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行きたい映画が目白押しです。
どういうわけか 昭和を題材にした映画が続いているんですねえ。
そんなわけで『オリヲン座からの招待状』です。
親もなく 行くあてのない17歳の若者がたどり着いたのが京都の映画館、オリヲン座。
彼は映写技師の主人に頼み込み住み込みで働き始めます。
主人が亡くなると 未亡人とふたりで映画館を守り抜く純愛の物語です。このふたりに 幼い頃この映画館で遊んでいた夫婦の物語がからんできます。
原作は浅田次郎さん。
私は原作を読んでいないのですが 短編小説で映画とは 主人公のふたりの関係が違っているそうです。
でも浅田さんが 「もし、この作品が長編小説だったらこういう関係になっていたと思う。」と話されたそうです。
幼稚園に入る前くらいの話であまりはっきりとは覚えていないのですが 自宅近くにも映画館がありました。 名前だけははっきりと覚えています。『セントラル』。オリヲン座と同じく 営業はずっと続いていたのでしょうが 私の時代はすでにテレビの時代でした。 セントラルには幼稚園の頃当時大学生だった叔父に連れて行ってもらったくらいでした。 映画館のまわりは食べ物屋さんや床屋さんがあって そのあたりだけが住宅地の中にありながら華やかな雰囲気でした。
なんとなく懐かしい気分で映画を見ました。
それと、オリヲン座の舞台は京都でしたが 上の息子が過ごした大学の近所の雰囲気が映画にも良く出ていて これもまた懐かしさを覚えました。
この映画を見て一番感じたのは『静』。 台詞どころか音楽さえも出ない場面が印象的でした。
静かで優しい時間を感じた映画でした。