テントを張っていると
地元のお百姓さんが車を止めて
話しかけてくれます。
なんでもない話しですが嬉しいものです。
アンパンとカップ麺で夕食を済まして、
寝にかかります。
今日は非常に蒸し暑いです。
2万5千の地形図を広げると、
偶然ですが、
テントの張っている場所の標高が載っていました。
586mとあります。
平地より3.5度低い計算ですが、それでも暑いです。
シュラフなしで寝ます。
途中、真夜中にトイレに起きましたが、
全くの暗闇で、人家の光は全く見えません。
北斗七星が天空に来ていました。
明日から雨というのにきれいに星が見えます。
再び寝ます。
余談ですが「一人で山の中で寝て怖くはありませんが?」と聞かれます。
「感じたことはありません」と答えます。
「お化けなり幽霊が人を襲ったことは聞いたことがありません」
北海道大雪山での山行きは避難小屋で寝ました(ヒグマがいる)。
ただ
一度だけイヤな思いがしたことがあります。
九州の九重山系の牧之戸峠付近でテントを張っていた時に
野犬に囲まれたことがありました。
三脚を伸ばして待っていましたが、何も起こりませんでした。
梅雨時の雨が降っていたので、もののけを感じましたね。
思い出でした。
起きたのは4時頃です。
雲が早く流れています。
間違いなく天気は下り坂です。
足の様子に変化は見られません。
昨日までの状況で今後の計画の変更をすることにしました。
今日から2日間は雨が強く降るとの予報です。
本来なら2日で奈良県を越える予定でした。
今のままでは2日の行程を3日かけています。
目標変更は奈良県を越えるまでで、一旦戻ります。
次回は三重県の三多気からの出発になります。
それでも県境まで歩かねばなりません。
今日はどこまで行けるか分かりませんが、
5つの峠越えです。
山粕峠、鞍取峠、桜峠、牛峠、佐田峠です。
5つも書くとすごいように思われますが、
きついのは鞍取峠だけです。
倭姫命が伊勢に行く時、
この峠が余りにもきついので、馬の鞍をはずしたところから
鞍取峠と言うようになったそうな。
5時出発。
行けるところまで行きます。
今、食料はアンパン2つだけです。
どこかで食料を調達しなければなりません。
山粕峠へは暗い植林帯を進みます。
20分ほどで峠です。
下れば国道369号に合流です。
雨がぱらぱら。
山粕宿
山粕へは今まで何回も訪れています。
その度に宿町しての雰囲気を強く感じます。
この家などは旅籠の雰囲気が濃く残っていると思います。
萱葺きの家は風情がありますが、
旅籠は瓦葺きが多いのかもしれません。
バス停の前に酒屋がありますが、
朝が早いので開いていません。
山粕宿ともおさらばして、
鞍取峠へと向かいます。
はなから急坂です。
暗い杉林のなかを道がジグザクに続いています。
急ですがそんなに時間はかかりません。
20分ぐらいですか。
展望のきかない峠は通り過ぎます。
足が痛いので下りの方が時間がかかります。
雨が少し強くなって来たので、雨具着用。
林道に出て、しばらくすると
稲荷さんに出ます。
ここの水は冷たく豊富なので、
顔を洗いゆっくりしました。
地元の人に会い、
「峠を越えて来たんかえ」
「そうですよ」
「へえー」
国道に出て、すぐに青蓮寺川を渡り、
土屋原の集落に入ります。
新緑がきれいです。
土屋原には榛原を過ぎて最初の旅館(まつや旅館)があります。
旧道もまだ国道のようです。
薪を焚いている家もあります。
表具師と看板のかかった家もありました。
昔は賑わったところでしょう。
国道への三叉路で休憩していると、
前はタバコ屋です。
大将が出て来たので、
「カップ麺か何かありますか」
「あるよ」
食料調達ですが、生ものはありません。
カップ麺2個、パン2個、さきいか1袋。
御杖村の中心、菅野に行けば食料品店があるだろう、と
期待して、痛い足を引きずりながら、和尚は歩くのでした。
つづく
地元のお百姓さんが車を止めて
話しかけてくれます。
なんでもない話しですが嬉しいものです。
アンパンとカップ麺で夕食を済まして、
寝にかかります。
今日は非常に蒸し暑いです。
2万5千の地形図を広げると、
偶然ですが、
テントの張っている場所の標高が載っていました。
586mとあります。
平地より3.5度低い計算ですが、それでも暑いです。
シュラフなしで寝ます。
途中、真夜中にトイレに起きましたが、
全くの暗闇で、人家の光は全く見えません。
北斗七星が天空に来ていました。
明日から雨というのにきれいに星が見えます。
再び寝ます。
余談ですが「一人で山の中で寝て怖くはありませんが?」と聞かれます。
「感じたことはありません」と答えます。
「お化けなり幽霊が人を襲ったことは聞いたことがありません」
北海道大雪山での山行きは避難小屋で寝ました(ヒグマがいる)。
ただ
一度だけイヤな思いがしたことがあります。
九州の九重山系の牧之戸峠付近でテントを張っていた時に
野犬に囲まれたことがありました。
三脚を伸ばして待っていましたが、何も起こりませんでした。
梅雨時の雨が降っていたので、もののけを感じましたね。
思い出でした。
起きたのは4時頃です。
雲が早く流れています。
間違いなく天気は下り坂です。
足の様子に変化は見られません。
昨日までの状況で今後の計画の変更をすることにしました。
今日から2日間は雨が強く降るとの予報です。
本来なら2日で奈良県を越える予定でした。
今のままでは2日の行程を3日かけています。
目標変更は奈良県を越えるまでで、一旦戻ります。
次回は三重県の三多気からの出発になります。
それでも県境まで歩かねばなりません。
今日はどこまで行けるか分かりませんが、
5つの峠越えです。
山粕峠、鞍取峠、桜峠、牛峠、佐田峠です。
5つも書くとすごいように思われますが、
きついのは鞍取峠だけです。
倭姫命が伊勢に行く時、
この峠が余りにもきついので、馬の鞍をはずしたところから
鞍取峠と言うようになったそうな。
5時出発。
行けるところまで行きます。
今、食料はアンパン2つだけです。
どこかで食料を調達しなければなりません。
山粕峠へは暗い植林帯を進みます。
20分ほどで峠です。
下れば国道369号に合流です。
雨がぱらぱら。
山粕宿
山粕へは今まで何回も訪れています。
その度に宿町しての雰囲気を強く感じます。
この家などは旅籠の雰囲気が濃く残っていると思います。
萱葺きの家は風情がありますが、
旅籠は瓦葺きが多いのかもしれません。
バス停の前に酒屋がありますが、
朝が早いので開いていません。
山粕宿ともおさらばして、
鞍取峠へと向かいます。
はなから急坂です。
暗い杉林のなかを道がジグザクに続いています。
急ですがそんなに時間はかかりません。
20分ぐらいですか。
展望のきかない峠は通り過ぎます。
足が痛いので下りの方が時間がかかります。
雨が少し強くなって来たので、雨具着用。
林道に出て、しばらくすると
稲荷さんに出ます。
ここの水は冷たく豊富なので、
顔を洗いゆっくりしました。
地元の人に会い、
「峠を越えて来たんかえ」
「そうですよ」
「へえー」
国道に出て、すぐに青蓮寺川を渡り、
土屋原の集落に入ります。
新緑がきれいです。
土屋原には榛原を過ぎて最初の旅館(まつや旅館)があります。
旧道もまだ国道のようです。
薪を焚いている家もあります。
表具師と看板のかかった家もありました。
昔は賑わったところでしょう。
国道への三叉路で休憩していると、
前はタバコ屋です。
大将が出て来たので、
「カップ麺か何かありますか」
「あるよ」
食料調達ですが、生ものはありません。
カップ麺2個、パン2個、さきいか1袋。
御杖村の中心、菅野に行けば食料品店があるだろう、と
期待して、痛い足を引きずりながら、和尚は歩くのでした。
つづく