十五夜も過ぎて、秋深まる今日この頃、みなさんいかがお過ごしですか?
今日は、「読書の秋」というこで本を一冊紹介いたします。
先日、新聞で紹介されていたのを見て「おもしろそうだな~」と思って衝動買いしました。
「視界良好」~河野泰弘(北大路書房)←クリック
著者の河野さんは、先天性の視覚障害を持ち、全盲だそうです。
上の写真にある、表紙の帯(緑色の部分)に書いてある字は自ら書かれたようですが、どうやって字を書くことを覚えたんでしょうね。河野さんはひとり暮らしをしているそうです。目が見えない生活とはどういうものなんでしょうか?本の中では河野さんの日常の生活の様子が書かれています。
河野さんは、視覚以外の感覚である、聴覚や嗅覚や触覚で物を見ているのだそうです。なにげない日常の生活が書かれていますが、その様子を興味深く読んでいる自分は、それだけ視覚障害者の生活を知らないということに気づかされました。
外出する際、道路を渡るのは命懸けだそうです。
《一部引用》
道路横断は怖い。慣れたところは一人で渡りますが、毎日が命懸けです。同じ道でも雨が降ると状況が変わります。濡れた地面をタイヤが通るとシャーと水音がする。それで車のエンジン音がよく聞こえず、(略)
また、毎晩寝ている時に見る夢の話も書かれています。目の見えない方が見る夢ってどんな夢なんでしょうね。
本を読んで思ったんですが、目の見える私たちは「見える」ということで、聴覚や嗅覚が鈍感になっているのかな?と感じました。それから、「河野さんの想像力はすごいなあ!」と思いました。
読みやすい本でした。視覚障害者の生活や気持ちを理解する上でもよい本だと思います。機会があったらどうぞ。
目 次
まえがき
0・・・私がイメージできること、しにくいこと
1・・・聴覚で見ている世界
2・・・触覚で見ている世界
3・・・嗅覚で見ている世界
4・・・捉えられないけど、感じること
あとがき
(さっく)
![やっぱり苫社協苫小牧市社会福祉協議会日記](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/4e/061e5da0fbb27c1512a2d0a60a0bcb1c.png)