SASHIY エイガニッキ

メモ書きです、遊び心です、それでも、力です、どこにも、どちらにも、収まりつかない、思いです、可能性です、

SASHIY エイガニッキ

2023-02-08 17:18:44 | 日記

ⅭⅩⅩⅠ「眩暈」を見る聴く、
  メカスの死、東京の剛造、水辺から思いを馳せる、メカスの写真、思い出、過去、若かりし頃の二人、出会い、詩人として、映像作家として、来日したメカス、過去の写真が、挿入されて、死して1周年、アメリカに、ニューヨークに、メカスの部屋に、そして、彼の残した大作、つまりは、その息子に会いに、この息子こそが、メカスの人柄を表しているのだと、ニューヨーク、通り、町、ビルの屋上から、昼に、夜に、夜景の美しさ、通りを彷徨い歩き、昔、出版された己の詩集を買い求める、古本屋に有ったのだ、流石、ニューヨーク、剛造の詩を語るメカス、立体的だと、街中、歩いて、この辺だったと、そこに、現れる息子、手を振る、近寄ってくる息子、見つめ合う二人、抱擁するでもない、見つめるばかりの二人、素晴らしい、見ることなのだ、再会とは、メカスを一番に理解している二人、息子と友人と、だが、それ以上に、メカスの視線、視点、言葉、声、生活、暮らしを知っている二人の再会、抱き合うのではなく、見つめ合い、あくまで、恥じらい、見つめ合い、大変な1年だったねと、哀しい1年だったねと、メカスを失った、哀しみは、あの息子の視線の中に、全てが、剛造を見つめる笑みの中に、全てが、何だ傲慢さの欠片もない、やさしい視線とは、メカスに依って作られた、あの視線、メカスの祈りが、息子に、この視線を繋いでいかなくては、そして、部屋の中に、片付けられている部屋、未だ雑然としているが、多くの物が、博物館に運ばれた、ニューヨークは凄い、メカスの物がいち早く、博物館に、そこで息子は仕事をするらしい、作品のみならず、多様な品々の、収集、整理、記録、なのだろうか、部屋の奥、ソファに寝ていたメカス、最後には、ベッドで、起き上がろうとして、そんな部屋の中で、インタヴューを受ける剛造、最中に、倒れて、運ばれて、疲れていたのか、捕らわれていたのか、何にメカスの死した場所、回復してまた部屋の中、息子と語らう、最後の時、起き上がろうとしていた、問いかける剛造、いや、ベッドで寝ていて、半身を起こそうと、笑っていた、いや、沈黙の後、息子は語る、覚悟の視線、理解する剛造、眩暈、最後のメカスの視線、覚悟、そして、同じ場所で倒れる剛造、今、その眩暈を振り返り、メカスを受け止める、メカスの最後を受け止める、それは、眩暈なのだ、そして、それを詩に、書き、部屋で立ち、己の詩を朗読する、叫ぶ、め・ま・い、メ・カ・ス、メカスの最後を、その全てを、剛造の全てが、めまいが、繋ぐ、めまいメカス、剛造は語る、ゴダールでも、撮れなかった、メカスの揺れ、ぶれ、カメラの動き、どこか曖昧で、絶対化しない視線、やさしさなのだ、優しさとは、受け入れること、まさに、息子の視線ではないか、恥じらい、目を丸くし、受け止める、直ぐには、判断しない、受け止めて、受け入れて、ゆっくり語り出す、そんな視線、世界を、皆を、あなたを、まずは、ゆっくり、見、受け止めて、受け止めて、視線、視点ではないのだ、視点たち、これこそが、あの揺れる画面ではないのか、メカスが歌い出す、仕事をするな、私は、そんな仕事はしないのだと、笑みで、軽やかに、リズミカルに、歌う、ギターを弾きながら、今有る、世界の、外に、外に、外の物たちの、者たちのネットワーク、剛造は、ニューヨークを歩く、コニーアイランド、水辺、路地、地下鉄、そして、街の人々なのだろうか、メカスの難民日記を読んでもらう、今もって、街中には、路地には、メカスの言葉が、日記が、言葉が、視線が、声が、屯するのだ、酒を酌み交わし、笑みで、飲み、歌い、歌い、歌い、見て、見て、見て、めまいメカス、めまいメカス、めまいメカス、

 


SASHIYエイガニッキ

2023-02-03 08:25:23 | 日記

ⅭⅩⅩ「WANDAワンダ」1970を見る聴く、
  炭鉱町、窓の外、朝から、トラクターが、重機が蠢く、母は孫を抱えて、男たちは仕事に、一人、ソファに横に成ったままの主人公、母も呆れて、起きだす主人公、炭鉱の現場、岩場の世界、荒れた土地、一人、主人公が白い衣装で歩いていく、ロング、どこに、一人、炭鉱の排石山で石炭を拾う老人、この老人に、金をせびる主人公、全く冴えない、暮らし、夜の女、金の工面にこんな老人許に、他には誰もいないのか、老人は、何時ものこととばかり、有るだけの金を差し出して、あまりないと、今や、こんな老人しか、相手にしてくれないままに、裁判所、夫は新しい妻が、結婚を夢見て、やってきた、主人公との離婚が成立すれば全て解決、主人公の子どもの面倒を見るものも出来るのだから、金を借りに出向いたから、あのロングの廃墟の世界を娘一人、どこまでも、歩いていた、子供のことを気にかけない主人公に、裁判官も、あきれ顔、カフェ、ビール、そこにビジネスマン風の男が、ここは俺が払うとばかり、こうして二人はホテルに、いつもこんな生活を送って来たか、朝、男は着替えてさっさと出ていこうと、ホテルの払いを逃れようとしていたか、主人公が起きる前に、一晩遊んでとんずら、物音に気付いて起きだして、男を追う主人公、車に乗り込む、走り出す車、屋台の前、男は車を止めて、買い物に主人公が降り立つ隙に、車は走り去る、結局、言いように弄ばれて、深夜、どこの店も開いていない、一軒のバー、入り込んで、トイレだと、店に居た男は困惑、やっと外に出てきた主人公、カウンターの中では、男が倒れている、ビジネスマン風の男こそは強盗、殺し屋、中を覗かれないように、ビールを出して、カウンターのチップを食べ、飲む主人公、男はレジを強引に開けて札を手にする、やはり強盗、車に、ホテルに、ベッドに、声をかける主人公に、苛立ちの男、腹が減った買い物して来いと、殴られて、叩かれて、外に、窓から覗く男、道行く男と語らう主人公、何をしているのだ、主人公が戻って来た、ネギなしのハンバーグの筈が、怒りの男、ネギを取りだす主人公、男の云ったところの店は開いていなかったと、だから、聴いて買ってきたと、だから遅れたと、食べる主人公、男は小汚いパンに嫌気、それでも、結局、引き続き二人は車に、奪った金で、衣装を買い、小奇麗な主人公、美しいのだ、花嫁衣裳のごとく、男の父親の待つ、待ち合わせ場所、抱き合う男と父親、何をしているのだと、男の怪しさを知っている父親、金を差し出すが、全うな仕事を知ろと父親、別れ、男はまた来週と、何か手を考えているのか、こうして、強盗の算段、準備、聞き入る主人公、だが、全く理解しないままに、叱られて、それでも、実行に、海辺のお屋敷、銀行の頭取の屋敷、海で泳ぐ姉妹、お屋敷の姉妹、お屋敷の中に二人は這入込み、頭取を銃で脅し、だが頭取が反抗、主人公は強引にこの取っ組み合いに入り込んで、頭取を倒して、どうにか、男は助かった、頭取の妻は見つめるばかり、そこに姉妹が戻って、ソファに縛り付け、時限爆弾の用意、時間までに戻ると、頭取一人を車に、良くやったと、いい子だと、褒められた主人公、初めてのことではないか、笑みの主人公、こうして銀行に向かう、男と頭取、後から追う主人公の車、だが、同時に銀行に着くはずが、右折車線で右に曲がり、ユーターン、警察官が、信号無視で、取り調べ、車は止められて、免許も持っていない、男らの車は店に着いてしまう、時間通りに、銀行の中、銃を突き付けて、スタッフを脅し、金庫の前に、空けられていく金庫、だが、時間外で空けられると警報が、銀行内では鳴らないが、警察に警報が、直ぐに警察隊が車を走らせて、何も知らない男、金庫を開け、札束を鞄に、そこに警察隊が殺到身動きできないままに、撃たれて、やっと現れた主人公、唯一の、冴えない相棒が、撃たれて、死した、涙顔で、見つめるばかり、同伴とも言えずに、見つめるばかり、悲しみの顔、一人、今度は、警備員に連れられて、車は郊外の草原に、車を止め、抱き着く男、相棒の死した後に、抱かれて、溜らない、悲しみ、叫び、逃れて、林の中、お屋敷前、夜、何時もの立ちんぼう、バーの女が、誘う、カフェの中、ビールと、料理、タバコ、飲み、タバコを吹かす主人公の顔、姿、もやの中、荒れた画像の中の、主人公のストップモーション、悲しみの、叫び、他にどうすれば、これが、戦後の復興した、先進国の女たちの現実、何所が、民主主義だ、どこが、男女平等だ、何も、解決していない、男の傲慢世界のままに、ワンダの顔たちが、どこまでも、見つめている、叫んでいる、泣いている、泣きぬれている、そして、今や、遅れて近代化を遂げている国々もまた、同じ現実が、廃墟の中を一人歩く主人公の姿に象徴されて、そして、ラストの、痛ましさ、今日もまた、誰かに誘われ、抱かれるのだ、