モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

蝶の舞い。白蝶草(=ガウラ)の花

2008-06-19 07:24:42 | その他のハーブ

(写真)白蝶草の舞い


一直線の枝の先に花が咲き乱れ、
風に揺れる様はまるで蝶のようである。

重力とは無縁にまた、直線・曲線といった数式では表せない
複雑な軌跡を描く。

日本的なハーブと思いきや、北米原産の種である。
明るい林の中、草原が生息地であり
群生する姿は、蝶の大群が編隊飛行している観がある。

育て方は至って簡単で、日当たりの良いところに植えておけば良く、
生育するにつれ株が大きくなるので、フェンスで囲うと良い。

(写真)白蝶草の花


白蝶草の採取者は、アメリカへの逃亡者であり、独学で植物学を学ぶ
白蝶草の命名者はジョージ・エンゲルマン(George Engelmann 1809-1884)
ハーバート大学のグレイ教授(Samuel Frederick Gray 1766-1828)の2名になる。

エンゲルマンは、ドイツ生まれで医学博士を取得し、1834年にアメリカに移住してきた。
植物に興味を持ち、ロッキー山脈と北メキシコの植物相を調査研究し、サボテンに関しての優れた業績がある。
またミズーリー植物園の学術的な構築者でもある。

そしてこの白蝶草の学名“Gaura lindheimeri Engelm. & Gray”についた
種小名の「lindheimeri」は、人名であり白蝶草の発見者であった。

Ferdinand Jacob Lindheimer (1802-1879)は、ドイツフランクフルトで生まれ、
ボン大学に通いジョージ・ブンセン(George Bunsen)の学校で教えていた。
1833年の暴動で学校は閉鎖され、治安妨害の嫌疑がかけられたので、
米国に逃げ出し、1834年には、メキシコの農園のマネージャーになった。

ここから動植物に関心を持つようになり、
ミズーリ植物園のエンゲルマン及びハーバート大学のグレイ教授の支援を受け
独学でのアメリカ西部・テキサスの植物相の研究を行い、数百種の新植物を発見したという。

白蝶草の“Gaura lindheimeri”のように、彼の名前が使われているのは
50種にも及ぶようであり
テキサスの植物学への貢献は非常に大きく、独学でも結構やれるという事例でもある。

ただし、エンゲルマン、グレイなどいい仲間がいたから出来たこともあろう。
意欲と仲間 これがあれば人生はあっという瞬間しかない!!
意欲も仲間もないと、なんと人生は長いのだろう・・・・

まさに白蝶草は、こんな動きの瞬間をとらえているようだ。

(写真)白蝶草の花々


白蝶草(はくちょうそう)
・アカバナ科ガウラ属の耐寒性がある多年草。
・学名は、Gaura lindheimeri Engelm. & Gray。英名はWhite gaura、Lindheimer's beeblossom。
・和名が白蝶草(はくちょうそう)、別名ヤマモモソウ。
・原産地は北米(テキサス)
・花期:6月~9月
・草丈:100~150cmで茎の先に花序がつき蝶のような白い花がたくさんつく。
・日当たりが良ければ土質を選ばない。
・耐寒性・耐暑性強い。乾燥気味に育てる。
・庭植えの場合は、フェンスで囲い形を整える。
・葉に紫色の斑点が出るが病気ではない。

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