いま話題の映画「四月の雪」を見た。雑誌AERAの記事でホ・ジノ監督は「しばしば感情を抑え、内へ内へと押し込めていく演技が求められた。これは、直接的な表現よりはるかに難しい。スクリーンをみて特に印象深かったのは、彼が葬式に出かけたあとのシーン。車のなかに彼の姿が見えるが、その表情でなく、場面全体が悲しみを背負って居るような感じがした。彼の顔そのものは無表情で、悲しい顔をしているわけじゃないけど、見ているだけでとても悲しみが伝わってくる。彼が顔でけで演技するのではなく、心がインスになりきってくれたことで表現できた素晴らしいシーン」と語っている。
4月に雪が降り、奇跡が新しい二人物語を紡いだ映画の結末。自動車のなかに二人はたしかにいるはずなのだが姿をみせない。気になった映画の終わりかた。監督は二人の未来は観客に任せたい、あえてあのような結末にしたと、、、、
人妻を演じた韓国映画界の宝石と称されるソン・イエジンも素晴らしい。彼女は自身は「私のなかでは、二人はもう出会ってほしくないという気持ちがあった。辛い気持ちのままで再会しても果たして幸せになるのかと]
この映画は日本では好評だが、韓国では「平凡で陳腐なロマンス映画」「恋と存在に対する貧弱な探求」といった酷評もあるそうだが、私はそうは思えなかった。