ⅭⅠ「裸の拍車」を見る聴く、
山間、青い空、土色、緑の山、拍車のアップ、そこから、パンアップして、主人公の馬上の姿、復讐に燃えて、追いかける、主人公、若くもない男を見出して、銃をつきつけ、問い掛ける、逃げた犯人の様子を語り、捕らえられた男は、向こうに、足跡を見たと、銃を降ろしてくれと男、どうやら彼は犯人で無い、一人で追いかけるのは大変故に、男を引き込んで、僅かの金で、かくて二人の捜索の旅、その二人の前に現れる兵士、元兵士、悪さ故に、辞めさせられた、女癖、乗り気でない主人公、そこに高みから銃撃、老いた男に援護しろと、岩場の後ろから上るのだと主人公、だが、上手く登れず落下してしまう、そこに元兵士、彼は巧みに体を操って見事に高みに、そこには犯人と娘が、主人公と犯人は曰くが有って、結果として、主人公の知人を殺した、復讐、犯人を捕まえて、縛り、かくて5人の旅に、元兵士は、早速美貌の娘に惹かれて、誘う、犯人に虜にされてしまった娘は、犯人を庇って、だが、余裕の犯人、老いた男には幾らで主人公と話が着いたと、実は犯人には大金が賞金として懸けられていたのだ、主人公に見せられたお尋ね者の書面には、賞金が消されていた、老いた男の困惑、元兵士も、高みの活躍で、当然の権利と、どうやら賞金は、3人で山分けに、主人公は、何か、復讐に燃えて、正義感で追いかけて来ているが、彼だって、所詮賞金稼ぎに過ぎない、農場を経営していた主人公、それが、復讐と言いながら、こんな旅に、出たのは、なぜだ、やはり金か、犯人は、主人公の過去、関係した女のことも知っている、娘は、犯人の虜のままに、元兵士も、如何とも、この様子を遠く見つめる先住民、仲間を連れて、舞い戻り、追いかける、主人公たちは、彼らが狙う理由がないと、安心している、が、そこに襲撃、実は、元兵士は、酋長の娘に手を出したのだ、直ぐに元兵士を追いたてる主人公、だが、間に合わない、銃撃だ、主人公も足を撃たれ、倒れ、それでも、何とか、先住民の襲撃を納め、彼らは皆殺しだ、酷いもんだ、元兵士が全く持って悪いのに、やっと乗馬したが、倒れこむ主人公、魘される主人公、優しくいたわる娘、何事か、過去を、魘されて、語る、この言葉を聞いて、娘は、主人公の、心の声を聴く、労りの中、次第に、二人は惹かれ合って、なんで、あんな犯人といるのだと主人公、犯人の真実を知らない娘、虜にされて、騙されて、愚かな情婦に、全てが終わったら、一緒に、カリフォルニアと、未だ、判断のつかない娘だが、心揺らいで、犯人は穴倉の中に逃れようと、怪我していながらも、必死に追いかけ捕まえて引きずりだす主人公、だが、戻された犯人は、老いた男に巧みに語らい、娘をも連れて、3人で逃げ去る、銃を奪い、老いた男をあっさり殺してしまう、この様子に、娘は動揺、犯人は、殺し屋に過ぎないのだ、これまでの、言葉とは裏腹、騙されてきた、そして、高みにまたしても、待つ、追いかけてきた主人公、そして、元兵士、高みの下には、老人が撃たれて横たわったままに、狙う、犯人の銃弾、かくて、また高みに登る、主人公と元兵士、主人公と犯人の取っ組み合い、拍車を手にして、犯人を刺す、落下、犯人は川の中に、元兵士は、あくまで賞金のために、死体を引きずりあげようと、ロープを投げ、伝い死体のもとに、だが、流される、誰が流された、主人公が引き上げたのは、犯人、手元に犯人の死体が上がり、流されたのは元兵士と判る、こうして、残された二人、主人公と娘、死体を馬に乗せて、死体などは、もうよいと云っていながら、結局、賞金目当てか、馬に乗せ、見つめる娘、俺は、やはり、駄目な、賞金稼ぎなのだ、犯人同様、俺なんかについてくるなと主人公、見つめる娘、見つめる主人公、悲しみ、絶望、希望、そして、抱き合う二人、西部で、ともに、こんな地獄を生きてきた、だが、もともとは、平和な暮らし、恋を求めていなかったか、老いた、殺された、この年にになるまで独り者の老人、女癖の悪い元兵士、殺し屋の犯人、駄目男たち、そして、そんな男たちの中で振り回されるしかない、娘、土地と金と、欲望と、この空回りの中、二人は、やっと、辿り着いた、二人の世界、始まりだ、山間を抜け、大地に向かって、歩みだす、しかし、果たして、まだまだ、先は遠い、そして、先住民達は、見詰める遠く離れて、アメリカ人達の仕業を、神のごとくに、虐殺されながらも、