4月の読書記録、後半です。
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産む、産まない、産めないの
感想甘糟さん、初読み。読友さんの感想で気になっていて手にしました。出産にまつわるあれやこれや、人生の大切な節目や女性としての生きる形の選択、中々読み応えがありました。桜子と重美、親友同士の二人の運命が切なくて泣けました。
読了日:4月25日 著者:
甘糟りり子八月の青い蝶の
感想周防さん、初読み。2010年8月、白血病で余命宣告をされた父の持ち物の小さな青い蝶の標本。時を遡り1945年8月の父の切ない思い出。交互に綴られる文章の美しさに圧倒されました。この本は多くの人に読んで欲しいと思います。中学生以上なら読破出来ると思いますね。お勧め本。
読了日:4月26日 著者:
周防柳天国のスープの
感想息子を失い妻とも離婚しストレスから難聴になってしまったシェフ亮介と、亡き姉の思い出のオレンジ色の美味しいスープを探す結子。二人の視点が交互に語られる展開がやや読み難かったけれど、最後はみんなが幸せになれるストーリー。とても良いお話でした。そして温かくて美味しいスープが飲みたくなります。家の近くに「スープの店」あったら良いのにって思いますね。途中で既読感…そういえば読メ登録前に読んでいました。
読了日:4月26日 著者:
松田美智子督促OL 修行日記の
感想督促と言う大変なお仕事に携わるOLさんのルポ。理不尽な罵声に耐え、心も体もボロボロになるほどの過酷なお仕事。このようなお仕事に就いている方々を尊敬します。私にはおそらく無理だろうなぁ。
読了日:4月27日 著者:
榎本まみ夜明けのカノープスの
感想教師になる夢を諦めて、教育関係の出版社で契約社員として働く映子の物語。全天で二番目に明るい星なのに、日本では中々見ることの出来ないカノープス。映子の与えられた仕事に真摯に取り組み、成長してゆく姿と、別れた父への思い、叶わぬ先輩への恋。最後、思わずウルっとさせられました。穂高さん、好きです。
読了日:4月27日 著者:
穂高明龍神の雨の
感想血のつながらない親と暮らす二組の兄弟。悩み、苦しみ、取り返しのつかない罪を犯してしまったと…。真犯人のあまりの鬼畜ぶりにぞっとさせられました。最後のラジオのニュースが効果的。すべては雨のせいか。。
読了日:4月28日 著者:
道尾秀介私の命はあなたの命より軽いの
感想夫の急な海外赴任のため、臨月の遼子は大阪の実家で里帰り出産をすることに。実家に戻ると両親と妹の間には会話もなく、どことなくぎくしゃくとした雰囲気に。「命の重さは?」と問いかけられても、正しい答えなど誰にも出せないのではないでしょうか?やがて生まれた泉を中心に家族は再生するのかと思ったら、何となく不穏な終わり方で怖かったです。
読了日:4月28日 著者:
近藤史恵想像ラジオの
感想亡き人がメッセージを届ける「想像ラジオ」。津波で高い杉の木の上に運ばれた芥川冬助ことDJアークが発信する声は、聴こえる人には聴こえるという。何とも不思議な読み心地でしたが、心に残りそうな一冊でした。
読了日:4月29日 著者:
いとうせいこう願いながら、祈りながら (文芸書)の
感想北海道の生徒5人の中学校の分校に赴任した新任教師と生徒たちの1年。たった一人の3年生と個性豊かな4人の1年生。久松医師がとても良い人物で彼の言葉がとても良かった。人生を1日の時間にたとえる、私はもう夕方過ぎの時間に位置しているわけですが、まだ朝早い時間にいる中学生たちとその親御さん世代には特にお勧めです。もちろん色んな世代の方々にも。
読了日:4月29日 著者:
乾ルカ完璧な母親 (単行本)の
感想まさきさん、初読み。友高波琉が6歳で事故死する。悲しみを抱いた母は亡き息子の7歳の誕生日に娘波琉子を産む。病的に波琉を愛する母親の物語かと思いきや、もう一つの病んだ母と子の家族が絡み合い思わぬ展開に。母の愛情が間違った方向に向かうと被害を被るのは子供、何とも言えぬ複雑な読後感でした。
読了日:4月29日 著者:
まさきとしか正義をふりかざす君への
感想7年前に別れた元妻の依頼で捨てたはずの故郷に戻った不破。尊敬する義父のもとで働いた日々と苦い思い出。裏切り者と罵られるような故郷で、市長選挙の候補者を陥れようとする勢力を調べ始めると、次々に明らかになる事実。元妻美里が最初から嫌いだったので、結末は何となく予想できた。不破氏、あまりにも人が良すぎるのでは?文章は読みやすいのでサラリと読了。
読了日:4月30日 著者:
真保裕一読書メーター