魚=肴のことで3タイトル続けてエントリーしたので、一番触れたくないお酒のことを書かざるをえなくなった。
上越市は酒どころ新潟県の中ではもっとも蔵元の数が多い。その数ある蔵元の中の一社が製造する銘柄のひとつを愛飲するようになって5年ほどになる。現地ではごくポピュラーなお酒なのだが、私はその銘柄ひとつに惚れ込んでいる。いつ飲んでも、飲む度に旨いと感じられるからである。いまさら各地の酒を渉猟するほどの意欲も肝機能ももたない身、これ一本に絞って何の不足もない。
日本酒は、ワインのように食品・料理との適合性を詳細に研究され検証される性質の酒ではない。地元の伝統の産物や料理に最も適応する銘柄こそ、優れたお酒だと思っている。
酒の神様といわれた坂口謹一郎博士は、名酒というものは「喉に障りなく水の如く飲める酒」と宣ったと伝えられている。蓋し至言と感服している。私にとってこの愛飲酒は、まさにそのような酒である。
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