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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その234)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<艱:カン、なや(む)、くる(しむ)、かた(い)、むずか(しい)、けわ(しい)、なや(み)> *漢検2:「むずか(しい)」訓ナシ。
・なや(む):艱窘(カンキン)=なやみ苦しむ、艱苦、辛艱・艱辛=くるしみなやむ、艱礙(カンガイ)=なやみとどこおる(大漢和)さまたげられる(字通)
・くる(しむ):艱難=くるしみ、なやみ、くるしむ
・かた(い)、むずか(しい):艱渋(カンジュウ)=①詩文の解しにくいこと ②くるしく困難 ③にがいこと、艱土=耕しにくい土地、艱食=食いにくいこと、艱疾=治しにくい病、艱地=苦境(字通)、難儀な所・困難な場所(大漢和)、艱貞=(艱難に耐え)固く節操を守って屈しないこと、克艱、「艱哉(かたいかな)」=事をなすのに容易でないことを歎く辞。
・けわ(しい):艱険=①けわしいところ ②なやみとくるしみ、艱阻(カンショ・カンソ)=険阻なこと、艱屯(カンチュン)=険阻なこと、また、行き悩み苦しむこと。
・なや(み):艱棘(カンキョク)=なんぎ、なやみ、くるしみ、困難。艱禍=なんぎとわざわい、困難と災害。艱患=うれい、なやみ。
*「かた(い)」の意味:(大漢和)①たやすくない、むずかしい ②土地がたがやしにくい (字通)かたい、しにくい、なんぎ
(注)訓対応は厳密な区分ではない・・・複数の訓読みに対応しているものもある。
<艾:ガイ、よもぎ、もぐさ、としよ(り)、か(る)、おさ(める)>
・よもぎ:蒿艾(コウガイ)、蓬艾、艾葉=(もぐさを作る)よもぎの葉、艾酒
・もぐさ:艾灸、艾火、艾灼(ガイシャク)=もぐさを焼く、灸をすえる、艾気=②もぐさの臭い
・としよ(り):艾耆(ガイキ)・耆艾=50、60歳の老人のこと(「艾」は50歳)、幼艾、艾者=50歳の人・老人、艾老、艾年=50歳
・か(る):艾殺=刈る、殺す、平らげる、艾絶=刈りたやす=刈絶
・おさ(める):艾安、艾康
・その他:艾艾(ガイガイ)=どもりの人の語、艾気=①どもりの口気 (②もぐさの臭い)、沛艾 ←漢検2掲載下付き熟語・意味掲載ナシ
「沛艾」=(漢字源)馬の姿が堂堂としていること (大字源)①姿の優れて立派なさま ②馬の進みゆくさま (字通)姿が勇ましい (大漢和)①姿の優れて美しいさま ②馬の行くさま
*「艾」に、“おおきい、うつくしい、みめよい”という意味あり・・・。「沛艾」の「艾」はこの意味に該当すると思われる。
<芒:ボウ、のぎ、けさき、きっさき、すすき、かす(か)、くら(い)、つか(れる)> *漢検2:「かす(か)」訓ナシ。
・のぎ、けさき:芒穀=のぎのある穀物(稲、麦のたぐい)、芒種=①芒穀、②節季の名、芒刺=尖った穂先、のぎ、とげ、はり、 「芒刺、背にあり」、芒鍼(ボウシン)=稲ののぎのこと(大)、のぎ(字通)、芒鋭=鋭い穂先、毫芒=毫毛の先端、
・きっさき:芒刃(ボウジン)=刀剣のきっさき、鋒芒=刃物・刀剣の先端
・すすき:芭芒(ハボウ)(←すすきの異称) (参考)「芭茅」=ちがやのこと、「芒草」=しきみのこと
・かす(か):芒芒=かすかなさま、芒忽(ボウコツ)=小さな、明らかでないさま
・くら(い):芒芒=くらいさま 芒然=くらいさま、ぼんやりするさま 芒乎=くらくてよくわからぬさま、芒昧(ボウマイ)=くさいさま
・つか(れる):芒芒=疲れ倦むさま=芒然
・その他:芒洋=茫洋=広々としたさま、星芒=星の光
*「芒」に“ひかり、光輝の先端”の意あり・・・「光芒」「芒災」=ほうき星の光芒、芒光=ひかり、ひかりの穂先、芒彩=星の光の先
<芸:ウン、かおりぐさ、くさぎ(る)> *漢検2:「かおりぐさ」訓ナシ(熟語掲載はあり)。
・かおりぐさ:芸葉(ウンヨウ)=香草の葉、芸香(ウンコウ)、芸草、芸閣(ウンカク)=書庫、書斎、芸帙(ウンチツ)=かおりぐさを入れた書帙 *「芸(かおりぐさ)」は、書物に挿んで紙魚を防ぐ草のこと。
・くさぎ(る):芸夫、芸穫=耘穫=農事、芸田=田をくさぎる=耕田、芸耨(ウンドウ)=くさぎる=耘耨
(2016.11追加)
*上記の「芸穫=耘穫」に「=農事」を追加。
*芸夫(ウンプ)=草を刈る男。農夫。(同)耘夫 (大字源)
*芸芸(ウンウン)
大字源・大漢和:花や葉などの多いさま、また、盛んなさま 「万物芸芸・・・」(同)云云
漢字源:草木の生い茂るさま、また、もやもやとして数の多いさま。「夫れ、物の芸芸たるや、各、其の根に帰す」(老子)
字 通:多くさかんなさま 「夫れ、物は芸芸たるも、各々、其の根(もと)に復帰す」(老子)
*なお、漢検2の「耘」の項目のところで「意味①くさぎる。田畑の雑草を取り除く。「耘芸」」とあるが、この「耘芸」の「芸」は旧字「藝」で、1級配当の「芸(ウン)」とは異なる字である。で、読みと意味も、
大字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:雑草を除去すること。穀物を植えること。
漢字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:土をまぜかえし雑草をとり農作物を育てる
字通 「耘芸(藝):ウンゲイ」:くさぎり植える
大漢和「耘藝(ウンゲイ)」:くさぎり植える。農業。耕藝。
となっているので注意する。
<芫:ゲン、さつまふじ、ふじもどき> *「ふじもどき」は「さつまふじ」の一名(大言海)
・さつまふじ、ふじもどき:芫華=芫花
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その234)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<艱:カン、なや(む)、くる(しむ)、かた(い)、むずか(しい)、けわ(しい)、なや(み)> *漢検2:「むずか(しい)」訓ナシ。
・なや(む):艱窘(カンキン)=なやみ苦しむ、艱苦、辛艱・艱辛=くるしみなやむ、艱礙(カンガイ)=なやみとどこおる(大漢和)さまたげられる(字通)
・くる(しむ):艱難=くるしみ、なやみ、くるしむ
・かた(い)、むずか(しい):艱渋(カンジュウ)=①詩文の解しにくいこと ②くるしく困難 ③にがいこと、艱土=耕しにくい土地、艱食=食いにくいこと、艱疾=治しにくい病、艱地=苦境(字通)、難儀な所・困難な場所(大漢和)、艱貞=(艱難に耐え)固く節操を守って屈しないこと、克艱、「艱哉(かたいかな)」=事をなすのに容易でないことを歎く辞。
・けわ(しい):艱険=①けわしいところ ②なやみとくるしみ、艱阻(カンショ・カンソ)=険阻なこと、艱屯(カンチュン)=険阻なこと、また、行き悩み苦しむこと。
・なや(み):艱棘(カンキョク)=なんぎ、なやみ、くるしみ、困難。艱禍=なんぎとわざわい、困難と災害。艱患=うれい、なやみ。
*「かた(い)」の意味:(大漢和)①たやすくない、むずかしい ②土地がたがやしにくい (字通)かたい、しにくい、なんぎ
(注)訓対応は厳密な区分ではない・・・複数の訓読みに対応しているものもある。
<艾:ガイ、よもぎ、もぐさ、としよ(り)、か(る)、おさ(める)>
・よもぎ:蒿艾(コウガイ)、蓬艾、艾葉=(もぐさを作る)よもぎの葉、艾酒
・もぐさ:艾灸、艾火、艾灼(ガイシャク)=もぐさを焼く、灸をすえる、艾気=②もぐさの臭い
・としよ(り):艾耆(ガイキ)・耆艾=50、60歳の老人のこと(「艾」は50歳)、幼艾、艾者=50歳の人・老人、艾老、艾年=50歳
・か(る):艾殺=刈る、殺す、平らげる、艾絶=刈りたやす=刈絶
・おさ(める):艾安、艾康
・その他:艾艾(ガイガイ)=どもりの人の語、艾気=①どもりの口気 (②もぐさの臭い)、沛艾 ←漢検2掲載下付き熟語・意味掲載ナシ
「沛艾」=(漢字源)馬の姿が堂堂としていること (大字源)①姿の優れて立派なさま ②馬の進みゆくさま (字通)姿が勇ましい (大漢和)①姿の優れて美しいさま ②馬の行くさま
*「艾」に、“おおきい、うつくしい、みめよい”という意味あり・・・。「沛艾」の「艾」はこの意味に該当すると思われる。
<芒:ボウ、のぎ、けさき、きっさき、すすき、かす(か)、くら(い)、つか(れる)> *漢検2:「かす(か)」訓ナシ。
・のぎ、けさき:芒穀=のぎのある穀物(稲、麦のたぐい)、芒種=①芒穀、②節季の名、芒刺=尖った穂先、のぎ、とげ、はり、 「芒刺、背にあり」、芒鍼(ボウシン)=稲ののぎのこと(大)、のぎ(字通)、芒鋭=鋭い穂先、毫芒=毫毛の先端、
・きっさき:芒刃(ボウジン)=刀剣のきっさき、鋒芒=刃物・刀剣の先端
・すすき:芭芒(ハボウ)(←すすきの異称) (参考)「芭茅」=ちがやのこと、「芒草」=しきみのこと
・かす(か):芒芒=かすかなさま、芒忽(ボウコツ)=小さな、明らかでないさま
・くら(い):芒芒=くらいさま 芒然=くらいさま、ぼんやりするさま 芒乎=くらくてよくわからぬさま、芒昧(ボウマイ)=くさいさま
・つか(れる):芒芒=疲れ倦むさま=芒然
・その他:芒洋=茫洋=広々としたさま、星芒=星の光
*「芒」に“ひかり、光輝の先端”の意あり・・・「光芒」「芒災」=ほうき星の光芒、芒光=ひかり、ひかりの穂先、芒彩=星の光の先
<芸:ウン、かおりぐさ、くさぎ(る)> *漢検2:「かおりぐさ」訓ナシ(熟語掲載はあり)。
・かおりぐさ:芸葉(ウンヨウ)=香草の葉、芸香(ウンコウ)、芸草、芸閣(ウンカク)=書庫、書斎、芸帙(ウンチツ)=かおりぐさを入れた書帙 *「芸(かおりぐさ)」は、書物に挿んで紙魚を防ぐ草のこと。
・くさぎ(る):芸夫、芸穫=耘穫=農事、芸田=田をくさぎる=耕田、芸耨(ウンドウ)=くさぎる=耘耨
(2016.11追加)
*上記の「芸穫=耘穫」に「=農事」を追加。
*芸夫(ウンプ)=草を刈る男。農夫。(同)耘夫 (大字源)
*芸芸(ウンウン)
大字源・大漢和:花や葉などの多いさま、また、盛んなさま 「万物芸芸・・・」(同)云云
漢字源:草木の生い茂るさま、また、もやもやとして数の多いさま。「夫れ、物の芸芸たるや、各、其の根に帰す」(老子)
字 通:多くさかんなさま 「夫れ、物は芸芸たるも、各々、其の根(もと)に復帰す」(老子)
*なお、漢検2の「耘」の項目のところで「意味①くさぎる。田畑の雑草を取り除く。「耘芸」」とあるが、この「耘芸」の「芸」は旧字「藝」で、1級配当の「芸(ウン)」とは異なる字である。で、読みと意味も、
大字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:雑草を除去すること。穀物を植えること。
漢字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:土をまぜかえし雑草をとり農作物を育てる
字通 「耘芸(藝):ウンゲイ」:くさぎり植える
大漢和「耘藝(ウンゲイ)」:くさぎり植える。農業。耕藝。
となっているので注意する。
<芫:ゲン、さつまふじ、ふじもどき> *「ふじもどき」は「さつまふじ」の一名(大言海)
・さつまふじ、ふじもどき:芫華=芫花
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