和尚の大和路

和尚が撮った大和路写真を中心に、
旅で見つけた写真なども・・・

伊勢本街道9(最終回)

2011-05-30 06:24:46 | カメラ
伊勢本街道もやっと最終回になりました。

前回の津留の渡し辺りからは暗くなりはじめて、
懐中電灯が必要になって来ました。
懐中電灯は長時間はたらくLEDです。

地図を頼りにひたすら歩くだけです。
距離は稼げるものの、キョロキョロする楽しみがなくなります。
伊勢自動車道も過ぎ、仏足石を右に多気町に入ります。

ピンボケの仏足石


相可高校前のバス停で休憩しながら明日の行動をめぐらし、
午後8時を過ぎたので、宿泊地をどこにするか思案します。
相可高校と言えば
先頃始まったドラマ「高校生レストラン」のモデル校です。
相可には紀勢本線の駅があるはずです。
相可の道標を過ぎて、相可駅へまっしぐらです。
(街道ルートから少し外れています)

相可の道標


午後8時半に駅に着き、寝場所を探します。
テントがないので、屋根のある場所の方がいいです。
無人駅なので駅舎は小さいです。

ブルーシートを敷いて、シュラフに潜り込みます。
枕はザックです。まさにホームレス風です。
今日はよく歩きました。40kmぐらいでしょうか。
足は痛くはありませんが、筋肉痛の予感があります。

翌朝3時頃に目が覚めました。

ジワーッと筋肉痛が押し寄せて来ます。
足まめの様なことはありません。
今日の歩きは20kmぐらいです。
起きて食事をする訳でもなく、
早いですが歩きはじめます。

景色を見るでもなく、地図どおりに進むだけです。
本来なら明るい時にゆっくり歩けば楽しいでしょう。
小さい山越えを暗いうちに通り、
やっと田丸の城下町で明るくなって来ました。

田丸から宮川まで6kmほどです。

尾崎行雄記念館の横が宮川の柳の渡しです。

尾崎行雄記念館


柳の渡し

下流にも参宮街道からの桜の渡しがあります。
柳の渡しと言えば吉野川にもあったはずです。
近鉄吉野線六田駅付近。

宮川を越えれば2kmほどで外宮です。
灯籠などに両宮と書いていますが、
両宮とは外宮(豊受大神宮)と内宮(皇大神宮)のことです。
古いのは天照大御神を祀る内宮です。

外宮


外宮からは4大遊廓のあった古市を通って内宮に向かいます。
4大遊廓とは江戸の吉原、京の島原、浪速の新町と古市です。
面影はほとんどありませんが、
のちに旅籠となった麻吉旅館が今でも存在しています。
麻吉旅館




途中の公園でコンビニで買った弁当を食べて、
ゆっくりし(1時間くらい)、
汗まみれの下着を替えて、内宮参拝に備えました。
猿田彦神社を通って、おかげ横丁から宇治橋の前に出ます。
猿田彦は倭姫命が天照大神の安住の地に伊勢を決めた時に
地ならしをした地元神です。

おかげ横丁といえばこの3店でしょう。
赤福


岩戸屋


虎屋


宇治橋


五十鈴川


外宮に比べて人が多い


内宮

午後0時に合わせてゆっくり歩き、参拝をすませました。
香芝から歩いてきたんだという特別な感慨は
ありませんでした。
撮影の途中で三輪さんに参るのと同じ気持ちでした。

こうして和尚の歩いてお伊勢参りが終りました。

今回の旅 伊勢本街道
出発地 大和高田市大中公園
目的地 伊勢神宮内宮
2回に分けて6日間(厳密には5日間)
 使用地図 
◯伊勢参宮本街道行程図(玉造稲荷神社)
◯大和高原「宇陀の難所を行く」(宇陀市・曽爾村・御杖村)
◯三重の歴史街道の伊勢本街道の地図をダウンロード
カメラ コンパクトデジカメ クールピクスP60(乾電池式)