久しぶりに今拓哉さん出演の舞台を観に行ってきました。(今さんの舞台については左サイドバーのカテゴリー「舞台」も御覧ください)
ラサール石井さん原案・演出のミュージカル「HEADS UP!(ヘッズ・アップ!)」です。
とあるホールの何もない舞台にセットができあがるまで(仕込み)と本番終了後にまた何もない舞台に戻るまで(バラシ)を描いたこの作品、哀川翔さんや橋本じゅんさんら個性的なキャストと巧みな演出でたっぷり楽しませてもらいました。
最初から客席を巻き込んでテンポよく物語が進んで行きますが、時おり本物の舞台スタッフも紛れ込んでセット作りの様子を見せてくれます。「へえ~、リノリウム(敷物)はああやって敷くのか」「ガムテープはああやって貼るのか」「あんな機械で上に昇るのか」とか、ふだん見ることのできない「技」でなんだか得した気分(?)。ちなみに素の木張りに見えるステージの床がすでに敷きものなのだそうです(もとは黒い床とのこと)。
次々と起こるトラブルや役者さんの絶妙なやりとりの中、あっという間に前半終了。さて続く後半は本番も終わり舞台を元に戻すだけなのにどうやって物語を進めどう終わるのか?そこに興味がありましたが、なるほどこうきたか!という上手い見せ方で、さんざん笑せられたかと思うと、ぐっと泣かせる場面も。さらにいくつかの伏線もいつのまにか見事に回収されていきます。
これからご覧になる方も多いので具体的にはお話しできませんが、特にラストはどんでん返しやあっと驚く視覚・音響的な演出が素晴らしく、満足感がありました。また、全体を通して色々な映画やミュージカルのパロディー、芸達者な役者さんたちのサービスシーンなどがあり、それぞれのファンの方、舞台に詳しい方はさらに楽しめることでしょう。
ああ楽しかった。面白かった。自分もちょっと頑張ろうかな。そんな気持ちにさせてくれる作品でした。
終演後は今さんとすぐ近くの「中国食堂分店(李さんの店)」へ。劇場のスタッフ(本物の)さんオススメのお店だそうで、前菜からチャーハンまで何を取っても安くて美味しい!ビールを軽く、のつもりだったのがいつのまにか二人で紹興酒ボトルになってしまいました 笑。
◆開演前に立ち寄った山下公園の氷川丸
(2015.11.17)