話が前後しますが、
7月12日(日)に武蔵村山市三ツ木の十二所神社・八坂神社の夏祭りが行われ、
神輿渡御と三ツ木天王様祇園囃子の巡行が行われました。
三ツ木・十二所神社
瑞穂のお祭りと同日のため、今まで一度も見学したことがなかったのですが、
この日は、瑞穂に出かける前に、11時からの宮出しを見てきました。
急な石段を神輿がゆっくりと降りてきます。
三ツ木天王様祇園囃子(武蔵村山市指定無形民俗文化財)の列が後に続きます。
三ツ木天王様祇園囃子は、明治二十五年頃、峰の比留間幸次郎氏が浅草から金村某なる人物を招いて伝授されたと伝えられています。使われる楽器は笛と大太鼓のみで、七節に分かれた曲を、太鼓に合わせて繰り返しながら演奏します。
今回のお目当てはこの祇園囃子。
瑞穂の祇園囃子と聴き比べるのが目的です。「ルーツを探る」なんて大げさなことは考えてませんが、興味があるので。
そして実際に聞いてみた結果、、、
両者が一致する点としては、楽器は大太鼓と笛のみであり、1番から7番までの笛のメロディーが繰り返し演奏される。間に大太鼓を「ドーン、ドーン」と2回打ち、笛が鳴っている間は、太鼓の胴を打って調子をとる。ここまでは瑞穂と同じです。
全体的な曲調は、よく似ており、特に1番・2番・3番・5番は、細かい相違点はあるものの、かなり似ていました。しかし、4番と6番については瑞穂とまったく違う吹き方でした。7番は雰囲気は似ていますが、やはり明らかに違う指の運び方でした。
ついでに、大きな類似点としてあげておきたいのが、
この三ツ木祇園囃子が古くから「天王様の笛」と呼ばれていた点です。
殿ヶ谷でも同様の傾向があります。
このブログでは、わかりやすく「殿ヶ谷の祇園囃子」と書いていますが、
殿ヶ谷では実際には、単に「笛」とか「お祭りの笛」という呼び方をされています。
地元の人には、そういう風に言わないと伝わらないほどです。
(私の使用例)
「会長、今日は前半、笛のほうについて行って、途中から山車のほうにお邪魔しますんで。」
「昨日は、笛のほうに顔出せなくてすいませんでした。」
この点も、両者に関係があると私が考える根拠となっています。
三ツ木の祇園囃子と殿ヶ谷の祇園囃子の関係・・・
「無関係ではないと思われるが、ルーツが同じと言い切ることはできない」
というのが私の結論です。
ま、調べるのはそのぐらいで留めて、
人から人へ、時代から時代へ伝承されてきた歴史を感じながら、
純粋に音を聞いて楽しむのがいいでしょう。
青梅街道に涼しげな笛の音色が響きます。