青蔦の空家すっぽり隠したる
季語:青蔦【夏】蔦茂る
夏の蔦をいう。蔦はブドウ科の落葉曼性木本。
日本・中国・朝鮮半島に自生する。
木の幹、家の塀や壁面などに、巻きひげの先端の吸盤で張りつく。
◇青々とした蔦の葉に覆われた洋館などは絵のようである。➡蔦【秋】※俳句歳時記
句の背景:隣家は空家になっているが、もう出入り口も分からないほど蔦に覆われている。
提出句:青蔦やとなりの家を隠したり
添削句:青蔦の空家すっぽり隠したる
添削欄:「となりの家」とは作者の事情です。
読み手にはむしろ、何年も放置されている「空家」ということを伝える方がいいでしょう。
「出入り口もわからない」程なら「すっぽり」と表現しましょう。
「となりの家」を「空家」にして余った文字数で「すっぽり」が入った。
もう窓も見えなくなっているので、ほんとうに「すっぽり隠したる」だ。
蔦に乗っ取られた隣家を見て、嘆いてばかりではいけない。
歳時記に書いてあった◇蔦の絡まる絵のような洋館を想像してみた。
そこには…窓に白いカーテンがかかり、風に揺れるそのカーテン越しにチラッと見える書棚…
青蔦のすっぽりかくした素敵な洋館に繋がって
想像が広がって…
俳句を詠むことから 色々と広がりができる世界が
素敵ですね。
茶色の洋館の中で 紅茶をすすっているかも…
コメントありがとうございます。
ほんとうに両隣が放置状態の空き家になってしまって、虫や植物の被害があり、
心の狭い私は、やはり時々「うう~ん、全くほったらかしにして」となるのですが…(>_<)
拝句にすると、百歩譲って「まっ、緑に囲まれていると思えばよいのか!」と少し落ち着くので不思議です。(;^ω^)
手入れされた蔦の絡まる洋館の広いリビングで、紅茶タイムなんていいですね!
傍にナラやサラちゃんが、ハフハフして居たりしたら…なお更いいですね!(^-^)