Con Brio 楽譜と趣味の道具箱 

〇出版楽譜のご紹介
 カテゴリー ⇒「出版楽譜」へ

〇アート
〇ミュージカル
〇コンサート
〇温泉 釣り

黄斑上膜 手術体験 ⑤ 手術日決定

2018-08-30 | その他

 毎年6月から7月はコンクールシーズンでいろいろなところへお手伝いに行っています。しかし今年は楽譜が見にくくて大変でした。

そんな中、7月中旬に再検査。

 

「けっこう膜が張って、黄斑が引っ張られて盛り上がっていますね。」

「視力もまた少し落ちていますし、手術をしてもいいタイミングかもしれません。」

 

できれば入院は避けたいのですが、と先生に相談すると

「そうですか、では日帰りで信頼できるところを紹介しましょう。都内ですが大丈夫ですか?」

「マスコミには出てきませんが、われわれ眼科医の中では知らない人はいない先生です」

 

多少時間がかかっても通います!ということで、蔵前にあるTクリニックを紹介していただきました。

 

紹介状を書いていただき、予約(完全予約制)をし、コンクールが一段落した8月初旬に初診で伺いました。

大変きれいなクリニックで、広い待合室は人でいっぱい。検査室にはいろいろな検査機器が並んでいます。

いくつか検査をして診察。

 

「これは手術で膜を取るしかありません。同時に白内障の手術も行います。黄斑上膜の手術をするとほとんどの方が白内障になるからです。」

「今からでしたらちょうどキャンセルが出たので8月下旬にできます。その後は9月になります。」

 

それでお願いします!ということで手術日決定。その後血液検査や心電図、さらに詳しい検査を10種類くらいしました。

初めての体験だったのは、心電図のときのような電極?を「顔と眼」につける検査。他にも「網膜の細胞の数を調べる検査」など、こんな検査もあるのか!いや、そもそもそんなことまでわかるのか?」と驚きました。

すべて終わったのは15時くらい。初日は5時間かかりました。ちょっとぐったり。

(つづく)

 

 


黄斑上膜 手術体験 ④ 歪んで見える

2018-08-29 | その他

「あれ?左の足元が歪んで見える??」

網膜裂孔の3回目のレーザー手術が終わって2週間ほどたった5月上旬、左下の視界の一部が歪んで見えることに気がつきました。

すぐに頭に浮かんだのは最近よく耳にする「加齢黄斑変性」。ものが歪んで見え、失明の恐れもあるという怖い病気!

「次は1か月後に」と言われていましたが、気になって眼科へ。

 

「網膜剥離が再発かと心配しましたがそれは大丈夫でした。」と先生。

「加齢黄斑変性症でもありません。様子を見ましょう。来月また来てください。」

 

ちょっと安心したものの、歪みはそれからも徐々に広がってきました。

左下から右眼全体に歪みが出てきて、さらにぼんやりと霞がかかったように視力も落ちてきました。

凸凹の曇りガラスを通してものを見ているような感じ。

楽譜は五線が波打っています。スコアはまともに見られません。床のタイルは縦横がぐにゃぐにゃに。

 

6月の検査の結果「黄斑上(前)膜」とわかりました。視力(矯正)も前回の1.0が0.7に。

「簡単に言うと網膜のいちばん大切な黄斑というところに膜が張ってしまう病気です。網膜裂孔などに関連して起きやすい病気です。」

「失明することはありませんが、手術で膜を取るしか方法がありません。日帰りもありますが入院の方がいいと思います。だいたい3日~1週間です。」

「矯正視力0.7以下になったら手術の考え時ですが、来月もう一回診ましょう。」

 

いやはやいろんな病気があるものです。網膜剥離にならずほっとしていたのに。。。

しかしいろいろな事情があって入院は避けたい。どうしたものか?

(つづく)

 

 


黄斑上膜 手術体験 ③ 網膜裂孔

2018-08-28 | その他

 卵の殻の内側に薄い膜がありますが、眼球にも同じように「網膜」があります。

これが裂けたり穴が開いたりするのが「網膜裂孔」です。

網膜はいったん傷つくともとに戻らないため、ほっておくとそこから水分などが入り込みさらに網膜がはがれてきます。これが「網膜剥離」。

今回ははがれる前にレーザーでその周りを焼き止めるという手術でした。

 

そして1週間後に検査。

「う~ん、まだ引っ張られているな。追加レーザーしましょう。あと左眼も予防でやります。」

 

卵の中身の部分が眼球で言うと「硝子体」と言い、そこが加齢とともに収縮し、網膜が一緒にくっついて引っ張られ、はがれたり穴が開いて「網膜裂孔」になります。

どうやらまだ網膜の一部が硝子体に引っ張られているようで、前回に続きレーザー弾を打ち込みます。

左眼の網膜が薄くなっているところにも予防でレーザー手術。

 

さらに1週間後。

「なかなか頑固ですねこの裂孔。多分大丈夫だろうけど念のためもう一回打ちましょう。」

普通は1~2回で済むようですが、結局3回にわたり7重(!)のレーザー弾防御柵となりました。

 

「これでまず大丈夫でしょう。次は一か月後に来てください。」

 

やれやれ、危なかったけどなんとか助かった。と思いつつ2週間ほど経ったころ。

「?なんだ?左の下がちょっと歪んで見える?」

一難去ってまた一難です。

(つづく)

 


黄斑上膜 手術体験 ② 飛蚊症が悪化?

2018-08-27 | その他

3月末の朝、いつものように新聞を読もうとしたら右眼がなんだかぼやけて見づらい。

「あれ?眼鏡が曇っているのかな?」と思い、レンズを拭いても変わらず。。。

ゴミか目ヤニ?それとも前からあった飛蚊症(視界をゴミや糸くずのようなものが漂う)が増えているのかな?と思っていました。

ところが3~4日たっても変化なし。ちょうどその日は久しぶりのいい天気だったのでふと空を見てみると、

「!!」

飛蚊症が一気に増えています。

さらに右眼と左眼を交互に見てみたら、左眼は前と変わらないのに右眼には大量の火山灰のような黒い点(・・・とか⦿⦿⦿とか)が見えました。

◆こんな感じです

 

さすがに異常を感じてかかりつけの眼科医へ。

症状を話すと「それ、気になるな。」と先生。瞳孔を開く薬をつけて眼の中を検査。

「ん~、これは散ってるな。。。ひとつ、ふたつ。。。多発裂孔だな。。。よく持ったな。」

「すぐ手術します。承諾書にサインしてください。」

え?手術?多発裂孔?

 

眼の中の膜が剥がれて最悪は失明もある「網膜剥離」寸前、とのこと。網膜が裂けているところがひとつ、穴が開いているところが2つ。右眼の下方にあるそうです。

手術はレーザー光線によるもので、裂け目や穴の周りをレーザーで焼き止めていくという方法です。

 

ただちに隣の部屋へ。

機械にあごと額を合わせて前の光を見つめます。

「ではいきますので痛かったら言ってください。」

目の前でフラッシュが焚かれるように光が見え、眼の奥にズン、ズン、という軽い頭痛のような鈍い痛み。(点眼液で麻酔をしているので眼そのものは全く痛くありません)

これが200発くらい(途中で数えるのをやめました)。時間は15分くらい?

レーザーで軽いやけどのような点を打って、はがれそうな網膜を止めるそうです。例えて言えば、壁紙が裂けたり穴が開いたところの周りに画びょうを打つようなもの。

 

「これで多分大丈夫でしょう。ただ、ちゃんとくっつくまで時間がかかりますから、ぶつけたり激しい運動はダメです。」

「でもすぐ来てくれて良かったです。あと少し遅かったら入院でしたよ。」

裂け目が広がって完全に網膜剥離になるともっと大変な手術になったようで、冷や汗。

「1週間後にまた来てください。そのとき左眼も検査して、危なそうなところは予防としてレーザーを打ちます。」

 

ということで網膜剥離はなんとか食い止めることができたのですが。

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 


黄斑上膜 手術体験 ①  

2018-08-26 | その他

 先日「黄斑上膜」という病気で右眼の手術を受けました。

視力が落ち、もやがかかったようになり、物が歪んで見えます。

ムンクの「叫び」がもっとひどくなったような状態です。

 

 楽譜は五線も音符もぐちゃぐちゃ、夜間の運転は信号機や対向車のライトが二重に見えてしまいます。

しかも左目は正常なので頭がくらくらしてきます。仕事になりません。

さすがにつらくなって手術を受けました。

※似た病気名に「加齢黄斑変性症」というものがありますが、それとは別です。

 

加齢に伴って起きやすい病気で最近は珍しくなく、手術をされる方も多いとのこと。

いま目に不調を感じている方や、黄斑上膜の手術を考えている方に何かの参考になればと思い、今回の体験をまとめておきたいと思います。

現在こうして(リハビリも兼ねて)パソコンをいじれるようにはなっていますが、長時間の作業は疲労や痛みがあるので何回かに分けて記事にしたいと思います。

 

おおよその経過は以下の通りです。

3月末 右眼に異変。飛蚊症がひどくなり、黒いゴミや点が右眼にいっぱい舞いだす。

4月初め かかりつけの眼科へ。「網膜裂孔」で即、緊急レーザー手術。

4月中旬までに追加のレーザー手術を2回。とりあえず網膜剥離は食い止める。

5月上旬 右眼の左下の視野が一部歪んで見えだす。

6月 だんだんゆがみの程度と範囲が広がり、検査で「黄斑上膜」と診断される。失明することはないというのでとりあえず経過観察。

7月 さらに進行。日帰り手術可能な病院を紹介してもらう。

8月 精密検査、手術日決定、オリエンテーション、手術

次回から順を追って記したいと思います。

(2018.08.26)