SASHIY エイガニッキ

メモ書きです、遊び心です、それでも、力です、どこにも、どちらにも、収まりつかない、思いです、可能性です、

SASHIY エイガニッキ

2018-03-04 10:10:05 | 日記
ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅡ「映画の天使」を観る聴く、
  宮川一夫と淀川さんの語らい、見ること、見つけ出すこと、きれいなもの、素晴らしいものを見いだすこと、こんなに沢山の良い物を見つけ出した人、それでいて、こんなに謙虚で、一緒にお風呂に入りたい、悔しい、跪いて靴を磨きたい、お客さんたちの前に来て、傲慢だったら許しません、でもこんなに恥じらいを持って、大人しくて謙虚で、良い物を見つけ出してきた人、どうしてこんな事が出来たのでしょう、ベンダースが、二人の事を映画の天使と呼んでくれた、日曜洋画劇場で22年間話してきましたが、全て嘘、これから見る人の為に、誤魔化して話してきました、私は嘘ばかり、この人は、こんなに良い物を既に残しています、憎らしいですね、淀川さんの語りは見事です、それでいて、しっかり映画を語っています、羅生門の光、森の中の光、差し込む光、ベルイマンも真似ていますね、森の中に入っていく人物を追いかけて捕らえます、どうして出来たのでしょう、その光と影で、全ては語り尽くされるのだ、ドラマをも越え出て、世界を捕らえる、この光と影の束が映画、一監督の作品に収まらない、叫び、狂気、凶器、驚喜、その存在、見る側の溜まらずに憧れ惹かれ嫉妬する間、場、その在りか、これこそが、民主主義なのだ、前ののⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅠの「blue」では、主人公が遠藤を見つけた、遠藤は主人公が私を見つけてくれたのだと、これが恋、そして、宮川一夫は光と影の多様な束を見つけてくれた、この恋に、行為に答えない馬鹿で在っては成らないのだ、
 

SASHIY エイガニッキ

2018-03-04 10:07:29 | 日記
ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅠ「blue」を観る聴く、
  授業中窓から外を見詰める主人公、校内に救急車が、夢か、現実か、音声は無い、運ばれていく、救急車は去って行く、誰が、判らない、何も無い通り、長い間、不気味な間、いつもの女子校、ランチ、屋上で四人が、仲良し四人組、収まりの良い四人、ケーキも当分に分けられて、主人公は屋上から下を見詰める、遠藤だと、退学の後戻ってきた娘、何があったのか、いつもの四人の世界に招かれる遠藤、斯くて、五人に、バランスが崩れていく、恋とは、それまでの少女たちの仲間のバランスを越えて動き出すもの、歴史の授業、産業革命、まさに、近代の始まり、その果てに彼女たちの現実が、また、ぼんやりしている主人公、寝て居たと叱る教師、寝て居ませんと主人公、ならば何を話していたかと問われて、答えられない、授業が終わり、遠藤が声を掛ける、寝て居なかったと、知って居ると、見ていたのだ、涙の主人公、こうして、二人は、見て、見られて、関係の始まり、遠藤が、学校の行き帰り、バスの中、一緒、同居、今までも、共に居たかも知れないバスの中、でも共に気付いては居なかった、手を振り、語らい、見つめ合う、次第に二人の世界に、前の四人の世界から離れて、二人の世界に、遠藤の部屋、画集、セザンヌ、音楽、何処か発展している遠藤、憧れ、嫉妬、だが、あの救急車の件は聞き出せずに、遠藤は私のスカートをあげると、きっと似合うと、二人は公園で背を合わせて、腕を伸ばし、振り、仕草を真似て、リズミカル、笑い、こんなある日、前の四人組らと共に主人公は合コン、友人が一人の少年を気に入って、どう思うと問いかけ、余り気のない主人公、でも、この言葉が気になったか、トイレから席に戻っても少年を見詰めての主人公、少年は何を思ったか、好かれていると思ったか、帰り道二人で遁走、ホテルに、主人公は恋でも無く、何か、飛び立ちたくて、処女を失いたくて、抱かれてしまう、友人に知られて罵られる、遠藤と共にあるときに、玄関先で、哀しみの主人公、何も言えずに側に付きそうばかりの遠藤、帰り道、バスの中、二人一緒に座って、遠藤が誘う、降りようと、浜辺、海の青、一人でここに良く来るのだと、彼方、風、空気、匂い、少年のこと好きだったら良いのでは無いかと遠藤、好きでは無いのだと主人公、ならば何故に、判らない、でも好きなのは遠藤だと主人公、涙、絶望、遠藤は理解してくれる、キス、だって、私を見つけてくれたのはあなただと、素晴らしい、こればかりで、ドラマだ、見ること、見つけること、遠藤の過去、救急車で運ばれたことを聴く主人公、知ってたのと遠藤、妊娠して、堕胎して、主人公の恋する遠藤、だが、彼女自身に取っては己は汚いと、そんな私が好き、私には何も無いと、汚れていると、そんな事無いと主人公、斯くて、夏休み、消える遠藤、前からの彼女の他クラスの友人から聞かされる、遠藤の更なる過去、妻のある男との恋、別れたはずが、また尋ねてしまったと、なんで行ってしまったのだろうと友人、鉄棒に乗り、怒りで回転する主人公、一回、二回、斯くて、孤独な夏休み、一人で、なんで遠藤は何も云ってくれなかった、私には、何も、理解し合って、恋して居るはずなのに、怒り、そんな最中に遠藤が戻ってくる、昔の友人と旅行したと嘘、溜まらない主人公、一人帰ってしまう、合わない日々、お土産に貰ったブドウ、冷蔵庫の中で腐って、主人公は思い立って、果物屋、一人部屋で、絵を描く、セザンヌ、戸を僅かに開けての、部屋への光の取り入れ、光と影と色彩と、素晴らしい、美術の教師に見せて、美大に進みたいと、遅いよと教師、それでも、毎日デッサンに通えと、夏休みが終わって、遠藤が近づくが、拒むばかり、美術室のデッサンの主人公の前にも現れて語りかける、が、溜まらない、不満の主人公は飛び出して、後を追う遠藤、何処までも、いつまでも、歩く二人、街中、佇み、涙の二人、今度は遠藤も泣いている、海辺、漸く並んで、お腹が空いたと、全て知って居ると主人公、そうかと、私には何も無い、主人公のことが一番で無いとは言えなかったと、でも、主人公にはやることがあるのだと、見つかったのだと、絵だ、一晩を二人であかすのだ、心配しているかなと、でも、二人は電話も掛けずに、海辺に、そして、始発のバスが、あれに乗れば学校に戻れると、走る走る、二人の再出発だ、高校の後の世界は、進学、何処に、これと云って当てない二人、東京に二人で、でも、出来ないと遠藤、母の事が、その他のことが、斯くて、主人公は東京の大学に、遠藤はこの地に止まって、送られてきた映像、遠藤の捕らえた映像、砂浜を歩く足元、カメラが映し出す、歩いて、歩いて、砂浜に、カメラはゆっくりパンアップして、海を捕らえる、あの、二人の思い出の海、青い海、光輝く、海、さざ波の海、カメラはズームして、海そのものに近寄って、揺れるカメラ、青の揺らめき、何を見る、二人の視線の先に在ったもの、希望、哀しみ、絶望、全てを包み込んで、主人公は東京で何度も、何度も、見たのだと、二人は何度でも再会しているのだ、だが、実らぬ恋、それでも恋、空回り、鉄棒の回転運動の如くに、産業革命の後の近代とはこの空回りのこと、少女たちは、この空回りを自覚して、そして、この自覚の中に、在るしか無いのだ、