鉄道模型趣味誌 1月号にTMSコンペの入賞作品が掲載されました。
表紙は入賞作品だと思われますが、Nゲージを除く模型車両のコンペです。
それはそれは、みなさん恐れ入りますというほどの熱の入れようで車両を作っておられます。 我が模型仲間のMさんやYさんも入賞者に名前を連ねていました。
やはり鉄道模型をする人は、車両作りが好きだ。 今時のレベルでは本物のことをきっちり調べて、寸分違わずに作らないと、審査でもそこは違うとかで減点されるようです。 それにしても精密な作りで果たして走るのかと心配になりますが、審査で一応走らせるそうです。 と言っても直線で走り出すことができるかどうか程度の走りだと思いますが、走らない車両もあったそうです。
それと、ウエザリング。 ほとんどはウエザリングなし。 これをどの程度やるかですが、やりすぎると作品としての価値がなくなるので大きく減点されるようです。 これって程度問題なので難しい。
今回は作品の写真が載っただけなので、それぞれの詳細はわかりませんが、私の模型感とはかなり違う世界です。
私も車両を作ったりもしますが、「もどき」で良い。 本物と違って何が悪い! 私の車両だ! ということで、もちろんコンペに出せるような車両は作らない、じゃなくて、作れない。
そして、今や車両は完成品を買えば良い、の世界ですが、もちろん、真鍮製の工芸品のような車両は高価でとても買えない、だけではなく欲しいとも思わない。 レイアウトで走らせてナンボの世界で生きていますから、レイアウトに乗せて感じが良くて、スムーズに走る、これが私の信条です。
車両のコンペでは、レイアウトで走らせることは考えていなくて、飾り棚に鎮座した時に、立派に見える物が目的のように感じます。
と言うことで、最近蒸気機関車を買いました。 もちろんプラ基本の完成品です。
TRIXのドイツ型、BR18 201です。 BR18は基本的にはこんな形ではないのですが、これもBR18で後ろの車番201までつけないと形が違う! と思ってしまいます。
実物は東ドイツの機関車らしい。 高速用に設計したとか、当時は世界最高速度で163km/h出したそうです。
テンダーが2台あるのは、長距離を無停車で走るためだろうか。 実物にはあまり興味がないので、知りたい人は自分で調べてください。
模型では今までに何度か製品化されていますが、これはメルクリンが出した最新式で、TRIXブランドなので2線式で普通の線路を走れます。
こうやって、箱を開封するのは楽しいものです。 出てきたら線路に載せる。
mfx仕様なので、コントローラーが自動的に機関車を認識して、アドレスの設定やファンクションの設定など不要です。 おっと、当然ディジタルの機関車です。 今時世界ではサウンドDCCが普通なんですが、コンペの作品でDCCはどれほどあったのだろうか?
高価でしたが、真鍮製の蒸気機関車の1/3程度です。 私の所有の車両では一番高価ですが、その分、他の車両を売っています。
なぜこれを買ったか? それは、今時の最新の模型の技術はどんなものかを知りたかったと言うことです。
この機関車はのファンクションは
こんなにたくさんあります。 左上からヘッドライト、煙、ドラフト音、汽笛などです。 上の動輪2つある絵は動輪を照らす点検灯のON,OFFです。 それにしても沢山あってアイコンだけではわからない。(機関車の絵はまだ入れ替えていないので色も形も別の機関車です)
そこで、説明書をプリントしました。 そのうちに翻訳しようと思っていますが、実物を知らないと何のことかわからないものもあります。
レイアウトに置いてみました。 私のレイアウトは最急カーブがR490です。 楽に走ります。こんなに大きな機関車なのに。
説明書によると、機関車テンダー間の連結を伸ばすことでR360にも対応しているとのこと。 凄いですね。 日本型の蒸気機関車なら、R550も厳しいし、最近では電車(日本型)でもR700以上推奨とか書かれています。 なんて日本の家庭は広いんだろう。
動輪の点検灯をつけているところです。 一見暗くて点灯しているのがよくわからないようですが、消すと動輪の上の方は真っ暗です。 実物にあるかどうかわかりませんが、こういう遊び心が好きなんです。
さて、走らせると、煙が出ます。 なんてもんじゃない、ドラフトに合わせて、シュッ・シュッと噴き上げるのです。 写真に撮るのは難しいのですが煙の形から噴き上げているのがわかると思います。
これこそ、蒸気機関車なんです。 まるで生きているみたい。 こういう機構は数年前から出ていましたが、これは煙突が大きいので特に良くわかる。
そして、ドラフト音のキレが良い。 シュッシュッじゃなくてシュッ・シュッといかにも蒸気が勢い良く吹き出している音がする。 たまりませんね〜 嬉しくなってしまいます。
煙の写真を撮るのは難しい。煙をたなびかして駅を通過しているのだけれど、写真では表現できていません。
もちろん煙はファンクションスイッチで切ることができるので、煙たいから困ると言うことはありません。 出したい時に出す。
そして、写真で気がついたんだけれど、窯に火が入っているも見えます。時々点灯するようになっている。 これもファンクションスイッチがあります、
なお、テンダーが1台の時と2台の時にライト類を切り替えることもできます。
機関車本体はテンダーも含めてダイキャストです。 細かい部分がプラスティックです。
パイピングです。 かなり凝って作ってあります。
テンダー横のレタリングです。 こんな細かい文字など自作では無理です。
少しウエザリングをすれば、もっと実感的になるのでしょうが、恐ろしくてまだ手をつけていません。
ということで、高価と言っても、真鍮キットを買うよりも安い。 キットはキットなので完成品とは違ってただの真鍮板や部品の塊です。 作り上げて初めて鉄道模型機関車になるので、キットのままでは、果たしてどうなるのかわかりません。 作り上げる楽しみを買うのですが、作らないままの人が多い。
その点、完成品は作る喜びはないが
箱を開ける楽しみはあるし、確実に走る。
そして、作る楽しみをレイアウトすなわち景色に回して、その中を車両が走るのを楽しむのが私の流儀です。
おわり