なんとも贅沢な企画だ。
作家自身が選んだ人気作家に、自身の好きなモチーフでの小説をお願いしたという新作短編集。
初めに読んだのは、近藤史恵リクエスト「ペットのアンソロジー」
同じモチーフでも、書き手が変わればもこんなにも切り口が違うのだ。
愉快な作品、そうそうと、ついうなづいてしまう作品。
柄刀一さんの作品では、涙腺うるうるから・・・
ペットを飼ったことのある人だったら、大泣き間違いありません。
続くは、大崎梢リクエスト「本屋さんのアンソロジー」
文筆業を生業とした方達だから、当然のことながら本屋さん・本への思い入れには力がはいっている。
謎として登場した本、石持浅海「君がいなくても平気」、他の作品も読んでみたいと宮下奈都「誰かが足りない」など、出合いから波及していくのが競作本の醍醐味だ。
ロバ君にもまた会ってみたい。
そして、今読んでいる坂木司リクエスト「和菓子のアンソロジー」
和菓子にまつわる話だから、かなり異色な作品がある。
「チチとクズの国」は爆笑もの。
「和菓子のアン」を読んだ時、日頃あまり縁のない和菓子を食べたくなったものでしたが、台風が去りぐっと涼しくなってきた今日この頃、熱く渋めの緑茶に餡子の入ったお菓子が浮かぶ。
ちなみに、つぶ餡派。
季節によって名前の変わるおはぎは秋の呼び名で、春には牡丹餅、夏には夜船。
日本語は美しく繊細だ。
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