漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

翩翩(ヘンペン) 幡幡(ハンパン)=翩翩  翩翻(ヘンペン、ヘン“パン”?)

2017年11月11日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・「月に惟う」さまに寄稿いただいた記事、だいぶ好評のようだ・・・連日、まだ、アクセス数が上位にランクしている!それだけ、1級の学習方法に迷える人たちが多いってことかな?だとしたら、タイムリーで良かった、良かった。「月に惟う」さまに感謝ですね・・・でも、最終的には、自分なりの学習方法を編み出さないとイケマセンね、こういうブログの記事(内容)の取捨選択も人それぞれですから・・・「己を知り、敵を知る、そして己に克つ」・・・自分自身の現状を克服することが大事ってことでしょうか・・・なんて、えらそうに(^^;)
・それと、カテゴリー「文章題」のアクセスがここのところスゴい・・・カテゴリー「模試」は恒常的に一定のアクセスがあるけど、ここにきて、「文章題」の“人気”がスゴい・・・29-1、29-2と続けて、難解な文章題が出てきた影響なんだろうな・・・しかし、文章題だけは暗記と違うからなあ・・・“勘”を養うのには良い練習にはなると思いますけど・・・こういう文章題への対応は、一朝一夕ではなかなか難しい・・・豊富な読書経験なり歴史知識(特に歴史的な用語の理解)が必要になってくるということかも知れないな・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<翩翩(ヘンペン)>

(漢検2)
①軽くひるがえるさま。身軽に飛ぶさま。 ②軽々しいさま。

*(広辞苑)だと、③まで意味が載ってる・・・
①ひるがえるさま。軽く飛びあがるさま。②かるがるしいさま。③才気のすぐれているさま。

*(大字源)だと、さらに①~⑦までの意味が載ってる・・・
①鳥が身軽く飛ぶさま(詩経) ②あちこち行き交うさま(詩経)「緝緝翩翩」(注) ③揺れ動いているさま ④宮殿の盛大なさま
⑤得意なさま、また、喜ぶさま ⑥才知が優れ、姿もいきなさま ⑦涙が飛び散るさま
 *大字源の①~⑦の意味・・・こりゃ、原文の漢文に当らんと、①~⑦までの意味全部はしっかり理解はできんな・・・
 *以前の記事で、「・・・翩翩たる両騎 来たるは是れ誰ぞ 黄衣の使者 (白衫) の児・・・」(ここでは「白衫」の問題だったが・・・)で出てきていた「翩翩」は、⑥ぐらいの意味に当るんだろうか・・・

(注)既出記事で、「・その他:緝緝=おしゃべりの声、多言のさま 「緝緝翩翩、謀、人を譖ることを欲す」(詩経・小雅・巷伯)」って載せていたけど、「翩翩」はそういう意味だったのか・・・漢検2・広辞苑の意味②でも良さそうではあるけど・・・

<幡幡(ハンパン)=翩翩>
・ついでに、漢検2に載っていた「意味 ②ひるがえる。「幡然」「幡幡」類)翻 」の“幡幡”の読みと意味を調べていたら・・・
 (大字源)
 幡幡:(ハンパン) :①しきりに翻るさま 同)翩翩(ヘンペン) (詩経・小雅・巷伯)
            ②威厳がなく、軽々しい。(詩経・小雅・賓之初筵)「威儀幡幡」
  *同じ出典でも、②の場合は文意からして意味が異なってくるようだ・・・難しいねえ・・・
  *でも、①の意味なら、(大字源なら)「幡幡(ハンパン)=翩翩」となるようだ・・・

ー余談ー

(漢検2)
下つき:騰翻(トウハン)・翩翻(ヘンポン)
(広辞苑)ヘンポン:旗などのひるがえるさま。ひらひら。
(大字源)①ヘン“ポン”:旗などのひらひらと翻るさま。
     ②ヘン“パン”:翻り飛ぶさま。「来鳥翩翻」 
       ・・・この“パン(ハン)”読みはとりあえず、無視しておいてよいかも・・・と思ってるんだが、ちょっと気になることが・・・
          ⇒<雑談1>で・・・
       ・・・音読みの違いで意味も違ってることがあるってことか・・・たしかに、翻の音には“”(ホン、ハン)とあることはあるが・・・

<雑談1>
●以前、漢検協会への照会で「謄翻」は「騰翻」のマチガイではないかと指摘したら、「騰翻」に直してくれたみたいだけど、その読みが“トウハン”となってる・・・私の調べでは“トウホン”なのだが、いいのかね?・・・って、前も書いておいたけど、いまだに疑問のまま・・・これも“ハン”読みがあるってことは、「翩翻」にも“ヘンポン”“ヘンパン”両読みがあってもおかしくはないってことかもしれない・・・

<雑談2>「囁囁」の読み・・・「ショウ“ジョウ”」はオカシイとの指摘・・・
●これも以前、漢検協会に照会した件
 ・回答は、(過去問の短い文意からはハッキリ読み取れないということで)“ショウショウ”か“ジョウジョウ”どちらでもOK・・・となった件
 ・「完全征服」には、もともと“しょうしょう・じょうじょう”ってなってたわ!!
 ・過去問の標準解答(間違っている“ショウジョウ”)よりも、完全征服のほうが合ってたんだ・・・
👍👍👍 🐔 👍👍👍 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

纘緒ー緒を纘ぐ 纂緒ー緒を纂ぐ 属纊ー纊を属く

2017年09月18日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「纘緒」は漢検2掲載熟語、「纂緒」は掲載無いが、同義。また、「属纊」は著名な熟語、漢検2には掲載無いが、広辞苑などの国語辞典はまず載ってる熟語・・・当ブログでも記事や問題(模試など)で何度も掲載しているもの・・・
●今回は、これらの熟語はそれぞれ、「纘緒ー緒を纘ぐ」「纂緒ー緒を纂ぐ」「属纊ー纊を属く」と読むようなので、その読みを確認しておいた・・・。

<纘緒ー緒を纘ぐ>  緒を纘(つ・うけつ)ぐ
 
<纂緒ー緒を纂ぐ>  緒を纂(つ)ぐ    

ー参考ー
纘(纉):サン、つ(ぐ)、うけつ(ぐ)、あつ(める)
纂   :サン、あつ(める)、つ(ぐ)、くみひも

(大字源) 纘緒(サンショ・ショをつぐ)前人の事業を受け継ぐ。同)纂緒(サンショ) ⇦ 漢検2には「纂緒」は掲載ナシだが、同義で〇だろう。
(漢検2)
纘(纉):意味 ①つぐ。受け継ぐ。「纘継」「纘緒」 ②あつめる。 類)①②纂(サン)
(漢検2)
纂   :意味 ①あつめる。あつめてまとめる。「纂修」「編纂」 ②つぐ。受け継ぐ。「纂承」 類)①②纘(サン) 

*なお、「継ぐ」でも良いかどうか、調べたが、「継」での熟語は見当たらなかった・・・「纘(纉)」も「纂」も“うけつぐ”という字義があるので、「継」とは違うようだ・・・だから、「・・・を“継”ぐ」と書いたら、たぶん✖になるんだろうな・・・

<属纊ー纊を属く> 纊を属(つ)く
ー参考ー
:ゾク 外)ショク 外)つ(く)・やから
(漢検2)①つく。つきしたがう。「属国」「帰属」 ②つける。たのむ。まかせる。「属目(ショクモク)」「属託(ショクタク)」「属望(ショクボウ)」 類)嘱 ③つらねる。つらなる。 類)続 ④なかま。たぐい。やから。同類。「属性」「金属」「卑属」 類)族 ⑤したやく。部下。「属官」 ⑥生物の分類上の単位。「科」の下、「種」の上。 ⑦さかん。律令(リツリョウ)制度で、四番目の地位。

*「纊を属(つ)く」は、上記②の「属(つ)ける」意のほうだと思うけど・・・

属纊:大字源(ショクコウ・ゾクコウ)(コウをつく):人の死に際・・・。
   広辞苑:ゾッコウ:・・・臨終。しにぎわ。
*故事あるも省略(他の記事参照)
*「属纊」は大字源では“ショクコウ・ゾクコウ”となっている。国語辞典などでは“ゾッコウ”が一般的か・・・。
👍👍👍 🐔 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「僭上」「僭主」の「僭」は、“僭(なぞら)える”か・・・

2017年09月16日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・漢検DSの「読み練習」の方に着手・・・あまり、“読み練習”はしていなかったけど、やはりやり始めて良かった・・・そのうち、還元すべき事項は別記事で出していくつもり・・・愈、本場に向けて“実践的”な記事にしていかないとね・・・
・本日は<模擬試験倉庫>(spaceplusさん)の模試その38をやらせてもらった・・・なかなか骨のある問題で良かった・・・これも愈、本番ムード・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<僭:セン、なぞら(える)、おご(る)>

(漢検2)
意味:おごる。まねる。なぞらえる。身分不相応におごりたかぶる。「僭越」「僭上」
下つき:奢僭(シャセン)・踰僭(ユセン)
「僭」から始まる言葉: ▲僭越(センエツ)▲僭主(センシュ)▲僭称(センショウ)▲僭上(センジョウ)▲僭用(センヨウ)

(以前の掲載記事)
<僭:セン、なぞら(える)、おご(る)>
・なぞら(える):僭擬(センギ)=身分をこえて上のものにまねる、僭師(センシ)=その内容をもたないのに、自ら師と称すること
・おご(る)  :僭越、僭傲、僭賞(濫刑)、僭奢、僭侈、僭恣・・・
・(その他)  :「(身分をこえて)おかす、みだれる」意の熟語多数。略。

<それぞれの熟語の意味>
僭上(漢検2):身分を越えた振る舞いをすること。「―の沙汰(サタ)」 「センショウ」とも読む。
僭上(センジョウ):(大字源)身分を越えて長上を侵し、または、そのまねをする。
僭擬(センギ):身分を越えて目上の者のまねをする
僭主(漢検2:センシュ)①武力で上の位を奪い、勝手に君主を称する者。 ②古代ギリシャで、民衆を味方にして政権を独占した支配者。タイラント。
僭主(センシュ):(大字源)①武力で位を奪って君主となった者。②臣下が君主の礼式などをまねること。③英語タイラントの訳語・・・。

・これらからすると、「まねる」意味を有する以下の熟語は“僭(なぞら)える”訓で出題されるかもしれない・・・
 
   僭擬 僭上 僭主  ― 僭(なぞら)える

 *ただし、漢検2では、「僭上」や「僭主」には、そこまでの意味が説明されていないけど・・・
 *すくなくとも、「僭擬」は“僭(なぞら)える”で良さそう・・・「擬」もそういう意味・訓だし・・・
  (参考)擬:中学…ギ 準1…まがい、もどき、はか(る)、なぞら(える) 1級…に(る)

 *ま、送り仮名が違うから、間違えようは無いかもしれないけど、念のため・・・
👍👍👍 🐔 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三楽(サンラク?サンゴウ?) 楽欲(ギョウヨク) 愛楽(アイギョウ)

2017年08月11日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*昨日は中学以来の悪友2人が見舞いに来たのか飲みに来たのかわからんが、午前中に来て夕飯まで食って帰って行った・・・まあ、それなりに付き合えたから体調も良くなってきたと思う・・・尤も、その後、バタンキューで寝てしまったが・・・
*29-2向け模試その1・・・どうやら、また“至高の五大鍋”を追究してしまったようだ・・・まあ、めげないで頑張る方向けということかも(苦笑)・・・でも、この模試でそれなりの点数が取れるようになれば、“恐いものナシ”になりますので、頑張る方には頑張っていただきたいと切に思っています・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「漢検漢字辞典第2版から ㊱  埆、 蠖、 楽」(2016年03月08日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事-)の「楽」の記事、以下の通り、追記してあります。
<楽:ガク、ラク、たの(しい)、たの(しむ) 準1:ギョウ、ゴウ、かな(でる)、この(む)>
・漢検2で「ガク、ラク、ゴウ」音による意味分けあり・・・「ガク」「ラク」は略。「ゴウ:(意味)好む、求める、こい願う、愛する」で「三楽(サンゴウ)」「楽欲」「愛楽」
・「楽欲」「愛楽」に読みが振っていないのは他の読みもあるのかもしれない・・・簡単な熟語なので未調査。でも「ゴウ」で読んでおいたほうが良さそう。ちなみに、この2熟語は広辞苑には載っていない・・・「三楽(サンゴウ)=3つの好み願うもの」は論語の言葉でもあるので載っている。
<2017.8.11追記>(上記記事は調査不足だったため訂正がてら追記補筆・・・)
*漢検漢字辞典では「君子三楽(クンシのサンラク)」(出典:孟子)と読んでいるが・・・この「三楽(サンラク)」と「三楽(サンゴウ)」の違いは、以下の広辞苑を参照・・・。
 「三楽(サンラク)」:①(孟子・・・)君子の三つの楽しみ。すなわち、、父母兄弟がともに生存し、天にも人にも恥じるところがなく、天下の英才を教育すること。②(列子・・・)人生の三つの楽しみ。すなわち、人と生まれたこと、男子に生まれたこと、長寿であること。 ③➪解説:さんごう
 「三楽(サンゴウ)」:(論語・・・)(「楽」は好み願う意)三つの願い望むもの。益と損とあり、礼楽を適度にわきまえ、人の善をほめ、賢友の多いのを好むの三つは益、驕楽(キョウラク)・佚遊(イツユウ)・宴楽を好むの三つは損。
*楽欲(ギョウヨク):(広辞苑)(仏)(「楽」はねがう意)願い求めること。欲望。 *他の国語辞典も意味・読みとも同様・・・。
*愛楽(アイギョウ):(広辞苑)(「楽」は願う意。)①(仏)願い求めること。・・・②愛し好むこと。・・・ *他の国語辞典も意味・読みとも同様・・・


👍👍👍 🐔 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「頑魯」と「頑鹵」は同じか?

2017年08月06日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「模擬試験倉庫」さんの模試35チャレンジ・・・今回のは“傑作”ですね、やりがいのある模試でした・・・皆さんもぜひチャレンジされたら如何でしょうか・・・私にはああいう模試は作れない(苦笑)・・・とはいえ、自分の復習のためにも、またちょっと作ってみようかなと思わせるような良い模試でした・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2に、「頑魯」と「頑鹵」という2熟語がそれぞれの項で掲載されている・・・
<魯:ロ、おろ(か)>
意味 :①おろか。にぶい。「魯鈍」 ②中国の国名。孔子の生まれた国。
下つき:頑魯(ガンロ)・椎魯(ツイロ)
その他:(略)
<鹵:ロ、しお、しおち、おろそ(か)、おろ(か)、たて、うす(める)、うば(う)>
意味:①しお。また、塩分を含んだやせ地。しおち。「鹵田」 ②かすめる。うばう。奪い取る。「鹵掠(ロリャク)」
   ③たて。おおだて(大盾)。 ④おろそか。軽々しい。「粗鹵」 ⑤おろか。「頑鹵」下つき:鹹鹵(カンロ)・斥鹵(セキロ)
その他:(略)

・この「頑魯」と「頑鹵」は同じ意味なのかどうか、気になったので調べた・・・(大字源には、「頑“鹵”」という熟語は掲載されていなかったため)
・結論からいうと、同じ意味のようであるが・・・
 理由①大字源「魯」の字義のひとつに「②おろか。にぶい。血のめぐりが悪い。・・・同)鹵」とある。
 理由②「粗鹵」に「「鹵」は荒れ地 。また「魯」に通じて、おろかの意」(大辞林)、「「鹵」は「魯」に通じて、おろか・おろそかの意。」(大漢和か字通)とある。

・ただし、「頑“鹵”」という熟語は調査した限りでは見つけられなかった・・・どこかの辞典なりには掲載されているのかしら・・・
・ついでに、他の熟語で、魯=鹵で置きかえられているかどうか(「・・・魯」「魯・・・」となっている熟語で、「同)・・・鹵」「鹵・・・」となっているかどうか)を調べた・・・

 <置きかえられている熟語>
 (大字源)(「鹵」の熟語で)「鹵鈍 「・・・同)魯鈍」」
 (大辞林)粗鹵・疎鹵・麁鹵 :そまつで役に立たない・こと(さま)。 「其議論の-にして誤謬の多きは/文明論之概略 諭吉」
      〔「鹵」は荒れ地 。また「魯」に通じて、おろかの意〕 ...
 (大辞林)粗魯 : あらあらしく愚かである・こと( さま)。...
  *その他参考(大漢和か字通)
   粗鹵(そろ):そまつで役に立たないこと。「鹵」は「魯」に通じて、おろか・おろそかの意。  
  *大字源・広辞苑には「粗鹵」掲載ナシ。

 <置きかえられていない熟語>
 (大字源の「魯」の熟語で調べた結果)
 「魯鈍」「魯直」(ばか正直。愚直。)「魯朴(ロボク)」(愚かで飾りけのないこと。)・・・「同)鹵・  ・・」とはなっていなかった・・・
 「頑魯」(かたくなで、愚か。頑愚。)・・・「・・・同)鹵」とはなっていなかった・・・
 「頑鹵」・・・そもそも、本熟語掲載ナシ  ・・・ネットでも漢字ペデイアぐらいでしか見当たらず・・・
 「愚魯」(おろか、のろま。魯も、おろか。)「・・・同)鹵」とはなっていなかった 
  *ただし、ネットで「漢語網愚魯的解釋:亦作“愚鹵”。愚蠢粗魯」とあったが・・・
 「椎魯」(おろかで鈍い。椎鈍。)・・・「椎“鹵”」はナシ。  *ネットにも「椎鹵」見当たらず。 
 「朴魯」(熟語はあるも、意味の掲載ナシ)・・・「朴“鹵”」はナシ。  *ネットにも「鹵朴」・「朴鹵」見当たらず。

・以上から、
 「魯鈍」=「鹵鈍」、「粗魯」=「粗鹵」、「愚魯」=「愚鹵」までは、置きかえても良いものを見つけたが、その他の熟語や、問題の「頑魯(頑鹵)」については置きかえても良いのかどうか、よくわからなかった・・・意味はほぼ同じと理解して良いようではあるが・・・

・なるべく、「鹵」よりも「魯」を使ったほうが良さそうだというのが結論・・・
👍👍👍 🐔 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「六呂」は、リクロ?リクリョ? 「天祚」は福禄?天位?

2017年08月04日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●・・・終わった・・・漢検2辞典・・・と、この記事つくっているところで、Sさんからブログ開設3周年(ちょっと過ぎ)のお祝いコメントを頂戴した。もうそんなに経つんだ・・・ご愛読いただいている皆さん、どうもありがとうございます。これからもご贔屓に(笑)
●漢検2辞典の、この種記事はもう少し続くかもしれません・・・
●明日は「模擬試験倉庫」さんの模試だ・・・難問らしいから今からワクワク・・・といっても、午前中はレオンの通院やら図書館への用事やら、午後はトラのデーゲームがあったりして、チャレンジするのは夕方か夜か、体調によっては日曜日になっちゃうかも・・・さて、個別記事のカテゴリーで、ちょっと気になった2点につき・・・

<呂:ロ 外)リョ>
(漢検2)
意味:日本や中国の音楽で陰(偶数番目)の音階。「呂律(リョリツ)」対)律 「呂」の省略形が片仮名の「ロ」に、草書体が平仮名の「ろ」になった。
下つき:語呂(ゴロ)・風呂(フロ)・六呂(リクロ)律呂(リツロ)・(リツリョ)
大見出し:呂翁の枕(リョオウのまくら)呂律(リョリツ)〈呂宋〉(ルソン)呂律(ロレツ)伊呂波(イロハ)瓜呂根(カロコン)
     九鼎大呂(キュウテイタイリョ)五右衛門風呂(ごえもんブロ)語呂・語路(ゴロ)大風呂敷(おおブロしき)
     大呂(タイリョ)仲呂(チュウリョ)南呂(ナンリョ)風呂(フロ)風呂敷(フロしき)律呂(リツリョ)
呂律(リョリツ):①中国の音楽で陰の六呂(リクリョ)と陽の六律。それが、日本の雅楽にも取り入れられた。十二律や音階・調子など。 ②音楽理論や音楽。 類)①②律呂     「ロレツ」と読めば別の意。


「六呂」は“リクロ”と読むのか、“リクリョ”と読むのか、どっちでも良いのか・・・
 
 ・手持ちの国語辞典や漢和辞典では“リクロ”は見当たらない・・・
 ・ネットなどで“ロクロ”“ロクリョ”と読んでいるのはあるが、前者は国内の地名だったり古墳の名前など、後者は音楽関係の同じ意味だが、辞書などの出典が不明・・・いずれにしても“リクロ”は無い・・・
 ・もし、“リクロ”と読んでいる辞典なりちゃんとした出典などがあれば教えてください・・・漢検さんも・・・

*なお、蛇足ですが、「呂:リョ(漢音) ロ(呉音)」(大字源)ですが、掲載熟語は地名・人名も含めてすべて“リョ”音だった・・・ただし、“語呂”とか“風呂”とかの和語は“ロ”読み・・・

*漢検2掲載の上記「律呂(リツロ・リツリョ)」と「律呂(リツリョ)」も気になるが、この際、無視・・・“リツリョ”で読めば良し・・・

<祚:ソ、さいわ(い)、くらい、とし>
・天祚=天位、皇位、皇祚・・・と思っていたが、<漢検2>の「祚」の項での意味欄に「①さいわい。しあわせ。「天祚」 ②くらい。天子の位。「皇祚」・・・」となっていて、「皇祚」と「天祚」は異なる扱いになっているようなので、気になって調べた・・・

「天祚」
(漢検2)(「天」の項で)天子の位。天皇の位。天位。皇位。類)皇祚(コウソ)
(漢検2)(「祚」の項で)
      「意味①さいわい。しあわせ。「天祚」 ②くらい。天子の位。「皇祚」 ③とし(年)。「年祚」」
      (「祚」の下つきで)下つき:皇祚(コウソ)・践祚(センソ)・天祚(テンソ)・福祚(フクソ)
(各国語辞典&ネット)天子のくらい。皇位。皇祚。
(広辞苑)天子のくらい。皇位。皇祚。宝祚。
 

と、ほとんどが、「天祚」=「皇祚、天位・・・」の扱い。

*大字源を調べて、やっとわかった・・・
 天祚(大字源):①天から降された福禄。また、天が幸いする。 ②天子の位。天位。皇祚。宝祚。高御座(たかみくら)
*この①のほうだと「天のさいわい」という意味もあることがわかる・・・漢検2の意味①に記載してある「天祚」はおそらくこっちの意味でとらえて、記載しているんだろう・・・ま、誤解を生みかねない記載ではある・・・

👍👍👍 🐔 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「畏俯」「陰俯」

2017年06月07日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<2017.6.7追記>
・「畏俯(イフ)」は大漢和に熟語掲載がありました・・・畏俯:おそれうつむく  *何のことはない、字そのままの意味だった・・・。
・「陰俯(インプ)」:これはどうしても見当たらなかった・・・誤植ではなさそうなので、これも字そのものの意味と解しておけば良いかも・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●以前、“公開”質問していた掲題2熟語・・・(「漢検1級 28-②に向けて 「ゲンピンの門」 (漢検2準拠)2016年10月23日 | 故事成語類」の記事中)・・・この前、図書館で、再度調べたら、上記のとおり、「畏俯」については見つかりました。(「陰俯」は見当たらず)

●同記事中に上記の赤文字で追記してありますが、一応、この記事でもお知らせしておきます。

●当時、お調べいただいたりご連絡いただいた方には、改めて御礼申し上げます。

👋👋👋 🐔 👋👋👋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「炙背(シャハイ)」は、気持ちが良いのか、苦しいのか・・・

2016年12月11日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<漢検2辞典・悉皆調査 完了>A4一冊分のノートをWP化中・・・この時期にもかかわらず、ありがたいことに閲覧者数や閲覧数が、また、だいぶ増えてきている・・・“鳥見”のほうかなとも思ったけど、やはり、メインの漢字の記事の方が閲覧が多い・・・直近の記事がもちろん一番多いけど、模擬試験問題や「熟語の読み・一字訓読」シリーズもかなり読まれている模様・・・これを見ると、なんとか成しとげた苦労が報われている思いがする・・・ははは、まさか、“常連さん”だけだとは思わないけど・・・初合格目指して頑張っているチャレンジャーの方々にもご覧いただいていると信じて続けていこう・・・

」:シャ、セキ、あぶ(る)、や(く)、した(しむ)

●漢検2
 意味 ①あぶる。火で焼く。また、焼いた肉。「炙背」「膾炙(カイシャ)」 ②したしむ。親しく交わる。「親炙
 下つき 膾炙(カイシャ)・親炙(シンシャ)
 音:シャ・セキ 訓;あぶ(る)・や(く)

●大字源
 「炙背(シャハイ)」 ①背中を太陽にあぶる。心地よいことのたとえ。 ②背中を火で焼く。苦しいことのたとえ
   
 *ははは、まったく異なる意味を持っている熟語なんだ・・・それぞれ、出典・文例があるので、場面場面で、使い分けされていたんだろうな・・・。
 *送り仮名は「あぶ(る)」「や(く)」だから、「炙背」ー「炙る」、「炙く」で分かるから大した問題ではないが・・・。

●ついでながら・・・もう何度も言ってて疲れたが(ーー)・・・
 ・人口に“膾炙”している“親炙”・・・ 
 ・意味も熟語も載せているのに、訓読み「した(しむ)」は載せていない・・・ホント、わけわからん。こういう熟語は“熟語の読み・一字訓読”では出さないのかね???

👍👍👍 🐒 👍👍👍

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「瞻矚(せんしょく)」 「愒陰(かいいん)」  (漢検過去問熟語)

2016年11月03日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●過去問で調べきれていなかった熟語・・・「瞻矚」「愒陰」・・・過去問の熟語が内容を変えて出ることがたまにある・・・

●「瞻矚(せんしょく)」・・・音読み問題で出題・・・
 ・「瞻矚」=あおぎみる

 ・熟語・一字訓読問題として出されるかも・・・
  ①瞻矚ー瞻( み )る   ②瞻矚ー矚( み )る

 *「」は「」の俗字と、漢和辞典にはあるが、漢検では許容字体となっていないようだ・・・。俗字のほうではダメなのかな・・・?ま、書き問題なんかでは出ないだろうけど・・・たぶん。

 ・追加知識
  <漢検2「矚」掲載熟語>*意味は当方しらべ。
  矚望:=嘱望、属望
  眺矚:①遠くの眺め。みつめる。遠くまで見渡す。②ながめ。見晴らし。 *「眺望」の同義語で、チョウショク(眺矚)なんて・・・。

●「愒陰(かいいん)」・・・熟語・一字訓読で出題・・・「愒陰(かいいん)―愒(むさぼ)る」・・・
 ・「愒陰」=光陰をむさぼる、また、年の暮れ。 (大字源)

 ・語選択問題または類義語問題として出される可能性・・・ほとんど無いと思うが・・・出されたら超難問だろう・・・

  例:語選択問題  「月日(または歳月)をいたずらにむさぼること」 = かいいん(愒陰)
    類義語問題  「年末」または「歳末」=かいいん(愒陰)
  とかなんとか・・・

👍👍👍 🐒 👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検1級 28-②に向けて 「未央(ビオウ・ミオウ)」=尽きることがない  (漢検2準拠)

2016年10月26日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2辞典の悉皆調査・・・一応、完了・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「漢検2辞典の悉皆調査」の中から、適宜、ご案内しています。  ●余裕のある方のみ、ご覧いただければ幸いです。
●急いでご案内することもないのですが、調べた以上、なるべく早くご案内したいと思い公開しています。ご迷惑でなければ幸い・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●問題化するだけでは間に合いそうもないので、こういうご案内もしています。これは一応、「語選択」カテゴリーに登録しておきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2「央」の項目に
・「①なかば。まんなか。「震央」「中央」 ②尽きる。やむ。「未央(ビオウ)・(ミオウ)」とあったので気になり調べた。

・「未央柳」「未央宮」とかの言葉は知っていても、その深い意味までは考えたことがなかった・・・。

●「未央(びおう・みおう)」:(「央」はつきる、やむ意。) 「尽きることがない」という意味。 
  「未央宮(ビオウキュウ)」「未央柳(ビヨウやなぎ)」 ➪ 熟字・当て字<金糸桃(びようやなぎ)> 

  *現行の「未」は <小学:ミ 準1:ビ、ひつじ、いま(だ) 1級…ま(だ)>だから、今は上記の意味はないんだ・・・。

●「未央宮
 ・国語辞典などでも、大体、「漢の宮城の名。漢の高祖が長安の竜首山上に造営。唐代にも修復。」(広辞苑)ぐらいしか説明なし。
 ・ま、国語辞典だから、この程度・・・やはり、漢和辞典に当らないと、簡単な字の熟語でも、その真の意味合いはわからないということか・・・。
 ・こういうのも、漢字や熟語を調べてて意味が深くわかるようになると楽しくなるひととき・・・
 ・ついでに、

  長楽未央(チョウラクミオウ):営々と続いてきた楽しみは尽きることがない(という意味)
 
  (漢時代に建築された「長楽宮」と「未央宮」に共通して用いられた瓦当の紋に多く彫られているらしい。
   *「瓦当」とは屋根の軒に葺いてある丸瓦の面のことで、吉祥語を用いて住の安全などや守護を表象している由。)

●「未央柳」(オトギリソウ科の半落葉低木。中国原産。観賞用に栽培。夏、多数の長い雄しべが目立つ黄色い五弁花をつける。季夏)
 ・「未央柳:漢名より。和名は、花が美しく、葉がヤナギに似ることからという。」というのが、一般的な説明。
 ・でも、由来は、唐の玄宗皇帝と楊貴妃との愛と悲しみを綴った長編叙事詩「長恨歌」(白楽天)の中の「太液の芙蓉、未央の柳」からのようである。
  *源氏物語の桐壷の巻に、そのまま使われている由・・・もうとっくに忘れてた(^^;)

👍👍👍 🐒 👍👍👍

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検1級 28-②に向けて  賓服 (漢検2準拠) 

2016年10月20日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2辞典の悉皆調査・・・1400頁まで到達・・・ついつい、“見て覚える”のではなく、“読んで理解する”ために、いろいろと調べたりしながら進めているので、時間がかかっている・・・間に合うかしら?早めに終わらせないと受検のための学習時間がなくなる(ーー)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「漢検2辞典の悉皆調査」中の中から、適宜、ご案内しています。
●余裕のある方のみ、ご覧いただければ幸いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2掲載内容「賓・・・②したがう、主たるものにしたがう 「賓服」・・・」
・当ブログでも「賓服(ひんぷく)ー賓(したが)う」は、過去、音訓整理のところで案内ずみ。
・漢検1級レベルでは、最低限、この読みと一字訓読みだけ覚えておけばOK・・・でも、オモシロくないし、なんとなく、歴史的用語のような気がしたので調べた。

●やっぱり、とても、面白いことがわかった・・・古代史好きには堪らないお話・・・
「賓服(ヒンプク):ぴったりと従う、 来朝して服従する 意
・用語例:「暴民不作、諸侯賓服=暴民作らず、諸侯賓服す」〔礼記・楽記〕「如今四海賓服, 八方寧靜,千載百載不用武備。」(佩服。如)(紅樓夢)
・ネットで詳しく説明してくれている方の論文みたいなものを読むと、どうも古代中国の周王朝時代からの礼制のことらしい・・・簡単に整理すると、
 ①甸服(でんぷく)の制・・・都に近い封内の諸族の周王朝への礼
 ②侯服(こうふく)の制・・・都の外にある封外の諸族の周王朝への礼
 ③賓服(ひんぷく)の制・・・中華の領域内にある諸侯領である侯衛の礼
 ④要服(ようふく)の制・・・蛮族であっても中華に隣接していて教化を与える蛮族の礼
 ⑤荒服(こうふく)の制・・・さらにその外にあって教化の行き渡らない戎狄の礼
 *甸服の民は、天子の父と祖父を日々祭る「祭」にて貢物を上げる義務を持つ
 *侯服の民は、天子の祖先を月毎に祭る「祀」にて貢物を上げる義務を持つ
 *賓服の諸侯は、季節毎の祭りである「享」にて貢物を上げる義務を持つ
 *要服の蛮族は、一年毎に貢物を上げる「貢」の義務を持つ  (⇦ 中国の史書に「倭人、鬯艸を献ず」とあるのはこれに該当するのかも・・・)
 *荒服の蛮族は、天子の代替わりのときに来朝する「終王」の義務を持つ 

 甸服:首都から五百里(200キロ)四方は封内であり、天子のための治田を耕す服属を行う。
 侯服:封内の外五百里は天子のために斥候の職を行う服属を行う
 賓服:封外の外には侯圻(こうき)・甸圻(でんき)・男圻(だんき)・采圻(さいき)・衛圻(えいき)の五圻(ごき)があり、そこまでが中華の範囲内である。五圻を合わせて二千五百里(1000キロ)。ここの諸侯は天子に来朝する服属を行う
 ・・・・
 という、歴史的な用語・熟語だった・・・。「甸服」って熟語も漢検1級にはあったな・・・「圻」の字も1級対象だったな・・・

👍👍👍 🐒 👍👍👍こんなに、横道に逸れていたら時間がいくらあっても足りない・・・👍👍👍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検漢字辞典第2版から 【75】  葆祠 苞桑 繋匏 鴟張ほか  

2016年06月15日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*漢検2辞典から、読み又は意味が不明の熟語・・・
●「葆」・・・「葆祠
・漢検2:意味③たから。宝とする。「葆祠」 
・葆祠(ホウシ)=宝としてまつる (大字源)*訓読みでは「たから」に対応すると思う。
●「苞」・・・「苞桑
・漢検2:意味④ねもと。もと。(*訓読みでは「ねもと」に対応すると思う) 意味説明ナシ。
・苞桑(ホウソウ)=①桑の木のもと、②根深柢固なたとえ、③易の用語「苞桑に繋(かか)る」=非常に危なっかしい状態のこと、危機的な状況のこと。④③から、転じて国家的危機、人生の危機などを意味することば・・・らしい。
●「匏」・・・「繋匏
・漢検2:下付き熟語  意味説明ナシ
・(ボクちゃん日記から無断借用):ケイホウ(繋匏)(1391)= 匏(ひさご/ふくべ)をかけっぱなしするさま。「どうにも動けないさま」「役にたたない者」の形容。「匏繋」(ホウケイ)も同様の意味=食べられないでぶらさがっているひさご。一か所につながれて、動けないことのたとえ。
●「焙」・・・「焙茶
・漢検2読みナシ・・・焙茶(バイサ)=茶葉をほうじる (大漢和) *大字源は「ハイチャ」*  広辞苑「焙(ほう)じ茶」
<参考(以前の記事の再掲示)>
・<焙:ホウ、ハイ、ホイ、あぶ(る)、ほう(じる)>
・あぶ(る):焙烙(ホウロク)
・ほう(じる):焙煎・焙炉(ホイロ)・焙炒(バイショウ)=豆などを炒ること。焙焼(バイショウ)・焙茶(バイサ)=茶葉をほうじる *焙煎(バイセン)=食品を乾煎りすること
●「桓」・・・「三桓
・「サンカン」=中国、春秋時代に魯で活躍した三大貴族。春秋初期の斉の桓公 (在位前 711~694) の三公子・・・こんな熟語載せる意味あんのか?
●「鴟」・・・「鴟張
・「シチョウ」=(鴟はふくろうのこと)、フクロウがその翼を大きく張っているさま=転じて、姦賊などが猛威を振るうたとえ。
●「誄」・・・「銘誄
・「メイルイ」=死者の善行や功績を記した文章(大字源)

<その他、1級以外>
●「准后(ジュゴウ)」:日本の朝廷において、太皇太后・皇太后・皇后の三后(三宮)に准じ た処遇を与えられた者、またその待遇・称号。正式には准三宮(じゅさんぐう)といい准三 后(じゅさんごう)ともいう。准后は略称である。
●「名貫(メイカン)」:姓名と本籍(大字源)・・・ネットにも国語辞典にも無いぞ、こんなの・・・

👍👍👍 🐒 👍👍👍



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検漢字辞典第2版から 【71】 汎濫

2016年06月13日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●模擬試験でも出題した「汎濫」=曖昧、不確実 という意味で・・・。
●漢検2記載内容
汎濫
 ①河川などの水が増し、あふれ出ること。
 ②物があふれるほど多く出まわること。特に、好ましくないものにいう。
 ③あいまいなこと。不確定なこと。「権利という―な名称
 ①②「氾濫」とも書く。                      」
・この、意味③にある内容・・・わざわざ文例「権利という―な名称」まで載っている。
・①②の意味は「氾濫」でもOKということ・・・逆に言えば、③の意味のときは、「汎濫」という熟語のみということ・・・
●こんなマイナーな問題は出ないとは思うが・・・
・そもそも、この文例・・・通用性あるんだろうか・・・こんな使われ方をするなんて知らなかった。どこかで誰かが使った例があるんだろうが・・・。
・また、この③の意味の「汎濫」の出典・・・どうも、史記の「老子韓非列伝」の中の、
 「・・・汎濫博文、則多而久之。・・・」=「汎濫博文ならば、則ち多しとして之を久し(充分である)とせらる・・・」かららしい。この出典の文章も今一、難しくてよくわからないが・・・。
・各辞典、この出典で、ここでの「汎濫」の意味は、
 <大字源>うわついたことば、でたらめ
 <漢字源>うわついたことば
 <大漢和>でたらめなことば、不確実なことば
 (<字通>は、(この出典は無く)「溢れ満ちる」という意味のみ・・・)
 となっている。
・ここまで調べて、やっと意味③は少しは理解できたけど、こんな熟語で出題されたら超難問だろうな・・・。

👍👍👍 🐒 👍👍👍
 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検漢字辞典第2版から 【70】  “萌”隷、霊“燿”、既“廩”

2016年06月12日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「萌隷」・・・読みも意味もナシ・・・意味③の“たみ”のところに掲載。
「萌隷」=ボウレイ=人民、庶民 *“隷”は「従属者」の意味。・・・大字源・・・
・萌隷=萌黎=氓黎・・・・この“黎”は「衆」の意味。 *衆(おお)い *黎(もろもろ)

・この「萌隷」、類義語の分野で出そうな熟語ではありますねえ・・・。

・「萌」:ホウ(慣用音)、ボウ(漢音)、も(える)、も(やし)、めば(え)、めぐ(む)、きざ(す)、たみ

●「霊燿」・・・=レイヨウ=不思議な光、また、それを放つもの。日、月、星など。・・・大字源・・・
・「燿」(1級):ヨウ、かがや(く)、かがや(き)、かがよ(う)

・大字源を調べていて、ついでに、見つけた熟語・・・霊曜=天。一説に天地をいう。

●「既廩」=キリン=毎月の年棒。毎月の給米。 *「既」は「餼」の意。 ・・・大字源・・・
 *「餼」は対象外漢字だが、漢検四字熟語辞典にある「告朔餼羊(コクサクのキヨウ)」の“餼” ここの「餼羊」は、いけにえの羊の意味。
・既廩の「既」(=餼)は、
 餼:①おくる、また、そのたべもの (既) ②穀物 ③いけにえ ④まぐさ ⑤あきる、満足する (飽)、の意味のうち、①に当る。
・給料、“ふち”として与える米を送るという意味か・・・。
・「廩」(1級)=リン、くら、ふち

・下付き熟語として「既廩」・・・漢字自体は難しくないが、何の事か、わからない人多いと思う・・・とても不親切というか、こういう熟語載せておく意味あるのかどうか・・・なんてね。

👍👍👍 🐒 👍👍👍
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢検漢字辞典第2版から 【68】  熟語の読み 選擢(センタク)、超擢(チョウタク)

2016年06月09日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検2記載内容「擢」:(準1)音:タク、テキ 訓:ぬ(く)、ぬき(んでる)、
<掲載熟語と読み>
選擢(センタク)、超擢(チョウタク)、抜擢(バッテキ)、擢用(テキヨウ)=多くの人材の中から選び出して取り立てること。「タクヨウ」とも読む。
・・・こう書いてあったら、選擢・超擢は「・・・テキとも読む」とはなっていないから、それぞれ、記載してあるとおり、「センタク」「チョウタク」
とよまないとイケナイと思ってしまう・・・わざわざ、読みの振りも入っているし・・・。
●結論
・この2熟語は、漢検2のとおり、「センタク」「チョウタク」の読みだけのようだ・・・
<大字源><大漢和><漢字源>とも「...タク」読みのみだからかな?(なお、<漢字源>には「選擢」の熟語ナシ)。
*なお、<字通>は、“タク、テキ”音記載あるも、掲載熟語はすべて「テキ」読み。ただし、この2熟語は下付きのためフリがなかったので、厳密には読みは不明。
*<大字源>などは、他の掲載熟語はほとんど「テキ」「タク」音両読み記載なのに、この2熟語だけは「・・・タク」音のみの読みとなっていた。

・「超擢(チョウタク)」の意味:(模擬試験で出題・解説したとおり)順序をとびこえて高い地位に挙げ用いる(大字源)。

👍👍👍 🐒 👍👍👍
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする