完全に取り込まれてしまったのか。「連合」の芳野友子会長が、自民党の麻生太郎副総裁と会食していたことが分かり、「どういうつもりか」と批判の声が上がっている。会食は16日。麻生サイドから誘ったという。芳野会長は、2月にも自民党の小渕優子衆院議員と会食している。

 野党の支持団体である「連合」のトップが、自民党幹部と次々に酒を酌み交わすのは異例のことだ。さすがに、ネット上でも芳野会長に対して疑問の声が噴出している。

<この人は初めからおかしい人とは思っていたが、どんどん自民党にすり寄っていく。ちやほやされるのがよっぽど好きなのか? 底辺にいる労働者にも目配りするのが連合会長の役目ではないか><組合いらない。連合解散。自民党と手を組む組合って何か意味があるんだろうか>

 自民党は「連合」を抱き込むことで野党をガタガタにするつもりだ。野党を分断するために、7月の参院選では、国民民主党と“選挙協力”する仰天プランまで浮上している。

「32ある1人区のうち、山形県と大分県には国民民主の現職議員がいます。自民党は、この2つの選挙区で国民民主と“選挙協力”するのではないかとみられている。候補の擁立を見送るか、擁立しても本気で選挙運動をしない。現職議員2人の当選が確実になる国民民主は万々歳でしょう。でも、自民党と選挙協力したら、もう野党間の選挙協力は不可能になります」(自民党事情通)

 自民党と接近している芳野会長は、自民党の思惑に気づいていないらしい。

「芳野さんに深い考えはありません。共産党が嫌いというだけです。麻生さんと酒を飲んで楽しい、という感覚だと思う。老獪な自民党も、ヨイショすれば取り込めるとみているようです」(政界関係者)

 芳野会長は、国民民主が自民党に接近していることも黙認している。もう立憲民主党は「連合」をあてにしない方がいいのではないか。

「立憲は腹を固めて、国民民主とも連合とも縁を切った方がいい。その方がスッキリして有権者の支持も集まるのではないか。未練がましく連合と国民民主に執着していたら時間切れになるだけです」(政治評論家・本澤二郎氏)

「連合」は誰の味方なのか。