モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

遠くを見させる 三尺バーベナ と 花

2008-06-05 07:27:52 | その他のハーブ
(写真)三尺バーベナの花


パープルといわれる赤紫の小花が頭状に密集し、
この花を見ていると、さらに遠くへと視線と意識をいざなう。
はるかかなた、この背景の中に存在する背高ノッポの三尺バーベナ
というパースペクティブになる。

この花が風に揺れる姿は、孤高であり、
どこかで見たという既視感がある。

どんなに混雑した庭の中でも、孤高の空間を創りだし、
さらに遠くへと視線を導く。

(写真)背高ノッポな三尺バーベナ


身体尺
和名ではヤナギハナガサ(柳花笠)英名ではパープルトップバーベナ。
名は体を表すというが、実に良く言い当てている。
もっと優れているのは、“三尺バーベナ”だろう。
スラッとした草丈は、長さを測るメジャーとなりそうだ。

人間の身体で測れる尺度を“身体尺”というが、
大人が親指と人差し指を広げた長さを「尺」といったみたいで、
この長さは、だいたい18cmであった。
「尺」という文字自体が、親指と人差し指を広げた形を現しているというから面白い。
ついでに、東海道などの主要幹線には、一里塚などが立っており、
この距離は、人間が一時間歩いた距離であり、「1里=約4km」であった。

1891年(明治24)に度量衡法が制定され、1尺は1メートルの33分の10(30.3㎝)となったので、
三尺バーベナの草丈は、90㎝が基準として適当であり、
この花は、度量衡法以降に渡来したようだ。

草原の貴族
原産地は、南米の植物で、ブラジル、アルゼンチンなどに原生し、
スリムで筋肉質のボディが、南米の草原で、風にゆれている孤高な姿は、
“草原の貴族”というイメージが似合う。

ケニアからタンザニアにかけての先住民である“マサイ族”
遊牧生活で磨いた驚異的な視力、スリムでノッポで筋肉質な身体など身体能力が高く、
彼らも“草原の貴族”といわれている。

どこかで見た既視感は、“草原の貴族”がつないでいたようだ。

マサイ族は人口が20~30万人と減ってきているようだが
三尺バーベナは、
今では、世界に広がり、野生化するほど増殖しているようだ。
確かに、こぼれダネでも増えていくので、いつの間にか意外なところで芽を出す。

(写真)三尺バーベナの枝分かれ


三尺バーベナ
・クマツヅラ科 バーベナ属の耐寒性がある多年草。
・学名は、Verbena bonariensis。英名は Purpletop verbena、tall verbena、別名は、バーベナ・ボナリエンシス、立バーベナ、ヤナギハナガサ(柳花笠)。
・原産地は、南アメリカのコロンビア、ブラジル、アルゼンチン、チリー。
・草丈 40cm~1mと細長い 。1尺は、30.3cmなので90.9㎝が基準か?
・花期は、5~10月で紫色の花が頭上に咲く。
・風通しの良い乾燥したところが適している。
・こぼれダネでも増え野生化しやすい丈夫な植物。

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