出るまさよ姉さん、素敵すぎる!今作はまさよが間借り鮨を始めるキッカケが明かされる。
読了日:10月25日 著者:原 宏一
さいわい住むと人のいう (一般書)の感想
豪邸に住む高齢の姉妹・桐子と百合子。ある日二人とも亡くなっていた。なぜ二人でこの豪邸に住まうことになったのか?2024年から20年ごとに遡り、姉妹の人生を語ってゆく。市役所に勤める青葉青年との関わり、二人が辿った道。じんわりと心に染みる素敵な1冊、お薦めです!
読了日:10月26日 著者:菰野 江名
背負い富士の感想
名前だけは良く知っているのに、何をした人かは曖昧だった「清水の次郎長」。その生涯を、同じ日に生まれ、次郎長を支え続けた音吉が語る。幕末から明治を生きた侠客、情に厚く、受けた恩は忘れない。確かに伝説の人物だと思った。
読了日:10月30日 著者:山本 一力
商い同心 人情そろばん御用帖の感想
シリーズものだったらしいが、問題なく読了。江戸市中の物の値が適正かどうかを調べる「諸色調掛同心」の澤本神人が子分の庄太とともに次々と起こる事件を調べる。鏡の秘密を暴く「母子像」が面白かった。
読了日:10月31日 著者:梶 よう子
読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:6717
ナイス数:2251
舞台には誰もいない (単行本文芸フィクション)の感想
女優・遠野茉莉子はゲネプロの最中に命を落とした。舞台女優として高い評価を得て、名声を博していた茉莉子。舞台関係者が一堂に会し彼女について語り、茉莉子の「生」が露わになる。演じることへの執着と狂気、自らが選んだ結末に舞台の上の茉莉子はきっと満足しているのだろう。岩井さんの新たな境地、とても面白く読了。
読了日:10月03日 著者:岩井 圭也
龍ノ眼 (単行本文芸フィクション)の感想
砥石で豊かな暮らしを得た石場村。隠密同心の長澤多聞は翡翠のように美しい上物砥石の闇取引の実態を探るために江戸から村に派遣された。村には奇妙な風習があり、「おりゅうさま」への絶対的な信仰が根付いていた。50年ほど前からの信仰と、隠された悍ましい事実。ひとりの女の死で村ぐるみの悪習が浮かび上がる。村を変えたいと思うものと、富を手放すことへの執着。結末は悲しみを乗り越えて明るいもので読後感も良い。麻宮さん、読みやすくて好き!
読了日:10月04日 著者:麻宮 好
リボーン (幻冬舎文庫 い 18-21)の感想
リカ・クロニクル、ついに完結。気に入らないものは躊躇せずに殺してしまう稀代のモンスター。怖いもの見たさにずっと読んできたが、リカとは人が持つ悪意を具現化したものだと思った。
読了日:10月06日 著者:五十嵐貴久
サブ・ウェイの感想
試験導入された地下鉄の私服警備員の穂村明美は、明美がこの職に就いたキッカケは地下鉄駅の構内で何者かに命を奪われた恋人。未だ見つからない犯人の手がかりを探すという目的、駅や車内で遭遇する様々な事件。先が気になり一気読み。とても面白かった。上司の三木、明美の同僚たちも良い味で、シリーズになったら良いかも?
読了日:10月06日 著者:佐野 広実
夜叉神川の感想
夜叉神川の上流から下流、そして沖縄の離島の海へと繋がる5つのお話。YAの棚にあったが、小学校高学年くらいの世代からぜひ手に取って読んでもらいたい1冊。心の中にある暗いものや不穏なもの、それと対峙して子どもたちは成長して大人になってゆく。怖いものもあるけど、読み心地は悪くない。大人が読むと忘れていた時代を思い出せるかも。
読了日:10月07日 著者:安東 みきえ,田中 千智
よむよむかたるの感想
小樽の「喫茶シトロン」で月に一度の読書会が開かれる。【坂の途中で本を読む会】最年長92歳・最年少78歳の超高齢読書サークルに、28歳の新人店長のやっくんが加わる。語り合うことで知る読書の楽しさ、メンバーへの愛おしさが溢れ、とても温かい気持ちで読み終えた。
読了日:10月09日 著者:朝倉 かすみ
森にあかりが灯るときの感想
特別養護老人ホーム【森あかり】、新人介護士の星矢はお笑い芸人を諦めてこの道に。星矢の初めての夜勤の日に起きた酸素チューブ切断事件。施設長に疑われる星矢は自信を無くしやりがいも感じられなくなる。規則にがんじがらめの施設長の福見、職員からの信頼がない医師の葉山、様々な事情を抱える入所者たち。介護のリアルとそこで働く人たちの思いを描いた良作。お薦め!
読了日:10月10日 著者:藤岡 陽子
鳥と港の感想
入社した会社に馴染めず9ヶ月で退職した春指みなとと不登校の高校2年生・森本飛鳥。草むらで見つけた郵便箱から文通が始まり、2人を繋いだ文通を仕事に。【鳥と港】、手紙というスローなコミュニケーションが持つ温かさ。ややみなとの性格的なものにイライラしたり、ふたりとも恵まれた環境に置かれていることへの違和感を感じたりもしたが、概ね読後感は良好。誰かに手紙が書きたくなる1冊。
読了日:10月12日 著者:佐原 ひかり
共犯の畔の感想
うーん、長くて疲れた…。群馬県の山間の町のダム建設にまつわる話。代議士秘書を人質にした立て籠もり事件かにどうつながるのか?政治と金、マスメディアのあり方、翻弄される人々。力作だと思うが、今は政治絡みの話は読みたくない気分で疲れだけが残ってしまった。読み手の私が悪いのだ。
読了日:10月15日 著者:真保 裕一
日向を掬うの感想
四十路の売れない役者・大守良行のもとに突然現れた14歳の娘・都築日向実。かって恋人だった街子の依頼で精子提供をしていた。街子が亡くなり遺言にしたがって良行の家に。義理人情に厚い母の光枝や日向実を気遣い見守るいとこの惟吹。良行が軽すぎてイライラしたけれど、なぜ自分は生まれたのかと悩む日向実と惟吹の未来が明るいものであるようにと思いながらの読書。
読了日:10月15日 著者:朝倉 宏景
ぎんなみ商店街の事件簿 Sister編: Sister編の感想
こちらを先に読んでみた。ぎんなみ商店街の焼き鳥店の三姉妹、佐々美(ささみ)・都久音(つくね)・桃(もも)が商店街の事件の謎を解く。感想はBrother編を読んでそちらでまとめて。
読了日:10月16日 著者:井上 真偽
ぎんなみ商店街の事件簿 Brother編: Brother編の感想
Sister編に引き続いてBrother編へ。こちらは若くして亡くなった母と単身赴任中の父がいる4人の兄弟。同じ事件なのに視点が違うとまた面白く、とても楽しめた。イケメン料理人の長男・元太、高校生の次男・福太、頭脳明晰な中学生の三男・学太、末っ子の小学生・良太。宝石店の神山さんはこの商店街のことを何でも知っていた。三姉妹と四人兄弟、もう少し接点が多くても良かったかも。井上真偽さん、初読み。
読了日:10月17日 著者:井上 真偽
抹殺の感想
南スーダンにPKO部隊として派遣された自衛隊員たち。その中でも精鋭部隊の「特戦群」のメンバーたちは南スーダン政府軍のエリート隊員たちが起こした暴行や略奪の中から一人の日本人女性を含む三人を救出した。その後事実は隠蔽され、隊員たちは自衛隊を追われた。その七年後救出された女性医師・長谷川麻衣子が帰国したことで、事態は大きく動き始める。あの自衛隊日報問題からの息詰まるサスペンス。こんなことが本当に裏で起きていたらと思うとゾッとする。読みながら、これって月村了衛さん作じゃないよね?って何度も思った😅
読了日:10月19日 著者:柴田 哲孝
野心 ボーダーズ 3 (集英社文庫)の感想
警視庁SCU(特殊事件対策班)シリーズ第3弾。朝比奈由宇がメインの今作は、特殊詐欺犯の容疑者の捜査。尾行中に爆発に巻き込まれた由宇は肩を骨折、現場対応問題を監察に聴取される。警視庁初の女性部長を目指すことを公言し、葛藤しながら事件と向き合う由宇。SCUの仲間たちや同期の柿谷晶、大友鉄・岩倉剛も登場。次作は誰がメインになるかな?綿谷さんかな?楽しみ。
読了日:10月20日 著者:堂場 瞬一
紺碧の海の感想
アホウドリの羽毛で財を成した明治の実業家・玉置半右衛門。同郷の半右衛門に誘われ9歳で八丈島を出て横浜で奉公するようになった菊池留吉。留吉の目を通して語られる半右衛門の生涯。留吉が感じていた島の暮らしの閉塞感、半右衛門の飽くなき欲望。鳥島での乱獲と撲殺でほぼ全滅したアホウドリの哀れさと、なぜ南大東島に八丈島の文化が根付いているのかなどとても興味深く読んだ。
読了日:10月22日 著者:梶よう子
あらたなる日々 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-12)の感想
シリーズ第10弾。紅屋の奉公人から料理人となり、長屋住まいになったおやす。大旦那さまのご隠居祝いの宴を任され、見事にやり遂げる。桜田門外の変で井伊大老が亡くなり、不穏な時勢の中、おやすは横浜で西洋料理を食す機会を得る。様々な出会いとおやすを見守る人々、次はどのような展開になるか?楽しみに待ちたい。
読了日:10月23日 著者:柴田 よしき
ダブルマザーの感想
列車に飛び込み亡くなった一人の女性。二人の女性が母親と名乗るが、やがて亡き女性が整形し二重生活を送っていたことが判明する。本当に亡くなったのは、誰なのか?二人の母親は娘のことを何も知らない。何ともいけ好かない母親たち。登場する男たちもロクでもない。先が気になり一気に読んだけど、辻堂さんにしては少し底が浅く感じてしまった。
読了日:10月24日 著者:辻堂 ゆめ
同居鮨 間借り鮨まさよ Ⅱの感想
「間借り鮨まさよ」シリーズ第2弾。親族の葬儀のためベトナムに一時帰国した母が戻らず、途方に暮れる小5の娘・舞依を助けるまさよ。解散のためのラストツアーをするロックバンドに帯同し、悩めるロックスターを救うまさよ。タイトル作は甲府で劇場型の高級寿司店を開業したものの、さっぱり客が入らない若夫婦を救うまさよ。どの話もまさよの握るお寿司が美味しそうでお腹が減る!問題を解決すると同時に颯爽と旅に出るまさよ姉さん、素敵すぎる!今作はまさよが間借り鮨を始めるキッカケが明かされる。
読了日:10月25日 著者:原 宏一
さいわい住むと人のいう (一般書)の感想
豪邸に住む高齢の姉妹・桐子と百合子。ある日二人とも亡くなっていた。なぜ二人でこの豪邸に住まうことになったのか?2024年から20年ごとに遡り、姉妹の人生を語ってゆく。市役所に勤める青葉青年との関わり、二人が辿った道。じんわりと心に染みる素敵な1冊、お薦めです!
読了日:10月26日 著者:菰野 江名
背負い富士の感想
名前だけは良く知っているのに、何をした人かは曖昧だった「清水の次郎長」。その生涯を、同じ日に生まれ、次郎長を支え続けた音吉が語る。幕末から明治を生きた侠客、情に厚く、受けた恩は忘れない。確かに伝説の人物だと思った。
読了日:10月30日 著者:山本 一力
商い同心 人情そろばん御用帖の感想
シリーズものだったらしいが、問題なく読了。江戸市中の物の値が適正かどうかを調べる「諸色調掛同心」の澤本神人が子分の庄太とともに次々と起こる事件を調べる。鏡の秘密を暴く「母子像」が面白かった。
読了日:10月31日 著者:梶 よう子
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