高島屋京都で『細見美術館 琳派のきらめきー宗達・光琳・抱一・雪佳ー』が昨日から開催されています。期間は3/11~3/23です。
妻と一緒に見に行ってきました。
今年は本阿弥光悦が1615年、徳川家康から洛北鷹峯の地を拝領し、400年目です。
そこから琳派が始まりました。
琳派は平安時代のやまと絵の美を復興した日本のルネサンスと言われています。
そこには日本独特の美意識があります。
もともとは光悦によって、京都の裕福層の趣味として起こった芸術ですが、
日本人の深層心理にふれる美が魅力といえます。
琳派は王朝美や自然の四季の草花などを、大胆な構図と華やかな色使い、
細やかな描写で襖絵や屏風、漆器などに残しています。
はじめに皆さまに質問です。
下の絵は、俵屋宗達 伊勢物語図色紙「大淀」です。
伊勢で一緒に暮らそうと誘う男性に女性はどう答えたでしょうか。
さまざま、自由に解釈してみるのも絵画の楽しみです。
参考に解説は最後に載せておきます。
展示会の構成は四章に分かれています。
第一章は、琳派誕生と称し、光悦と俵屋宗達の作品が展示されています。
第二章は、100年後尾形光琳・乾山兄弟、それに続く渡辺始興や中村芳、
深江芦舟たちの江戸琳派の作品です。
第三章は、酒井抱一や鈴木基一らの作品です。
最後は、今から100年前の近代京都の神坂雪佳らの作品です。
琳派400年の系譜が間近で見れる貴重な展示会です。
是非、琳派好きの方のみならず、多くの方々に観賞をお薦めいたします。
今回の展示会は高島屋京都を皮切りに、あと3ヶ所の高島屋で開催されます。
大阪高島屋 4/1~4/12
横浜高島屋 4/15~4/27
日本橋高島屋 4/29~5/11
最後に質問の件です。
解説には、女性は断ります。
二人の心の距離を示すように、対角線上に男女を配しているとありました。
私の記憶は、伊勢物語では少し場面が違うように思ったのですが、
いずれにしても男女のすれ違いを書いていました。
もしも女性が受け入れたなら、違う構図になっていたでしょうね。