はな兄の1分で読めるエッセー

ふと脳裏に浮かんだ雑感を気ままに綴った日記

哀しいプレゼント

2025-02-16 00:44:15 | 

今夜のラジオ深夜便のメールのテーマは

プレゼント・ギフトで

「ワタクシ、膵臓と腎臓をプレゼントされました」

と、書こうと思ったが

ちょっと「重い」ので、やめにした。

 

前回「バレンタインチョコを貰ったことはない」と嘆いたが

よく考えてみると

すい臓と腎臓は

チョコ1万個にもまさるプレゼントだよねえ。

読者「1万個どころじゃないです」

そうそう。

読者「すい臓と腎臓以外の印象深いプレゼントって

   ありますか?」

そうだなあ。(しばらく首をひねって考える)

ああそうだ。

これは哀しいプレゼントなんだけど。

今からちょうど30年前

初代のマル(柴雑種)が

雷に驚いて家を飛び出し行方不明になった。

実は数日後電車にはねられて

駅員さんの手で踏切近くに埋められてるのがわかったんだけど。

それまであちこちを探し走り回っていたときに

電話で「近所でウロウロしてる柴犬見つけたけど

そちらに持っていていいか」

との連絡があって

オジサンに軽トラックの荷台に乗せられてきたのが

二代目マルだったんだ。

初代のマルより二回り小さく豆柴いうやつだ。

捨て犬だったんだろう。

 

 

やたら落ち着きがなく

「かまってほしい」とキャンキャン啼く。

「もう静かにしてくれよ」

と怒鳴っちゃったけど...。

今から考えると

残り少ない命を悟っていて

その貴重な少ない時間を充実させたいという

切羽詰まった思いだったんだろうな。

こんなことならもっと遊んでやればよかったと

つくづく思う。

 

二代目マルのカラダはフィラリアにおかされていた。

前の飼い主は、ろくに検査や予防注射もしなくて

フィラリアになったらポイだよ。

茨城にはそういう人間多いとはいえ

もうほんとに頭にくる。

東の茨城

西の山口

と野犬が問題になっているけど

「野犬が問題」

なんではなく

「野犬を作り出す人間が問題」

なんじゃないかと思う。

 

二代目マルの容体は日に日に悪くなり

コタツに潜り込んでブルブル震えていた。

ある日

コタツから二代目を取り出すと

カラダの下から

カプセル錠のような小さなフンが一つ、残されていた。

それが人生で2番目に印象深いプレゼントかな。

 

 

 



コメントを投稿