浅草に行く前に開催されたばかりの「マグリット展」に行きました。
◆チラシの絵は「光の帝国Ⅱ」
◆「ルーブル展」同時開催中
マグリットは大好きな作家の一人で、初めてマグリットを知ったのは藤子不二雄Aのそのものズバリ「マグリットの石」という作品でした。
◆「マグリットの石」
以来、横浜美術館(プーシキン美術館展)などでマグリットの作品を見ましたが、これだけまとまって見られるのは初めてなので期待大です。
◆マグリット展入口(雰囲気がマグリット!)
まず初期の作品。これがキュービズムぽかったり、キリコ風だったり、ダリのようだったり、イラストはロートレックみたいだったりと、いろいろな影響が感じられました。
◆「天才の顔」(ヒゲがあったらダリ?)
◆「困難な航海」(構成や遠近法がキリコっぽい)
そしてだんだん作品のタイトルと画面の関係が「?」になっていきますね。
◆「一夜の博物館」
◆「呪い」(ただの雲。。。なぜ呪い?)
この「言葉とイメージ」については各作品ごとにマグリット自身の解説文がありますでご覧ください。私は途中で脱落しましたが(笑)
そしていよいよマグリット独自の世界へ。描写もより細密になってきます。
◆「野の鍵」
◆「アルンハイムの地所」(この空気感、好きです)
◆「透視」(キャンバスの角度が気になる)
ところが突然画風が変化して驚きます。
◆「不思議の国のアリス」(色とタッチが印象派風)
他にもルノワール風の女性の裸体画や、描きなぐったような粗っぽい作品も。戦争の影響があったようです。
そしてまた以前のような画風に。
◆「オルメイヤーの阿房宮」(ラピュタ?)
◆「白紙委任状」
この「白紙委任状」、しばらく見ていたら自分の目と脳が混乱してくらくらしました。こういう不思議な感覚はマグリットならではですね。それにしても「白紙委任状」とはいったい?
◆「記念日」
◆「空の鳥」
この作品はよく目にしますが、今回近くでじっくり見て右下のライト(滑走路誘導燈?)のオレンジがすごく生きているなあと思いました。ところでこの「空の鳥」というタイトル、珍しく普通なのはなぜ?
◆ゴルコンダ(こういうのはいったい何から思いつくのでしょう?)
マグリットの作品には窓、海、空に白い雲、岩、樹、鳥、山高帽の男、などくりかえし同じモチーフが登場しますが、それらを置き換え(デペイズマン)たりすることによって、時間が止まったような本当に不思議な世界が現れます。そしてタイトルを見てさらに「???」。。。2時間ほど別世界に入り込んだような感覚を楽しんだ展覧会でした。
ミュージアムショップは意外とグッズが少なくて、定番のクリアファイルや一筆箋なども無し。ちょっと残念。でもレジの皆さんが黒の山高帽でマグリットのいでたちなのはGood!
◆一階のカフェ 今度はここでゆっくりしよう。
◆地下のミュージアムショップで花見 (紙の超細密ジオラマです)
◆美術館前の桜 満開でした。
◆浅草にて(なんだかこの風景もマグリットの絵に見えてくる)
「マグリット展」 おすすめです。
(2015.03.30)