家にいて、病状に変化が出てくれば、「大丈夫だろうか?」という不安はついて回ります。
病院にいれば・・・。そう思うのは、こんな時だと思います。
このところ状態のおちている患者さん、昨日の緊急訪問の時にだいぶ調子が悪かったために、ご希望で今日も担当の看護師が訪問してくれました。
やっぱり、なんとなく調子が悪くて、不安な様子だとか。
青森に出張中の主治医に連絡すると、今日の夕方には往診してくれるとのこと。
それを伝えただけで、急に元気が出てきたようです。
担当ナースが「先生が来てくれることがわかったら、急に落ち着いてきました。血圧も安定したし、呼吸苦もないです。でも、やっぱり先生には行ってもらいたいんです。大丈夫ですよね?!」と電話をしてきました。
「先生には悪いけど、さっきまで具合悪かったんだし、来てくれることがわかって落ち着いたのだから、やっぱり往診してもらおうね」って言いました。
先生の顔が薬なんですよね。
出張がえりで申し訳ないけど、お願いしちゃいました。
同じように、担当ナースが顔見せるだけで、元気になっちゃう人もたくさんいます。
もっとすごいのは、電話の声だけで元気になる人も。
アルツハイマーのおばあちゃん。
薬のセッティングをしたり、主治医と連絡を取ったり、一緒に歌ったり遊んだりする担当ナースが、一番信頼できる相手のようです。
訪問日の前後になると、担当ナースのKさんを思い出すらしく、ステーションに電話がかかってきます。
なぜか彼女は担当のKを「先生」と呼びます。
これは訂正できないらしく、「K先生いますか?体の震えが止まる薬がないんですけど。」と、ほぼ内容は同じです。
訪問当初、原因不明の振戦が発作的にあり、状況を観察したり、内服の内容を調べていたら、ある内服薬の副作用の疑いが出てきました。
ホームドクターと相談の結果、その内服を中止し、プラセボ(偽薬)を投与するようになったら、すっかり発作はなくなりました。(そのドクターもKさんを信頼してくれているので)
それでも彼女は、時々その発作が起こるのではないかという不安で、不穏になることがあります。
すると彼女は、これだけは忘れないらしく、ステーションに電話をしてくるのです。
でも、ほとんどKさんは訪問中でいません。
事務のどちらかが、「もしもし、Kですよ。もうすぐ行きますからね。大丈夫ですよ。ちゃんと飲み薬の中に入れてありますからね。」と、Kさんになりすましてお話します。
「わかりました!先生。ありがとう!」
そうして彼女は、安心して電話を切ります。
その直後にKさんが訪問しても、電話をしたことはすっかり忘れてしまっていますが、「先生!先生!」と大喜びで迎えてくれるそうです。
よく主治医が病状説明や治療の説明をして、「これは効きますよ。」とか言うだけで、元気になっちゃう患者さんたくさんいますよね。(私もその口ですが・・)
『「ムンテラマイシン」お願いします。』なんて、昔よく主治医に言ったけれど、本当に信頼している医療者からの言葉かけは、とってもよく効くんです。
(ムンテラっていうのは、医師が患者さんに病状説明することを言いますが、それと抗生剤などによくつかわれる○○マイシンという言葉をかけて、「よく効く先生の話」という言葉を作ったナース用語です。)
そのくらの関係性ができると、患者さんも安心して在宅で過ごすことができるのだと思います。
安心して、最後まで過ごせる。
そういう信頼関係が作れることが、在宅の醍醐味だと思っています。
病院にいれば・・・。そう思うのは、こんな時だと思います。
このところ状態のおちている患者さん、昨日の緊急訪問の時にだいぶ調子が悪かったために、ご希望で今日も担当の看護師が訪問してくれました。
やっぱり、なんとなく調子が悪くて、不安な様子だとか。
青森に出張中の主治医に連絡すると、今日の夕方には往診してくれるとのこと。
それを伝えただけで、急に元気が出てきたようです。
担当ナースが「先生が来てくれることがわかったら、急に落ち着いてきました。血圧も安定したし、呼吸苦もないです。でも、やっぱり先生には行ってもらいたいんです。大丈夫ですよね?!」と電話をしてきました。
「先生には悪いけど、さっきまで具合悪かったんだし、来てくれることがわかって落ち着いたのだから、やっぱり往診してもらおうね」って言いました。
先生の顔が薬なんですよね。
出張がえりで申し訳ないけど、お願いしちゃいました。
同じように、担当ナースが顔見せるだけで、元気になっちゃう人もたくさんいます。
もっとすごいのは、電話の声だけで元気になる人も。
アルツハイマーのおばあちゃん。
薬のセッティングをしたり、主治医と連絡を取ったり、一緒に歌ったり遊んだりする担当ナースが、一番信頼できる相手のようです。
訪問日の前後になると、担当ナースのKさんを思い出すらしく、ステーションに電話がかかってきます。
なぜか彼女は担当のKを「先生」と呼びます。
これは訂正できないらしく、「K先生いますか?体の震えが止まる薬がないんですけど。」と、ほぼ内容は同じです。
訪問当初、原因不明の振戦が発作的にあり、状況を観察したり、内服の内容を調べていたら、ある内服薬の副作用の疑いが出てきました。
ホームドクターと相談の結果、その内服を中止し、プラセボ(偽薬)を投与するようになったら、すっかり発作はなくなりました。(そのドクターもKさんを信頼してくれているので)
それでも彼女は、時々その発作が起こるのではないかという不安で、不穏になることがあります。
すると彼女は、これだけは忘れないらしく、ステーションに電話をしてくるのです。
でも、ほとんどKさんは訪問中でいません。
事務のどちらかが、「もしもし、Kですよ。もうすぐ行きますからね。大丈夫ですよ。ちゃんと飲み薬の中に入れてありますからね。」と、Kさんになりすましてお話します。
「わかりました!先生。ありがとう!」
そうして彼女は、安心して電話を切ります。
その直後にKさんが訪問しても、電話をしたことはすっかり忘れてしまっていますが、「先生!先生!」と大喜びで迎えてくれるそうです。
よく主治医が病状説明や治療の説明をして、「これは効きますよ。」とか言うだけで、元気になっちゃう患者さんたくさんいますよね。(私もその口ですが・・)
『「ムンテラマイシン」お願いします。』なんて、昔よく主治医に言ったけれど、本当に信頼している医療者からの言葉かけは、とってもよく効くんです。
(ムンテラっていうのは、医師が患者さんに病状説明することを言いますが、それと抗生剤などによくつかわれる○○マイシンという言葉をかけて、「よく効く先生の話」という言葉を作ったナース用語です。)
そのくらの関係性ができると、患者さんも安心して在宅で過ごすことができるのだと思います。
安心して、最後まで過ごせる。
そういう信頼関係が作れることが、在宅の醍醐味だと思っています。