たまてばこ新聞

アニメ&特撮オタ歴50年、まだ×2現役やってます!ドキドキ文芸部絶賛プレイ中♪

アマプラ配信鑑賞「アンデッドガール・マーダーファルス」。

2023年09月29日 13時36分01秒 | TVアニメ鑑賞記録
 異形バトルと本格ミステリーをごちゃごちゃになることなく物語にまとめているであろう原作がまずすごい(原作未読)。

 アニメも1話から斬新なアングルを多用する演出に「おおっ」となりました。調べたらさらざんまいを製作した会社、映像が尖っているの納得。鬼の血により異形殺しの能力を持った真打津軽の食えない性格、感情を笑劇を演じることで見せないあの強さの源が知りたいです。八代拓君がこんなに上手い声優さんだとはここまで気づかず大変失礼しました(汗)。

 津軽の師匠、不死の首だけ美女である輪堂鴉夜はとにかく黒沢ともよさんの演技が素晴らしかった。見た目少女でも長生きしている訳で、その老成した価値観を上品に表現していたと思います。その鴉夜に付き従っている馳井静句は第3章の人狼編で可愛いヒロイン立ち位置になり、内面が少しだけ見えました。彼女のことはもっと知りたいですね。

 原作本編が3巻しかないのに、13話でやり切ってしまうシリーズ構成は大胆。端折られていたであろう箇所がどう書かれていたのか。最終回はさすがに尺が足りてない気も…バトルシーンを動きよりカットをたくさん入れ場面転換していた感じ?最後の謎解きは余韻含め少しだけゆっくりやってくれたら頭に入りやすかったです。ついていくの苦労した…。

 続きが最も知りたいアニメであるんですが、まずは原作待ち…。
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アマプラ配信鑑賞「わたしの幸せな結婚」。

2023年09月29日 13時13分59秒 | TVアニメ鑑賞記録
 実写映画の予告を何度も観ていなければ視聴することは無かったかも、な作品(汗)

 メイドインアビスのキネマシトラス製作とあって、着物着用の際の袖や裾の動き、美世の所作などが丁寧かつ綺麗。反面、異能を交えたバトルシーンは動きが少なくメリハリが無かったですが。

 なろう系のシンデレラストーリーなので、義母義妹の嫌がらせを乗り越えたらあとはトントン拍子的な感じ。異能は深く追求する描写少なくあくまで結婚への障壁くらいの味付けなのかな。

 自分的には、夫となる清霞の存在感が美世ほど大きくない、キャラクター描写が足りていない気がしました。キャラデザの印象ではもっと冷たく厳しいと思ったけど、2話から既に甘々だった(苦笑)。出来れば鳥海浩輔君のような硬質さ高潔さがあると美世が命を掛ける旦那様、と納得したでしょう(部下役が紘君だったので余計)。界人君も悪くないがもう少し大人になってから、で(汗)。一方、美世役の上田麗奈さんは繊細な感情表現を普通より小さな声にする難しさをうまく演じていましたね。

 原作既刊7巻の2巻までのアニメ化、続きがどうなるのか読みたい気満々ですが…図書館に置かれるのを待とうっと(大汗)
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アマプラ配信鑑賞「ぼくらの7日間戦争」。

2023年09月24日 14時02分20秒 | 劇場版アニメ鑑賞記録
 何十年か前に実写で劇場公開されたのは知っています(未見)。

 現代に合わせてリメイク、ということは必ず原作や旧映画の時代との齟齬が生まれる可能性…(汗)

 それ以前に、キャラデザが劇場アニメレベルでないのはよろしくない。あまりにも簡略化し過ぎ、細かい心情も伝わりにくいと思います。あ、でも考えていることは(思っている人以外にだけど)簡単に口にしていた気が(汗)。気になる相手に対する目線もわかりやす過ぎ。

 主人公の少年は、恋する少女の為に戦争戦術オタクの知識を生かし大人をけむに巻いていく…と思いきや突然やる気をなくしたり存在がゼロになったりちょっと意味不明。感情移入出来る感じではありませんでした。たまに見せるギャグ顔が変形し過ぎて怖かったし。

 7日間こもっていたのに途中の5日目?とか飛んでいたような?たてこもる割にメインヒロインのお嬢様以下、服や靴などあの危ない工場を走るにふさわしくない装備だったのが気になり過ぎました。リアルなのかファンタジーなのか…ファンタジーならネット晒しはやらなくて良かったです。後々まで遺恨が残る晒しはちょっと後味がよくない。

 メインヒロインが好きなのは女子友達だったり、入管に追われていたタイ人の子が女の子で主人公に実は…等、今風の要素を盛り込んだのは悪くはないと思います。しかし、肝心の主人公が魅力ほとんどなしなのはこの映画の致命的な失敗でした。普通っぽい少年、では全然なかったよね(汗)
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アマプラ配信鑑賞「グッバイ、ドン・グリーズ」。

2023年09月24日 13時35分33秒 | 劇場版アニメ鑑賞記録
 よりもい(宇宙よりも遠い場所)のスタッフが集結し作られた劇場アニメ、でした。地元では早々に上映終了していた…(汗)。配信開始されたので早速視聴。

 まさに、よりもいの少年版。メイン3人の少年だけでほとんどのストーリーが進んでいきます。劇場版の限られた尺の関係でしょう。落下したドローンを追いかけるまでの流れは時間掛けずあっさりめ。おかげでドロップのドン・グリーズ加入の事情が良くわからず悩みました(ラストで判明する大ネタだった)。

 たった一晩とは言え、深い山の中を軽装で(食料もわずか)入るのは正直お勧め出来ないと感じたのはリアルに寄り過ぎなのかな。考えたつもりで考え無しの突飛な行動、を描くと缶切りのない缶詰や解けた冷凍食品が登場すると考えれば良いのかな。細かく考えると難しいですね。おそらく十分に設定考証されてそうですけど。冒険も難しい時代になりましたね。

 山に入ってからは、3人のそれぞれの心情や関係性がひたすら描かれていくんですが、ちょっと長く感じました。もう15~20分短くても良かったのでは?TVアニメなら次回へ、で区切れても劇場アニメではずっと続きます。いさかいのシーンはコンパクトな方が感情移入もしやすいです。

 でも、メイン3人のキャスト、花江君&梶君&村瀬君の演技が超絶うまいのは内容云々別にして言える!互いに素直になれない心の揺らぎを演じつつの掛け合いの呼吸がぴったり過ぎて。そして相変わらず梶君の泣き演技は絶品でした。村瀬君は、ドロップのような悲劇のヒロイン的な立ち位置のキャラクターがまたうまい!

 ラスト、ドロップがドン・グリーズと繋がった理由がようやく明かされ感動的なエンディングでした(ファンタジー過ぎたけど)。背景美術にどれだけ力入れたのかわかります。大きな自然と小さい少年たち(人間)の対比は劇場アニメのスケールでないとわかりにくいですよね。

 途中登場した唯一の女の子チボリさんの役割があやふやだった以外は、この作品で描きたいことは十分伝わってきました。アニメファンにしか需要無い感あるのは残念。
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アマプラ配信鑑賞「犬王」。

2023年09月24日 13時01分17秒 | 劇場版アニメ鑑賞記録
 おもしろくて飽きることなく一気に視聴出来ました!劇場で観れば良かったーー!!と激しく後悔(泣)。それくらい映像と音楽が素晴らしかったです。

 ストーリーは歴史的背景が日本史に疎いとわかりにくいものの、大筋が主役二人の友情を描くシンプルな構成なのですぐに入り込めます。友魚役の森山未來さん、犬王役のアヴちゃんさん、どちらも演技がとてもうまくびっくり。成長につれ変化する声もきちんと演じていました。

 友魚改め友有の奏でる琵琶の音に乗り、歌い踊る犬王。古い音楽を現代風に解釈、アレンジするとこんなに素晴らしい派手なパフォーマンスになるのかと。最初のライブでの土に埋めた作り物の腕が縄に引かれて持ち上がっていく演出とか、2回目のライブでのクジラの投影、斬新なアイディア満載であの場に生で居合わせたような感覚に陥りますね。

 踊るたびに呪われ生まれた際に付けられた犬王の異形が少しずつはがれていく様子は、どろろを思わせました。自分の芸を極める代償に子どもの体を呪いにささげた父親が原因というのもどろろっぽい。湯浅監督が好きなのかな。

 最後は、為政者(足利義満)により、語りが一つに統一されそれ以外は異端視されるという現代にも通じる暗い結末でした。異端を捨てなかった友有の末路がつらかった(最後まで庇った師匠も切なかった)。

 生まれ変わり再会を果たした友魚と犬王の姿が唯一の救いでした。歴史ものは現代の暗部を投影し描きやすいジャンルだと思います。ただ、力量が無いと描き切れないんですよね。この作品が海外で高い評価を受けている理由がようやくわかりました。監督の次回作も期待しています。
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