ⅩⅩⅩⅩⅥ「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まない」を観る聴く、 未だ幼い少年、未だ若い母親、が、両親は不仲で、母との暮らし、少年はいつもパソコンを手にして、何かを見ている、聞いている、幼稚園の中でも、一人パソコンの世界に、友達も近寄って見入るのだが、何を見ているのか、大人達には判らない、母は裸で踊るダンサー、客の男たちの視線に答えて、腰を振り、足をくねらせ、エロチックな店、しかし,既に若くないので,店長からも,冷たい視線、強制的に残業を求められて、でも,子どもがあるから,己の遊びがあるから,受けないままに、身勝手女、父親は少年に新しいパソコンを買い与えて、これが少年の好みと、それで己のお役御免と、高校生とガールフレンド、少女は将棋の棋士を目指して、なかなかに強いのだが、ボーイフレンドから渡されるCD、トーナメントでは今日も勝って決勝に、近所の将棋場で老人と打ち、勝って小遣い稼ぎ、ボーイフレンドは公園でバスケットボールで戯れる、今度コンサートに一緒に,その為の予習として聞いておけと渡されたCDだったのだ、だが、コンサートの日が、決勝の日、果たして、娘の覚悟、彼の為だ、将棋よりも、彼とともに、家では,勉強もせずに将棋に精出す娘を叱る母と父、大学に行けと、行かないのならば卒業したら出て行けと、女の将棋打ちなど居ないと、父の暴力、そんなだから、兄さんは部屋に籠もりきりに成ったのだと、一人飛び出していく、将棋一筋のガールフレンドに、どこか物足りないボーイフレンド、将棋少女は見てしまう、友達とボーイフレンドのデイト、怒り、悲しみ、借りたCDを返す、少年は新しいガールフレンドにコンサートに行く前に聞いてと差し出すCD、が、なんと、ケースを開けると将棋のCDが、困惑の二人、斯くて将棋少女の決意、部屋の兄に一人語りかける、聞いたCDに感動したのか、兄に聞かせようと、ドアの下に、このコンサートのバンドの仲間たち、マネージャー、インディーズの彼ら、大きく売り込もうとレコード会社の幹部、その為には売れ線の営業も、その為のポスター、役所とタイアップ曲を作って、売り込もうと、バンドの者たちを説得しろと詰め寄る、項垂れて曖昧な返事のマネージャー、それでも、結局、バンドの者たちに何も語れず、彼らの曲は彼らの自由に、売れなくても良いのだと、斯くて、コンサートの日、このマネージャーのバンドと、少年と新しいガールフレンドが遣ってきたコンサートのバンドは同一なのだ、幼稚園の少年はパソコンを持ち込んで、皆にこのバンドの曲を歌わせる、死にたい、死にたい、と、なんとも不吉な歌、親たちの反発、母も共に呼ばれて、パソコンを持ち込むなと幼稚園の先生、納得出来ないながらも、受け止めるしか無い母、それでも、少年は母の言葉をきかずに、幼稚園に持ち込んで、友達とパソコンを見詰めるのだ、皆が聴き入っているのだ、凄い、凄いと、何事なのだろうか、ついには親たちの怒り、親たちの集会、少年と母、母は溜まらずにパソコンをゴミ箱に、翌日、部屋から出ない少年、母は仕事が在るからと一人外に、だが、仕事では無かった、ランチに仲間たちとともに合コン、着飾って、不仲の夫とも店で知り合った、こんな遊び人の母、仲間は誰でも好きなのを連れて行けと、囁く、が、それでもやはり息子が心配、走る走る、男たちは帰る母に、どうしたと、子どもが居るのだと、驚きの男たち、部屋に、少年が消えた、走る走る、幼稚園にも居ない、どこにもいない、パソコンショップに人集り、少年が操って、どこかと交信しているのだ、見ている大人たちも関心、母はこの集まりに目がとまり、前に前に進むと息子がパソコンを操っている、母に捨てられたから、店のパソコンでアクセスしていたのだ、母は仕方なくパソコンを買ってくる、こうしてまた少年の遊びが始まる、幼稚園にも持ち込み、先生らに張れないように、仲間も協力、母のいない部屋に招いて、三人でパソコンに釘付け、コンサートの始まり、バンドリーダーの少年が未だ現れないと、マネージャーはリハーサルに己で、相変わらずの幹部の冷たい視線、それでも、遂にバンドリーダーが現れて、ステージが始まる、パンクパンド、幼稚園の少年が聞いていたのは彼らの曲だった、バスケット少年とガールフレンドもコンサートに、幼稚園の先生も、パソコン少年の語っていたバンドをパソコンで知って、聴き入る、母はダンスの仕事に、楽屋で後輩の聞いている曲を、どこかで聴いたと、見せてと、パソコンの中、まさに息子が聞いていた曲、息子はこれに惹かれていたのだ、初めて知る、涙、将棋の決勝に訪れた少女、斯くて勝負、頭の中に響くバンドの曲、兄のためにドアの下に、漸くにドアの下から奥に消えるCD、兄も聞くのだろう、こうして皆がバンドの曲に引き込まれていく、棋士少女も、曲を頭に響かせながら、打つ、母も踊る、喝采、部屋で聞きながら踊り出す少年たち、パソコンに書き込まれる文字たち、さて、棋士少女の父も、久しぶりに将棋盤を取り出して、思い出してコマを並べる、どこか子供たちと昔を懐かしんで遊んで居るのか、でも、この父には、バンドの曲が響かない、母はお勝手で働くばかり、この両親にはバンドは響かない、でも、どこか、笑みで盤を見る父とは、全てが和解に、バンドとともに、籠もりっきりの兄も、しかし、この安易な和解とは、マネージャーも聞きながら、これで良かったと、幹部の誘いを受けなくて良かったと、幹部もまた、ステージを見ながら、これで良かったと、しかし、そんなご都合主義とは、映画を見ている私たちも、これで良いのだと、惹かれてしまう、この怪しさを、果たして、これこそが、映画とのタイアップなのだ、さて、曲は、バンドは、この収まりを越え出ているのか、まさに、ここからが勝負なのだが、見せられて、聴かされて、終わっていてはいけない、幼稚園の子供たち共々、舞い上がれ、この映画の先にまでも、始まっている歌とともに飛び出せ
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ⅩⅩⅩⅩⅦ「星を追う子ども」を観る聴く、
時代背景はいつだろうか、どうも、昭和の半ばの時代の様だが、50年代か60年代の少女、線路に聞き耳を立てて、列車の来ない事を確認して、鉄橋を渡る、そして、山に、秘密の隠し場所、何でもあるのだ、そして、山の岩場のステージのごとき山頂に、父から残されたか、ラジオをオンにして聴き入る、そこに聞こえてくる響き、外の世界の響き、何事、祈りの音だろうか、いつもの猫とともに、寝そべって、一人孤独に、家に帰ると、誰も居ない、父は既に死して、母は看護師故に帰りも遅く、夜勤もあるのだから、一人で食事の用意、猫のためにも、そして、猫に魚を与えて、お休みと寝床に、そんな窓から見える山のステージの青い光り、学校、教室、授業、教師、友達、一緒に帰ろうと、でも、彼女には仕事が、米を買い、運び、そして、なによりも、また山に、線路に耳を傾けて、こうして主人公の一日が反復されて、鉄橋に、だが、なんと、大きなゴジラの様な化け物が、迫り来る、そこに助けに現れた少年、彼も怪我するが、見事に川底に怪物は落下、主人公を助けるべく二人して川に飛ぶ、列車を遮る怪物、そして、子供らを見かけて急停車する運転士、連絡を受けた刑事たちが捜索、川に落下している化け物、何事、不明なままに、腕に怪我した少年、隠し場所から消毒液を取り出して手当てする主人公、少年は笑みでキス、困惑の少女、初めての事に、慌てるばかり、少年はどこから現れた、そして、消える、あの響きの主は彼だったのか、少女の恋、失われた少年、悲しみ、学校では、妊娠した先生に代わって男の先生が、彼の語る、古典、古事記、神話、世界の神話、黄泉国、生死、再生、果たして、主人公は先生が妻を失っている事を聞いて、彼を訪う、聞かされる、神話、死した者の世界、そして、死した者の再生、その世界に入るための出入り口、妻を失ってから、悲しみの中、そんな研究を続けている先生、こうして、主人公は、山でまた少年を見かける、消えた少年の弟なのだが、その少年を狙う軍隊の兵士、ヘリコプター、何が、少年を追いかけて、なんと、追いかける兵士のリーダーは新しく遣ってきた男先生だった、彼は少年を追って黄泉国に、妻を再生させるために、その先生に何故かついていく主人公、先生に、君は何で行くのだと、判らない、少年を失ったからか、幼くて父を失ったからか、少年は、死を覚悟で人の世界に遣ってきた、ここでは生き延びられないのに、弟は、兄の残した青い石を取り戻すべく派遣された、今、川の中に石を見いだし、その用向きも終えて戻るのだ、そこに付いていく先生、主人公、斯くて、廃墟、迷宮の中に、アラブとも、アジアとも、沙漠とも、岩場、緑、世界を、時代を感じるのだが、いつの、どこの、過去の、未来の、知られざる世界、消えた少年の響き、歌、叫び、祈り、弟は、巫女様から叱られる、未だ、人の世界に青い石が残っていると、これでは、人がこの国にやって来るかも知れないと、直ぐにまた戻って取り戻せと、その石は主人公のラジオに遣われて居た石、父の残した石、ならば、父は、どこか死の世界と関係していたか、先生と主人公と猫、巫女の言葉で遣ってきていた少年の弟が、戻るべく黄泉国の入り口に、入り口の化け物、始まりの鉄橋の化け物と同じだろうか、未知の世界の門番、、黄泉国の入り口を守る化け物、猫が化け物の前で、見張り、猫故に動かない化け物、その隙に彼らは通り過ぎる、こうして新たなる世界に、どことも判らないままに、そんな最中に、一人取り残された赤ん坊を彼らが助けて、赤ん坊の部族の元に、礼として生かされて、でも、兵士たちが追いかけ狙う、剣を振りかざし、弟は、今や、巫女様たちの言葉よりも、連れ立ってきた主人公たちを助けようと、兵士らを倒すのだ、斯くて、彷徨い来た先生と主人公の旅が続く、猫は助けた赤ん坊の部族に残って、猫は彼の仕事を全うしたか、主人公たちをここまで連れ来る仕事が与えられて居たか、死人を運ぶ巨人の化け物、赤い眼をした黒い幽霊、襲いかかる、逃げ惑う彼ら、先生の過去、夢にうなされて、戦闘地域、どこだ、撃たれ、倒れて、妻は時期に死する覚悟、死した後も、忘れないでねと、先生は、どこに派遣されていた、世界の戦闘地域、まさに、近代、戦闘、国家、宗教、権力、軍事、教師、知識、先進国、こんな人々が世界を席巻する、妻を失う、さて、恐怖の絶壁に、主人公は崖を降りられず、先生一人が底に向かう、残された主人公と赤い眼の黒い化け物、少年が助けて、またしても飛ぶ、落下、この反復、始まりは川で、今、黄泉国に向かっての崖っぷちで、先生は、斯くて、不可思議な蜘蛛状の巨大な眼が沢山付いている怪物の前に、怪物は死した妻の魂を入れる肉体を用意しろと、そこに現れてしまった主人公、先生は主人公の肉体を利用しようと、傲慢、少年は止めようとするが、しかし、一人の肉体では、収まり付かないのだと、妻を再生出来ないままに先生は己の眼を失う、結局、妻を生かせない、妻の姿に再会するばかり、失う事の在り方、生き方を学ぶ事、それもまた幸せ、これでは、現実の悲劇を何でも肯定することにならないか、失っても幸せなどと、斯くて、主人公と少年と先生が、旅立つのだが、ここに現れた黄泉国とは、アラブの事、アジアの事、アフリカの事、中南米の事、未だ国ならぬ国の事、彼らからの響き、主人公に届けとばかり、祈り、悲鳴か、癒やしか、これを聞いた主人公、その音の響きの根源を求めて、先生は、近代人の知性の傲慢の旅人、主人公は先生とともに遣ってきた、彷徨う、世界に、何を見る、単なる日本ではあるまい、まさに世界、過去ばかりか、死の世界ばかりか、未来の世界とも、黄泉国から少年が、娘を誘いに、死を賭して、こうして、未知の世界の音を聞いた主人公、少年は消えたが、少年の残した形跡を消すためか、、青い石を戻すべく弟が、遣わされて、これを逆に利用する先生、始まりの鉄橋での少年と舞い降りるのは、主人公の死では無かったか、少年に導かれて、川の中、少なくとも疑似の死では在るのだ、先生もまた、世界の最前線での戦闘の死を背負って、戻るべき少年の弟と死の世界に、廃墟、中世、近世の部族抗争、先生の最前線は現在もまた同じ抗争世界なのだと、神々とも、幽霊とも、化け物とも、飛行船という棺とも、肉体も魂も分裂し彷徨い、いや、肉体や魂という纏まりすら危うい世界、現実とて、何も変わらない、先生の再会した妻とは、そもそも再会すらしたのだろうか、最前線で戦う先生の妻とは何で在ったのだ、夫婦とは、主人公の父も早くに消えて、母は看護師、担任の先生は妊婦、50年代、60年代が問われているのだ、夫婦が家族が、何をしていたのだ、私たちは、例え私が生まれる前としても、私はそこで何をしていた、そこに少年からの音が響く、この音を聴くべく、主人公は疑似死を味わい、先生とともに黄泉国に、今、過去とも未来とも付かない旅から如何にどこに帰還する、時空間を越え出た生も死も含みこんだ多様な声と視線に晒されて、それらを背負うべく、外から問いかける少年、響き渡るその音を発する、その少年の、君の名は、