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ソチオリンピック フィギュアスケート② 男女シングル、アイスダンス、エキシビジョン

2014-02-24 | フィギュアスケート

とうとうエキシビジョンも閉会式も終わってしまいました。取り残されないうちに続きをいきます。

【男子シングル】 

まずは羽生結弦の金メダルに拍手!特にショートは気分爽快。ジャンプのたびに「よし!」と叫びながら思わずテーブルを叩いてしまいました(笑)。これで4回転サルコウが決まるようになったらどこまで行くんでしょうか。

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◆この絵、最高に笑えます

急浮上で3位に入ったデニス・テンは昨年の世界選手権を思い起こさせる演技。4位のフェルナンデスはもったいなさすぎました。後半の3連続ジャンプで最後が2回転サルコウになってしまったので勘違いしたらしいのですが、一瞬のことですからねえ。。。そして表彰台には届かなかったけれど高橋大輔の「ロング・アンド・ワインディング・ロード」にゃ泣けました。。。

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◆もう見られないと思うと本当に惜しい

パトリック・チャンは最後まで本調子ではなかったようですね。以前はチャンはあまり好きではありませんでした(得点が高すぎて)。でも最近彼の滑りを見ているとピアノの鍵盤やヴァイオリンの弦の上を指や弓が自在にすべっていくような感じがしてけっこう好きになり、ここのところ下半身ばかり見ていました(笑)。彼は「歌モノ」よりは「器楽モノ」、それもロマン派などよりは今季のようなバロック音楽がぴったりだと思います。世界選手権では羽生選手と2人で「ノーミス演技」の戦いを見せてほしいものです。

他にもプルシェンコ、アボット、ジュベールなどいっぱい感想はあるのですが、これから応援していきたい選手を一人。アメリカ19才のジェイソン・ブラウンです。

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◆羽生選手と同じ19才。

表現力、柔軟性、ジャンプの安定感などが素晴らしく、4回転は跳ばないのに9位に入っています。そして人のよさそうな温和な顔立ちと顔より大きそうな手(笑)。これからが楽しみです。

【女子シングル】

これはもう「浅田真央の感動のフリー」でしょう。恐らく日本中の人が涙したことと思います。これ以上は何を言っても蛇足にしかならないのでやめますが、「集大成」と言わずもう少し現役続行してくれないものでしょうか。。。

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◆言葉になりませぬ。。。

しかし女子シングルはレベルが高かった。男子が転倒やミス続出だったのに、女子はほとんど失敗がない。特に最終グループのあの火花散るような緊張感。やっぱりいざとなったら女性は強い(笑)。

若さと勢いあふれるソトニコワ、2大会ノーミスのキム・ヨナ(これってすごいことだと思う)、円熟のコストナー、惜しかったけれどあいかわらず驚きの柔軟性リプニツカヤ、そしてかねてから応援しているゴールドとワグナー(もう少し点数が出てもいいのでは?)の追い上げ、こんなハイレベルな戦いはそうそうないでしょうね。

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◆ゴールドもあと一歩!

浅田真央のフリーとともに感動したのはコストナーでした。ショートの「アヴェ・マリア」にフリーの「ボレロ」、まさに音楽と一体となった演技は素晴らしかった。

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◆脚が長い。。。まるで氷上の鶴

「跳んでいる」というより「舞い降りてる」ようなジャンプ、優雅な身のこなし、衣装、「大人の女」にしか出せないであろう色気と雰囲気があります。そしてジャンプでもスピンでもずっと笑顔。高橋大輔と同じく、こういう人はもう出てこないのではないかと思うと引退が残念です。

さて今後はロシアの若手女子軍団が気になります。リプニツカヤ、ソトニコワだけじゃないので脅威です。自分が好きなのはリプニツカヤとポゴリラヤ。ポゴリラヤは今回はオリンピックには出ていませんがリプニツカヤと同じ15才。グランプリシリーズのエキシビジョンで踊った「CATS」がよかった。

【アイスダンス】

デイヴィス&ホワイト組とヴァーチュ&モイア組は文句のつけようがないほど隙のない完成された演技で、「試合」を見ているというより極上の「ショー」を見ている気分。アイスダンスを堪能できました。ツイズルはスローのビデオ再生で見ても完璧に揃っています。どうしてあんなことが可能なのか。。。

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◆デイヴィス&ホワイト組

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◆ヴァーチュ&モイア組

う~ん、この2組、ただただ「すごい」としか言葉が出てきません。できればこれからもまだまだ演技を見せてほしいです。

この2組に迫る名演だったのが3位のイリニフ&カツァラポフ組。この「白鳥の湖」は「本場の白鳥はこうだ!」といわんばかりの実にドラマチックかつダイナミックな演技で興奮しました。音楽の使い方もうまい。

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◆イリニフ&カツァラポフ組の豪快なリフト

6位でしたがイタリアのカッペリーニ&ラノッテ組の明るい「セヴィリアの理髪師」も大好きです。やっぱりロッシーニは楽しい!

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◆カッペリーニ&ラノッテ組

【エキシビジョン】

どの選手も本当に楽しそうに滑っていました。コストナーのエキゾチックなシェエラザード姫の衣装と演技にため息。キム・ヨナはシングルの試合後から表情がすごく柔らかくなったような気がします。フェルナンデスのエキシビジョンは名ナンバー。ゴールドの「シカゴ」はカッコよすぎました。

※ロシアのジュニア・ペアのフョードロワ&ミロシキン組には驚いた。男性はどうみてもフィギュアというより「相撲部屋」体型(笑)。それがなんとビールマンスピンやっとる!世界ジュニア3位というのにまたびっくり。ロシアはまだまだ秘密兵器が出てきそうですな。

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◆ある意味エキシビジョンでいちばん気になりました。

(2014.02.24)


ソチオリンピック フィギュアスケート① 団体戦とペア

2014-02-22 | フィギュアスケート

2週間にわたって競技が繰り広げられたソチオリンピックがもうすぐ閉幕します。

以前からフィギュアスケートは好きだったものの主だった選手の演技しか見ていませんでしたが、今回は男女シングル、アイスダンス、ペア、ほぼ全ての演技を見ることができました。さすがにちょっと疲れましたが。。。

自分は素人ですし、多くのフィギュアスケートブログにあるような専門的な感想はとても述べられませんが、感じたことやこれから期待したい選手などについて書いてみたいと思います。

【団体戦】

代々木で開かれた「国別対抗戦」を見に行ったことがあったので雰囲気は予想できましたが、さすがにオリンピックとなると各国とも力の入れ方が違いますね。特にロシアは開催国そしてかつてのフィギュア王国の威信をかけて気合の入れ方がすごい。

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選手にとってはこの団体戦は日程なども含めてどうだったのかわかりませんが、ファンとしては単純に演技を見られる機会が増えるし、シングルだけでなくアイスダンスやペアも注目されてよかったのでは、と思います。

ただ4種目揃えられる国は限られているので(今回もフェルナンデスやデニス・テンは出場していない)、参加国や上位国が毎回同じようになるとどうかなと思います。また選手のコンディションや公平さを考えると、個人戦を先にやって最後に団体戦の方がいいのかもしれません。でもみんな個人戦で燃え尽きちゃうかも。。。?

【ペア】

これはもうロシアの圧勝。優勝したボロソジャル&トランコフ組の豪快で高速回転のトリプル・ツイスト(やめてくれ!と声が出るくらい)や高いリフト、氷面ぎりぎりのデス・スパイラルなどはさすがです。トランコフが「ロシアの黄色い熊」に見えました(笑)。

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◆貫禄のボロソジャル&トランコフ組(金)

自分としては続く2位となった同じロシアの若手、ストルボワ&クリモフの「アダムズ・ファミリー」が流れるようなスピード感と安定感抜群で素晴らしかったと思います。ちょっとコミカルなステップもありましたし、最後に決めたトリプル・ジャンプではストルボワが「やった!」と思わず叫んでいたようにも見えました。このペア、今後大注目です。

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◆若さあふれるストルボワ&クリモフ組(銀)

3位のサフチェンコ&ゾルコーヴィ組もとてもよかったのですが、ジャンプの失敗が残念でした。音楽は「くるみ割り人形」の「アダージョ」をほぼそのまま使っていましたが、ペアに限らずせっかくの名曲をずたずたに切り貼りしたり増幅している選手が多い中、好感が持てました。

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◆惜しかったサフチェンコ&ゾルコーヴィ組(銅)

また、表彰台には届かなかったものの、中国のパン&トン組の「レ・ミゼラブル」が情感にあふれていてよかったのと、イタリアのベルトン&ホタレク組の絶妙なバランスのリフトも印象的でした。

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◆どうやってバランスを?ベルトン&ホタレク組

(2014.02.22)


スラヴ舞曲第4番&第8番(A.ドボルジャーク)

2014-02-03 | 出版楽譜:齋藤行 吹奏楽アレンジ作品

2月2日より出版開始となりました。

「ミュージックベルズ」さんより発売中 (販売ページへ)

ドヴォルジャークがブラームスにその才能を見いだされ出版したのが、全16曲からなる「スラヴ舞曲集」第1集と第2集で、彼の出世作かつ代表作となった作品です。もともとはピアノ連弾として発表されましたが、大人気となり管弦楽編曲版が出版されるようになりました。チェコの民族舞曲の特徴を存分に生かした魅力溢れる傑作です。

この編曲は2007年に我孫子市立湖北中学校吹奏楽部のコンクール自由曲(小編成)として書かれたものをもとに、2013年2月の青山学院大学OB吹奏楽団演奏会のために大編成版として新たに書きなおしたもので、「ソウセッカー」と呼ばれる優雅な舞曲の第4番前半部分と、急速で情熱的な舞曲「フリアント」による第8番を組み合わせ、あたかも始めからひとつの曲として作曲されたかのように聴こえる編曲となっています。

青山学院大学OB吹奏楽団による演奏はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=Yk8Gtw-QpeE

大編成版となっていますがパートや音を適時選ぶことにより中編成でも演奏可能ですので、コンクール自由曲やコンサートのプログラムとしてぜひ活用ください。我孫子市立湖北中学校はこの年に東関東吹奏楽コンクール、日本管楽合奏コンテスト全国大会に出場しました(こちらの小編成版は現在出版準備中です)。

【演奏時間】約7分30秒


「モネ、風景をみる眼」展

2014-02-01 | アート&クラフト

 都内へ所用で出かけた帰り、「モネ、風景をみる眼」(国立西洋美術館)に行きました。快晴で3月並みの暖かさというせいもあり、上野公園にはたくさんの人が。制服を着た中学生のグループや巡回中の先生方(服装や持ち物ですぐわかる笑)もあちこちに見られました。この時季、修学旅行なんでしょうか?

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◆陽ざしの中のカレーの市民(ロダン)

さて、チケット売り場は多少列がありましたがほとんど待たずに入場。

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◆空の色とぴったり

 作品は4つのテーマで展示され、おおよそ作品年代順になっています。国立西洋美術館のモネは常設展示で今までも何回か見ていますが、今回はポーラ美術館の作品も加わり新鮮さがありました。例えば有名な「睡蓮」の連作や「舟遊び」&「バラ色のボート」を2つの美術館の作品で比較できたり、なかなかいい企画だと思います。

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◆「睡蓮」(ポーラ美術館)

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◆「睡蓮」(国立西洋美術館)

 モネ以外にもセザンヌ、マネ、ピサロ、シスレーなどの作品が両美術館から出展されていて、モネとそれらの作家の特徴や影響などがよくわかります。川辺を描いたモネとセザンヌの作品や、モネとクールベの雪景色など、並べて見てみると作家によって構図も色もタッチも感じ方もこんなに違うものなんだとあらためて思いました。

 また、1877年に描いた「貨物列車」の煙が1902年の「チャーリング・クロス橋」という作品につながったり(自分は、ですが)、晩年の頃の幻想的なロンドンの風景のあとに並べられたシニャックの点描の鮮やかさに驚いたり、うまい展示です。

 今回じっくりモネを見て、言い古されてはいますがやっぱりこの人は光の扱い方が素晴らしいと思いました。陽ざしが本当に暖かい。

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◆「積みわら」 空気の暖かさまで伝わってきそう

 でも自分がいちばん好きなモネは、実は冬景色なんです。。。笑。やっぱり寒いところで生まれたせいか、子供の頃の「雪景色」が記憶の奥底にあるんでしょうか。

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◆「雪のアルジャントゥイユ」(国立西洋美術館)

 機会があれば箱根のポーラ美術館にも行ってみたいです。こちらはいま「ルノワール」をやっているようです。

「モネ」のあとは東京都美術館の「東京芸術大学卒業・修了作品展」を見に行ったのですが、残念なことに最終日は昼で終了。また来年ですね。

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◆「大恐竜展」も見たいな。

(2014.01.31)