走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

精一杯やった失敗

2009年01月14日 01時30分37秒 | その他
 休日に部下から電話がありました。
 彼は休みにもかかわらず休日出勤をしてくれていました。

 電話の内容は、大幅に事務処理が遅れている書類が出てきたといったものでした。
真面目な部下なので、電話の向こうで血相が変わっているのがわかった。

 「どうして、遅れたの。」
 「すみません、言い訳になるのですが、他の業務に追われ処理が
  遅れてしまいました。本当にすみません。」
 「ふ~ん、それで?」
 「いつも言われている優先順位をつけるというのができていません
  でした。つい、後回しにしていたら処理を忘れて、今回の失態に
  なりました。」
  ※内心、原因がわかっているじゃないかと思った。
 「精一杯やっているつもりなんですが、すみません。」
  ※そうだよ、君は精一杯やってるよ。よくわかってるよ。
 「すぐに、先方に出向き謝ってきます。そして、しかるべき
  対応をしてきます。どうか、処分してください。」
  ※何の処分?少しパニックっていると思ったので
 「明日、職場に出るから、その時にゆっくりと聴くから、
  今日はもうエエよ。人間やから忘れることもあらい。」

 翌日、彼からその対応をすべて任せてほしいという申し出がありました。
 簡単に、「いいよ。」と任せることにしました。
 そして、一言だけ、「行動する前にリーダーには報告して指示を仰ぐように。」と。

 そして、帰宅していた私の携帯がなりました。
 「先方に誠意を持ってお詫び申し上げたら理解いただきました。」
 「そう、それはよかった。」
 「ご迷惑をおかけしました。」
 「何の迷惑?」
 「いや、その、今回の件で...」
 「ふーん。」

 さらに翌日、そのチームを集めて、次のような指示をしました。

 「しなやかさ」とは「しなり」からきている言葉のような気がします。
 「しなり」は「余裕値」のことで、車のハンドルの「遊び」みたいなものです。
 それがなければ、ポッキリと折れてしまうようなもの。
 その遊びを生み出すには、仕事を減らすか、人に振るかのどちらかです。
 今回のミスは、彼が一番年下なので先輩に振るということができなかったというところに大きな原因があると思います。
 そんな風通しの悪い組織風土はいかがなものでしょうか。
 もう一度、チーム内で話し合って、このようなミスが出ないようにしてください。

 精一杯やった失敗は許します。