ベルリンの紋章です。
熊はベルリン・ベアと呼ばれ、ベルリンのシンボルとして親しまれています。
例えば、ベルリン国際映画祭のグランプリは、金熊賞(Goldener Bär)とも呼ばれていますね。
ベルリン・ベアの成り立ちはとても古いものです。
12~13世紀頃、ドイツで多くの都市国家が形成されていたとき、
ベルリンもまたそのなかの一つとして成立します。
当時ベルリンを治めていたのは、ブランデンブルク辺境伯であったので、
伯爵が最初にベルリンに付与した紋章は、彼の紋章である赤い鷲をアレンジしたものでした。
赤鷲は、現在もドイツ、ブランデンブルク州の紋章として残っています。
その後、ベルリンの市民階級の力の高まりにより、
市民たちは彼ら自身の紋章を望むようになります。
なぜ熊が選ばれたのかは、はっきりとは断定できないようですが、
ブランデンブルク辺境伯領の創設者、アルブレヒト一世(1100年頃~1170年)のあだ名、
アルブレヒト熊公(Albrecht der Bär)にちなむという説が有力なようです。
また、紋章のベルリン熊は口を開けていますよね。
紋章を決める過程では、熊は武器を持っていたり、ポーズも様々であったらしいのですが、、
ベルリン(Berlin)の最初の音節「バー("Bär")」が、「ベアー("Bear")」に通じることから、
このことを示すために、口を開けて話している熊の図像となったそうです。
これらの説に従うなら、
この紋章がベルリンを示しているということが分かるように、
判じ絵になっているのですね。
旧東ベルリンの交通キャラクター、アンペルマンもこの熊と一緒のポーズをしています
縫ぐるみや人形のベアも良く見かけますが、
ベルリン市内には、バディ・ベアと呼ばれる大きなベアがあちこちに置かれています。
2001年から始った試みで、有名人やアーティストたちがベアを装飾して販売し、
それらが買い取られた収益はチャリティにあてられているそうですよ。
詳しくは、こちらのサイトをご覧くださいませ。(→ http://www.buddy-baer.com/)
目にしたベアたち。
カラフルですね~
下のプレートに制作者の情報が書かれています。
お洒落にスリーピースでおめかし。
レインボーカラーのタイで決めています。
ベルリン博物館の看板熊です。
お腹にブランデンブルク門が描かれています。
もはや熊ではありません。
目つきも鋭くなっちゃって。
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さてさて、ベルリン旅行の記事もこれにて終了です。
気候が思いのほか寒く、
秋口の旅行の服装は、薄いダウンが便利ということを学びました。
シャルロッテンブルク宮など、まわりきれなかった観光地も多いので、
今後の課題としたいと思います。
今週末は、ウィーン小旅行に行ってきますよー