◆国立新美術館で開催中の「ダリ展」に行ってきました。
◆今日の国立新美術館。秋晴れで爽やかでした。
◆近ごろ見に行く美術展がだいたい国立新美術館(笑)
自分がダリを知ったのは高校生?の頃。ふと見たフランスパンの絵に衝撃を受けました。
◆「パン籠」 (※今回のダリ展には展示されていません!)
籠に入ったフランスパンが机の上に置かれているだけ、の作品なのですが、その描写力と時間が止まったかのような感覚に引き込まれました。それからすぐダリの画集を買い、何とも不思議で奇怪な世界にしばらくハマっておりました。。。
さて今回の展覧会はダリの初期の作品も見ることが出来ましたが、10代の頃の絵はダリとは思えないまるで印象派(ゴッホみたいな厚塗りタッチ?も)。20代になると新印象派やキュビズムなどの影響を受けて、シニャック風、ブラック風、ピカソ風と、画風がどんどん変わっていくのが面白い。
◆「ラファエロ風の首をした自画像」 ラファエロの有名な自画像のポーズですね
しかし20代後半くらいからは一気にダリ独特の画風と世界に。
◆「子供、女への壮大な記念碑」 モナ・リザや遠くにはミレーの「晩鐘」が
◆「謎めいた要素のある風景」 この画家はフェルメールとか
さて、ここからのブースは絵画だけでなく彫刻、挿絵、舞台美術、アクセサリー、映画(3本)まで相当な数の作品が展示されているので、ひとつずつじっくり見ていくとかなり時間がかかります。しかも描き込まれている情報量が多いので集中力と体力が必要?かも。休憩も含めて時間に余裕を持っていくことをおすすめします。自分は早めに見て2時間かかりました。
◆「素早く動いている静物」 この描写力!
◆「ラファエロの聖母の最高速度」 原子物理学にも興味を持っていたダリ
私がいちばん好きな作品は「ポルト・リガトの聖母」。
実は3年前の「LOVE展」(森美術館)でも展示されていたのですが、今回2回目のご対面。あらためてじっくり鑑賞しましたが、1点透視で構成された画面とシンメトリーに配置された静物や動植物、中央の聖母子、空気感、何回見ても素晴らしい!
◆「ポルト・リガトの聖母」 大好きです
このほかにも、版画やスケッチ、有名な溶けた時計をそのまま金で作ったアクセサリーなど興味深い物がいっぱいです。ディズニーとの共作によるアニメーションも必見。
最後に、「メイ・ウェストの唇ソファ」(これは撮影OK)
◆巨大な唇と鼻が。。。
◆離れてこちらから見ると顔に
◆後ろの鏡に映った全景です 私が邪魔ですが(笑)
全体的に小品が多めで、もう少し大きな作品(これぞダリ!という)が欲しかった気がしますが、多種多様なジャンルに渡るダリの作品が見られたのはよかったと思います。平日の午前中だったのですが、会場はけっこう混雑していました。金曜夜(~20:00)などが狙い目だと思います。
(2016.10.07)