トーネードの無職生活

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1等輸送艦

2016-12-14 08:09:51 | 日記
 昨日、旧帝国海軍の艦艇について書かれた本を読みました。扱っていた艦艇は戦艦や空母などではなく、輸送艦、給糧艦などといった縁の下の力持ちの艦について書かれた本でした。

 その中でも印象深く読んだのが輸送艦でした。輸送艦という艦艇、戦争の最初からありそうな感じがしますが、登場したのは戦局が悪化した昭和19年なのでした。

 なぜにこのような時期になったかというと、ガダルカナルへの輸送に際して大砲などの重量物を輸送しようとすると、徴用した貨物船を使ったのですが、制空権、制海権を取られた海域に一般の商船を突入させも犠牲だけ多くて輸送ができませんでした。仕方がなく、駆逐艦でドラム缶輸送などを行うのがやっとだったというわけです。

 その反省にたって、敵の制空権、制海権下でも高速、対空兵器を充実させ、輸送艦から陸地へ移送する時間も短縮するべく開発して装備されたのが1等輸送艦でした。

 輸送艦の大発に人員や輸送する物資などを積み込んでおいて、輸送艦からすべりだすようにして発進し、輸送が終わって戻ってきたらまた輸送する物資を搭載して陸へと向かうという感じで、陸地への輸送にかかる時間を短縮させました。

 本の中で1等輸送艦の実績についてまとめられておりましたが、フィリピンでの多号輸送などとても生きて帰れそうもない輸送を何度もこなしているのですね。初めて知りましたがすばらしい成果であります。

 このようなことを知ると、ガダルカナル戦のときにこの輸送艦があったら、戦局もちょっとは変わっていたのかもしれないなとことで、登場した時期の遅さが悔やまれます。